Hoarding Examples (英語例文等集積所)

いわゆる「学校英語」が、「生きた英語」の中に現れている実例を、淡々とクリップするよ

【再掲】関係代名詞の非制限用法, 先行詞を含む関係副詞, stop -ingなど(マラドーナの訃報とイングランドのナショナリズム煽動)

このエントリは、2020年11月にアップしたものの再掲である。

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さて、亡くなったディエゴ・マラドーナは、母国アルゼンチンやクラブの一員としてプレイしたことのあるナポリバルセロナでは圧倒的ヒーローであろうが、イングランドにとっては因縁の相手だ。1986年のワールドカップ(メキシコ大会)の準々決勝で、マラドーナの反則を審判が見逃したことでイングランドが敗退したとして、イングランドでは今なお怨嗟の的となっている。頭で押し込もうと飛び上がったのに出たのは頭ではなく手だった、という、いわゆる「神の手 (the Hand of God)」ゴールである。この件は下記で概略くらいはわかる。「神の手」はマラドーナ本人の言葉だ。

ja.wikipedia.org

「神の手」ゴールがイングランドで恨まれている理由は、さらに大きなコンテクストに置いて考えたほうが分かりやすいかもしれない。この4年前、1982年にアルゼンチンの沖に浮かぶ英領フォークランド諸島にアルゼンチンが侵攻したことで軍事紛争が発生し、英軍は255人、アルゼンチン軍は649人もの戦死者を出していた。この紛争は3か月ほどで終わったが、紛争以降1990年まで、両国は国交断絶の状態にあった。つまり、試合のあった1986年の時点では、イングランドにとってアルゼンチンは「絶対に負けられない」敵だった。その敵のエースが、よりによって反則行為をし、それが審判によって見逃されるという形で、勝利を奪っていった――というのが、イングランド視点での物語である。

これは、かつて英国にひどい目にあわされた世界中の国々で、半笑いを引き起こすことになった。「へえ、イングランドが『ルールを守れ、反則反対』だって。あの、イングランドが、ねえ」という感じで。

一方、イングランドでは「マラドーナの反則」が繰り返し繰り返し蒸し返され、「マラドーナといえば神の手ゴール」というのがすっかり定着している。少なくともタブロイドでは。

訃報に際してもイングランド*1タブロイドが、「神の手」にちなんでうまいこと言ってるということがTwitterで伝わってきたとき、私は口の中が苦くなるような感覚を覚えた。

 "in the hands of God" は、handが複数形であることからもわかるように、「神の両手に包み込まれて」。神の懐に抱かれているというイメージだ。これ自体は悪い言葉ではなく、むしろ、キリスト教の文脈ではよい言葉なのだが、わざわざ「神の手ゴール」の写真を持ってきている以上、よい意図で選んだ言葉だとは絶対に言えないし、そもそも編集部はそんなことは言うつもりもないだろう。

マラドーナ本人はこんなのはちょっと肩をすくめてやり過ごすかもしれない。だがタブロイドの言葉は、究極的には故人本人に向けられたものではない。それを見る(そして買う)イングランドの一般の人々に向けられたものだ。これが「ウケる」と編集部が判断したからこうなっているのだが、それは何よりまず「イングランドの外にいる敵」の存在によって自分たちが強くなると思ってしまう人々の存在を際立たせている。

これは偉大なフットボーラーの追悼ではない。イングランドナショナリズムの煽動だ。

これをやったのはミラーだけではない。

*1:UKでは「ナショナル」に展開しているメディアは「イングランド」のメディアで、私たちが「イギリスの新聞」と認識しているものはほとんどが「イングランドの新聞」である。

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【再掲】やや長い文, 関係代名詞, 助動詞mightなど(ディエゴ・マラドーナ死去)

このエントリは、2020年11月にアップしたものの再掲である。

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今回の実例はTwitterから。

日本時間で今日未明、ディエゴ・マラドーナが亡くなったとのニュースが流れてきた。最初は「現地報道によると」という形で、その「現地報道によると」はすぐに外れた。BBCのサッカー番組Match of the Dayのプレゼンターをしているガリー・リネカーさんは「現地報道によると」と同時に故人への追悼の言葉を綴っていた。

私のスマホには、速報が出るようにしてあるメディア2つ、BBCアイリッシュ・タイムズから速報の通知が飛んできていた(もちろん、この2つのメディア以外のメディアもそれぞれ速報を出しているだろう)。

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この速報から数時間後には 、各メディアのトップニュースになり、ガーディアンはlive blogの形式でこの悲報への反応をまとめていた。ほぼ同じタイミングで米国ではトランプが出てきてしゃべったとかいうことがあり、私のTwitterのフィルターバブル内ではアメリカの人々は「トランプがー」「共和党がー」「民主党がー」という状態だったが、それ以外の個人アカウントは、英国もアイルランドもトルコも中東も、みんなこの話をしているといってよいような状況だった(東アジアはみんな寝ている時間帯だったが)。引退したスポーツ選手やチームの監督の訃報でTwitterの画面が埋め尽くされるのはよくあることだが、プロサッカーに基本的に興味のない北米を除いて*1、全世界的にこういうふうになったのは、マラドーナの現役時代はそう遠い昔ではなく、多くの人が鮮明に記憶しているからだろう。(ヨハン・クライフが亡くなったときのことを思い出す。あのときも、「欧州の人たちはみんなその話」という状態だった。)

日本時間で朝5時ごろのBBC Newsとガーディアンのアプリを立ち上げた画面のキャプチャ。(ガーディアンのほうは大きな写真はスライドショーで、たまたま写真が切り替わる瞬間をスクショしてしまったので多重露光みたいになっている。)

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こうしてみんながマラドーナのことを話していて、そのどれもが、彼がいかにすごかったかを語っていた*2。今回見る実例はそのような言葉のひとつ。こちら: 

 ツイート主のビル・ニーリーさんは米NBCの国際部のジャーナリストだが、2013年までは英国のITVにいた。北アイルランドの出身で、北アイルランド紛争の報道からキャリアをスタートさせた人で、ディエゴ・マラドーナと同世代である。自身もスポーツマンで、マラソントライアスロンの大会に出場していて、サッカーではリーズ・ユナイテッドのサポーターだ(ガチ)。

このツイートには実は誤認が含まれているようなのだが(後述)、ニーリーさんがツイートしているこの写真は今日の訃報でTwitterにも多く流れたし、英国の新聞でも大きくフィーチャーしているところがあるので、英語を読むということをしながら少しみてみよう。

*1:本気か冗談か、「アメリカではMadonnaとMaradonaが死んだことになってる」というツイートも流れてきていた。かなりイラっとしたのでスルーしたけど記憶からは消えてない。

*2:しばらく後に出た英タブロイドはそうではなかったのだが、その話はまた次回。

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not leastやdespiteを使った表現, 文構造を把握しての-ing形の判別, 挿入, 二重目的語をとるlose, 慣用表現の中の猫, など(ドイツのシュレーダー元首相とロシア)

今回の実例は、前々回および前回と同じ記事から。前置きなどは前々回のエントリをご参照のほど。

今回は、前回読んだところよりもさらに少し先の部分を読んでみよう。

記事はこちら: 

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far from ~, not only A but also Bで副詞節が来ているパターン, やや長い文, など(ドイツ、シュレーダー元首相とロシア)

今回は、前回の続きで、ドイツの元首相であり、在任中はロシアとの友好関係構築に邁進し、現在はかの「ノルド・ストリーム2」にも関連してドイツとロシアの関係におけるキーパーソンとなっているゲアハルト・シュレーダー氏への、ニューヨーク・タイムズのインタビュー記事から。

前置きは、前回のエントリをご参照のほど。

記事はこちら: 

いきなり余談だが、NYTのこのフィードを見たとき、写真の人物がだれだかわからなかった。シュレーダー氏のインタビュー記事のフィードについているのだからシュレーダー氏なのだろうと思って見なおしたが、やはりわからなかった。名前でGoogle画像検索をしてみたが、表情や加齢による肉付きの変化をじっくり考えてみて、やっと「ああ、今、こんな風貌なんだ」と思えた。というか逆に、首相だったときに私が見ていた写真は、首相らしく振舞っていたときのものなのだろうとも思った。

といったところで本題に入ろう。

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ニューヨーク・タイムズの特徴, 付帯状況のwith, 分詞構文, 挿入, など(ロシアとの関係について、シュレーダー元ドイツ首相の語ること)

今回の実例は、インタビューを中心に構成された解説・分析系の記事から。

ドイツの首相*1といえばアンゲラ・メルケル氏、という時代が長く続いた。実に、2005年11月から2021年12月までだから、16年以上だった。だから、「メルケルさんの前のドイツの首相は?」と言われてもすぐには思い出せない人も多いだろう。

日本語圏はそこでなぜかヘルムート・コール氏が出てくることがあるのだが(経済雑誌の記事とかでありがち)、実際には「保守」のコールとメルケルの間に「革新」の首相が1人いた。ゲアハルト・シュレーダー氏である。現在のオラフ・ショルツ首相と同じくSPDという政党の政治家で、1998年10月から2005年11月までの約7年間、首相を2期務めた。政治家になる前は弁護士で、その点、1997年5月に大勝して保守党から政権を奪還した英労働党トニー・ブレア首相(当時)と共通するということで、そのころ注目されていた「中道左派」という切り口で書かれた解説記事を読んだ記憶がある(確か日経新聞だが朝日新聞だったかもしれないしほかの新聞だったかもしれない)。コソボ紛争への参加や、2001年9月11日後の米国主導によるアフガニスタン介入(侵攻)との関わりで、戦後ドイツがとってきた方向性を変えた首相でもあった。2003年のイラク戦争にはシュレーダーのドイツはシラク&ドヴィルパンのフランスとともに強く反対し、米国のラムズフェルド国務長官からは「古いヨーロッパ」と嘲笑されたが、ラムズフェルドのほうが間違っていたことはその後、証明された(米英が掲げたイラク侵攻の理由は、中身のない虚偽、嘘だった)。

そのシュレーダー氏、選挙に負けて首相の座を退いてほどなく政界も引退したが、その後に進んだのは、2000年代にどんどん関係を深めていたロシアと強くつながった道だった。今般のロシアによるウクライナ侵攻で、侵攻開始以降しばらく、最大の注目を集めていた「ノルド・ストリーム2」(ロシアからの天然ガスのパイプライン)の、いわば「中の人」が、シュレーダー氏である。

シュレーダー首相在任時は、現在「主要国首脳会合」と呼ばれているG7は、ロシアを加えたG8で(2014年のクリミア侵攻でロシアは参加資格を失った)、米国も英国も日本も含め、西側先進国の首脳たちはこぞってロシアの首脳(ボリス・エリツィンウラジーミル・プーチンの両大統領)との親密で友好的な関係をアピールする写真を撮っていたものだが、シュレーダー首相はドイツ国内でロシアとの「癒着」が取りざたされるほどの深い関係を、特にプーチンとの間で結んでいた。

そして、今般のウクライナ侵攻に際してのEUの対応でも、影のキーパーソン的な存在感を見せていたのだが*2、そのシュレーダー元首相に、ニューヨーク・タイムズ (NYT) がインタビューしたのが今回の記事だ。

上記のような背景のある人のインタビューだから、読むのは簡単ではないが、特に予備知識がなくても話がわかるように解説的なこともたっぷり書かれている。

なお、NYTの記事はNYTに有料登録していないと完全に自由には読めないのだが、NYT自身がTwitterなどSNSアカウントで回覧しているURLから入れば、その記事については特に制限なく読めるはずである。記事にアクセスすると登録を促されたりもするが、それらは「×」マークをクリック/タップするなどしてしまって大丈夫だ。読める記事をおためし的に読んで、もっとNYTの記事を読みたいと思ったら登録すればいい*3。私は個人的には米メディアは主要な関心の対象外にあるので、アカウントは持っていない。

というわけで、上記Twitterのリンクから記事にアクセスして、登録を促すボタンなどはスルーして、"Read more" 的なボタンを押して、記事を全文表示させてみよう。すごい分量があるのでびっくりするかもしれないが、このくらい分量のある記事は別に珍しくない。(日本の新聞記事は短すぎるのだと思う。)

*1:英語ではPrime MinisterではなくChancellorというが、これは「伝統的な例外」だとのこと

*2:というか、はっきり言えば「障害」と言われていた。

*3:ただしNYTは解約するのが大変と聞く。

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関係代名詞の非制限用法, 連鎖関係代名詞, など(フランス大統領選の結果を報じる記事)

今回の実例は、報道記事から。

4月24日(日)、フランスの大統領選挙の決選投票が行われ、即開票されて、日本時間で25日(月)午前3時には、選挙の場合のフランスのやり方なのだが*1、そこまでの開票の結果と出口調査から判断した当選確定情報が流された。

マクロンの勝利はclearでcomfortableではあるが、1対1の選挙で得票60%にも満たなかった結果は、overwhelmingとかresoundingとかいった形容詞で表せるようなものではない。だから、結果が出た瞬間は、私の見ているTwitterの画面は「よかったよかった、ルペンを阻止できた」という安堵のため息が欧州からも米国からも一気に聞こえてくるような画面になっていたけれども、そのため息が引いた次の瞬間には、「いやあ……」みたいなムードになった。ティモシー・ガートン・アッシュ先生の次のツイートが代表的なものだ。

前置きはこのくらいにして、今回の実例はこちらの記事から。

www.theguardian.com

マクロンの勝利を伝え、二分している(ように見えるけれど、実は単なる二分ではない)フランスの状況についての分析も含めた報道記事である。書いているのはこの10年か15年はずっとフランスから伝えているアンジェリーク・クリサフィス記者(私がネットを使いだした頃は彼女はアイルランド特派員だった)。

*1:選挙のときに何をどこまで報道していいということについて、フランスは何か厳格なルールがあったはず。サルコジ対オランドのときにツイートしてるので、関心がある方は私のTwilogを掘ってください。

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【再掲】「~は終わった」を過去時制で表すかどうか(米大統領選挙は終わった)

このエントリは、2020年11月にアップしたものの再掲である。

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今回の実例はTwitterから。

日本語では「~た」や「~した」と、《過去》のような形で表すものを英語にするときに、英語では《過去形》を使わないことがある。こういうところでつまづいてしまう人も少なくないのだが(私もかつてはそうだった)、日本語の「~た」や「~した」についてまず《過去形》という思い込みを捨てて、《現在の状態》ととらえなおしてみるとスッキリすることが多い。

つまり、「~した」は、「すでに~した状態である」という《現在》のことを言っていると考えてみよう。

ここで混乱したら、一歩下がって基礎的なところを確認してみよう。《過去》と《現在》は断絶しているのではなくつながっている。例えば「(過去のある時点で)書類に住所を書いた」ら、「(現在)その書類に、住所が書かれている」ということになる。そういう理屈だ。

それを意識して、例えば「試合は終わった」を考えてみよう。午後6時20分に試合が終わった場合、現在6時30分の現在の時点では「試合は終わっている」。別の言い方をすれば「試合は終わった状態にある」。

これを英語で表すと、6時20分には "The game finished." (「終わる」の意味の他動詞の過去形)で、6時30分は "The game is over." (be動詞の現在形と「終わっている状態にある」ことを言う前置詞のover)だ。そしてどちらも日本語にすれば「試合は終わった」になる(前者は「試合終わった」と言うほうが自然に感じられるかもしれないし、後者は「試合は終わっている」と言うこともあるが)。

英語を学習するとき、動詞にせよ、形容詞などbe動詞と一緒に使うものにせよ、単語について、このように「《状態》を表す」という概念を持つようにすると、的確に書く力がかなり身に付きやすくなる*1。そして「書く」ということは必ずしも文書を書くことを意味するわけでなく「言いたいことを英語で表す」ということで、つまり「話す」能力にも直結している。

というところで今回の実例。米大統領選挙がようやく終わったとのことで、11月24日は "be over" という表現をいくつもTwitterで見かけることとなった。それらを個別に見ていこう。

*1:一般動詞については、動作動詞と状態動詞の区別に注目するとよい。また、一般的にbe動詞はそれ自体が《状態》を表すということも意識しておくとよい。

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過去分詞の後置修飾, 「フェイク」を語るときの必須単語, BBC News系Twitterフィードの見方, など(フランス大統領選挙を前に出ている画像捏造系ネットデマ)

今日は土曜日にもかかわらず再掲でない内容になる。

今週は、デマについてという、当ブログとしては中身はほとんどないにもかかわらず消耗だけはするトピックを扱い、それも文字数をやたらといっぱい使ったのでくたびれてしまって、昨日、金曜日のエントリを過去記事の再掲とさせていただいたので、今日はその代わり。というか、金曜日にこれをアップしようとしていたのだが、くたびれていてできなかった。

という次第である。

さて、明日4月24日は、フランスで大統領選挙の決選投票が行われる。

フランスの大統領選挙は、かなり大人数の立候補者がいるのが常である。そして、投票の結果、これら大勢の候補者のうちで過半数の得票を得たものがいない場合は、上位2人のどちらかを選ぶ決選投票が行われる。

今年の選挙では、第一回目の投票は4月10日に行われ、誰も過半数を取らなかったので、1位の現職エマニュエル・マクロン大統領と、2位のマリーヌ・ル=ペンの間で決選投票となっている。投票前の世論調査では、マクロン大統領がかなりリードしていると伝えられているが、結果はどうなるか、もちろん、わからない。

と、選挙概略みたいなのはウィキペディアでも見ていただくとして、今回扱うのは、この選挙を前にしてネット上の英語圏に出回っている誤情報/ミスインフォ/ディスインフォ/デマのことである。

日本語圏で「ウクライナでは鶴は不吉」というデマが流れる前のことだが、4月19日(火)の午後、私が見ている画面で、Twitterのサイドバーに "A fake image made to look like a BBC Tweet falsely attributed a quote to French President Emmanuel Macron, AP and Reuters report" というトピックが表示されていた。《過去分詞の後置修飾》があるので少し長くなった主語が、「BBCのツイートに似て見えるように作られた、偽物の画像」の意味。そのあと、"falsely"は「誤って、偽って」の意味の副詞で、動詞は "attributed" だ。"quote" は「引用(された言葉)」だが、こういうニュース系の文脈では「発言」という日本語が近い。

つまりこの文意は、「BBCのツイートに似せて捏造された画像が、ある発言をフランスのエマニュエル・マクロン大統領のものだとしているが、それは虚偽である、とAPとロイターが伝えている」ということになる。

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【再掲】仮定法過去完了におけるifの省略と倒置(エメット・ティルが生きていたら)

このエントリは、2020年11月にアップしたものの再掲である。

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今回の実例はTwitterから。 

ジョー・バイデンの圧勝に終わった(が敗北した現職がなかなか負けを認めないのでめちゃくちゃな事態になっている)米大統領選の投票日を間近に控えた10月の終わり、米国各地から武装した「ミリシア (militia)」と呼ばれる集団が街をうろついて威嚇しているという話が聞こえてきていたころ、大統領選の開票結果がわかったあとの現在ではトランプを完全に見放している「保守系タブロイドニューヨーク・ポストがバイデンの息子についてのガセネタ(というか狭義でのデマ、つまり政治的目的のある嘘)を掲載したことが依然話題になっていて*1そのガセネタがいかにデタラメな出自であるかが明らかにされるなどしていたころに、一杯の冷たい水のようなツイートが私の見ている画面の中に流れてきた。こちら:

書き出しの "Had he not been murdered" は、《仮定法過去完了》 のif節のifが省略されて、《倒置》が起きた形である。日本ではこの形については*2「日本では受験英語として教えられるがネーティブは使わない」という間違った思い込みが蔓延し(そもそも「ネーティブ」とは誰なのかという問題もあるのだが)、それが「英文法不要論」の根拠になったりもしてきたのだが、実際には英語圏では普通に使われている形である。なんだかんだとちょこまかニュースなどを読んでいれば、週に1度は遭遇すると思う。当ブログでも何度か取り上げている

省略された形を、省略しない形と並べてみよう。

  Had he not been murdered

  = If he had not been murdered 

節の先頭の "If" が省略されたことで、主語の "he" と助動詞の "had” の位置が逆転し(つまり、倒置が発生し)、"he had not been" が "had he not been" という形になったわけだ。

この部分の意味は「もしも彼が殺害されていなかったら」。

ここまでの5語を読んで、この "he" とは過去において殺害されてしまった人物だということは瞬時にわかる。ではその "he" とは誰のことか、というのが、この節に続く主節の主語となっている。

Emmett Till would have been only a few years older than both our presidential candidates this year. 

エメット・ティル。#BlackLivesMatter運動(これについても日本語圏では本当にデマと不正確な情報が多くて、実際のことが伝わっていない。英語で情報を入れない人々と英語に接している人々との情報ギャップがひどい。日本語圏で信じられているBLMは、ハリウッド映画の中の類型的な日本くらい現実離れしていると言っても過言ではなかろう)の文脈で名前が出てくるのをときどき見る。例えばこのオハイオ州デイトンでのプラカード(2019年5月)とか、今年6月に撮影されたワシントンDC、キャピトル・ヒルでのプラカードとか(→一部拡大写真を下記に)。

f:id:nofrills:20201123120407j:plain

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Signs_from_inside_CHAZ.jpg を一部拡大。

Photo by Mayopotato, CC BY-SA 4.0

 "Say their names" 「この人たちの名を口にせよ」という標語の下に、今年のテニス全米オープン大坂なおみ選手がマスクにつけていた数々の名前や、大坂さんが着けられなかった名前が並ぶ中に、Emmett Tillとある。下から2行目の左端だ。エメット・ティルもまた、アメリカでのレイシズムの暴力で殺された、つまり「matterしない命」として扱われた黒人のひとりである。ただし、最近殺された人ではない。

*1:あの説が完全なでっち上げでデマだということは確定しています

*2:この形についてだけの話ではないので、正確には「この形についても」。でも「も」を使うと読みにくくなるのでここでは「は」を使っておく。

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機械翻訳の使いどころ(文字を読むことすらできない言語で書かれた文章について、何が書かれているのか程度のことを把握する)

今回は、前回の補足で、ネット上の日本語圏で流れている「ウクライナでは鶴は不吉」なる無根拠な説に関連しての調べものについて。

なお、調べものそのものが目的であれば、ウクライナについてのことなので、ウクライナで用いられてきた言語、特にウクライナ語やロシア語で調べるのが筋だが、当ブログはあくまでも「英語を使う」ということについてのブログなので、調べものそのものとしては内容ぺらっぺらで向こう側が透けて見えるくらいかもしれない。

また、本稿ではGoogle翻訳を使っているが、Google翻訳のようなものは、ここで見るように、個人の立場で「何が書かれているかを把握する」「自力では読めない言語で書かれているものについても少しは調べ物ができる」用途では役に立つにせよ、それ以上のものではない。機械翻訳においては細かいニュアンスや文脈、その文章の流れなどは無視されるし、内容の正確性も誰も保証していない。それを認識したうえで、「便利に使える範囲では便利に使う」と割り切って使う道具としては優れていると思うが、そこ止まりだ。繊細さ、慎重さが要求されること、自分の中に何の判断基準もないことについては使うのは難しい。今回の事例では、「鶴は不吉」という情報が、少なくとも重要視されるものとしては、書かれていない、という程度のことがわかればよいので、機械翻訳でカバーできる。

本題に入る前に、例の無根拠な「鶴は不吉」説(ガセネタ)で「ケルト神話」が言及されていたので、アイルランドでの鶴のシンボリズムについて少し見ておこう。ただし「ケルト」と言ってもめっちゃ範囲が広く、「アイルランドケルト」であっても「ケルトアイルランド」ではないということは前提としておいていただきたい。

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激論千羽鶴:「ウクライナでは鶴は不吉」なる無根拠な説を鵜呑みにしてていいのか(簡単な調べものでウクライナでは「鶴は益鳥」「故郷への熱い思いのシンボル」とわかる)

今回は、いつもと趣向を変えて、英語圏での調べものについて。

昨晩、共同通信のフォトグラファーで、先日までウクライナに取材に入っていらした原田浩司さんの下記のツイートを見た。

私の見る画面内では、ゼレンスキー大統領などウクライナの人々が連日「もっと武器を」と呼びかけている。その中で「折り鶴(千羽鶴)を贈ってよいものかどうか」で議論になっている日本語圏は、武器支援への考え方云々以前に、単にマジ別世界すぎて、目にしただけでワサビがツーンと来る感じなので、ニュースサイトなどでも見出しを見るだけで、記事は読んでいない。だから詳細は把握していない。

個人的には、「自分の心の平安のために折り鶴をこしらえるのはいくらでもやったらいい。しかし、現地までの送料もバカにならないから、その自分の平安のために折った折り紙を送るのなら、その紙の束は自室に飾って自分を勇気づけるために使い、送料に当てるはずのお金は、WFPや国際赤十字国境なき医師団などに寄付を……」と思うが、今ならまだ、千羽鶴のような象徴による心理的支援(つまり実世界で役に立つわけではないが、精神的には支えになるようなものごと)も、誰かの心を支えることはあるだろう*1。だから一概に「くだらねぇ」とか「ゴミを送るな」といった激しい口調で全否定するのは、どうなのかと思っている。そこまで敵視しなくてもいいんじゃね。というか、その敵視のエネルギーはどっから出てくるのか、ということを考えると、かなり怖い。

そこに原田さんの「殉職した兵士を慰霊するリビウの聖ペテロパウロ教会には、大量の折り紙の花等が遺影のそばにぶら下げられたりして飾られてあった」という証言である。

私はウクライナのことはほとんど知らないのだが、建物や絵画、手工芸品を見るに、装飾的な要素が強いように思う。紙を折って装飾物を作るというのは、道具がなくてもできることで、そういう習慣なり伝統なりがある文化圏とは、日本の人は共有できることが多そうだなと思う。

だから、原田さんのツイート群は、共感しながら拝読し、リツイートもした。

と、これだけならば当ブログでこの話を書きはしない。

が、あるひとつのリプライから、「英語圏での調べもの」が始まることになったのだ。

そして、その結果、どうやらネット上の日本語圏ではまたいい加減な情報がもっともらしく流されているらしいということに気づいたので、調べた結果をここにまとめておこうと思う。

もちろん、上述したように私はウクライナのことはまるっきり知らないから、私の考えが的外れかもしれない。

けれど、「北欧」だの「ケルト神話」だのを持ち出してウクライナに当てはめてしまう人たちよりは、私の方がまだあてになるんじゃないかなと思う。以下、詳細。

*1:ただし、そのうちに、「気持ちはありがたいが、そんなものは何の役にも立たない……」と残念そうに言われることになると思う。「精神的な支え」というものにも時期・タイミングがある。

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be at it again, 関係代名詞のwhat, 接続詞句 every time, as soon as, など(「占領」を説明せず、対等な関係にはない間柄のことを「衝突」と呼ぶことの不誠実さ)

今回は、前回の続きで……

と、今回はここまで。

なぜか。

前回のエントリに書いたんだけど、エルサレムを1947年の国連決議で国連の永久信託統治ということになった場所と説明することなく、「ユダヤ教イスラム教の聖地」と(もう一つとても重要な「キリスト教」を抹消した形で)説明することを繰り返し、それによって「ユダヤ教イスラム教の聖地であるエルサレム」という一種のセットフレーズ(熟語)を人々に強く認識させる(刷り込む)――ひと昔前の「イスラム原理主義組織ハマス」の連呼を参照――、また、国連決議を無視してエルサレムを実効支配し、東エルサレムパレスチナ人たちに対して好き放題に振舞っている占領者たちについて、その「占領」という行為に言及しないことによって透明化し、今回のように、モスクの中に占領者が踏み込んで、モスクの敷地内で礼拝に訪れた人々に乱暴をはたらき、モスクの建物を損壊する、ということが行われているのを「衝突」と呼ぶことは、控えめに言っても、極めて不誠実なことであるのだが、言うまでもなくこれは「日本のマスコミ」だけの問題ではない。

マルワ・ファタフタさんのこのツイートの第1文にある《be at it again》は日常的な表現だが、新聞記事で使うような明快な描写の表現ではないし、学術論文で使うようなアカデミックな表現でもないので、ひとつの表現として意味を知らなければ、「"be" も "at" も "it" も、単語は全部知っているのに、文の意味がわからない」ということになり、けっこう大変である。辞書を引いて調べようにも、全部が平凡な単語でどこにもポイントがなさげだから、どの単語で見ればいいのかわからない。

そういうときがネットの出番で(単語単位で意味がわからないものがあったときは、ネットではなく辞書を参照すべきである)、普通にウェブ検索すれば、下記のような辞書サイトのエントリがヒットするだろう。

dictionary.cambridge.org

idioms.thefreedictionary.com

この "be at it" は、好ましいことにも好ましくないことにも使うのだが、 "again" がついた形は好ましくないことに使うことが圧倒的に多い。呆れたとかうんざりだというネガティヴな気持ちを表すのだ。

というわけで、 "International media is at it again." は「国際メディアがまたやってる」の意味。

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【再掲】"pleasant if awkward" の中身は、《譲歩》のif節と《省略》

このエントリは、2020年11月にアップしたものの再掲である。

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【後日追記】この件についてのエントリはカテゴリでまとめて一覧できるようにしてあります。【追記ここまで】

 

今回も引き続き11月18日のエントリやそれに続くエントリ群へのブコメへのお返事的なことを。(細かい事実誤認・誤記などはスルーしてます。すみません。例えばこの誤訳をやらかしたのが共同通信であるというブコメが散見されますが、そうではなく時事通信です。)

ブコメでは、"A pleasant if awkward fellow" というフレーズについて「このifは知らなかった」「このifは習っていない」というものを含め、《形容詞A if 形容詞B》の構文に関する反応が見られたのですが、それについて少し整理しておくと役立つかなと思いました。

これは《譲歩》のif節と《省略》の合わせ技です。それについて本稿は詳しく書きます。

なお、「このifの用法はとても高度なものなので難しくて訳せなくても当然」という方向の誤訳弁護のような言説もあるようですが、まず、どんなジャンルにせよ、英語を使って仕事をするレベルの人にとってこのifが「高度」ということは、ありえません。翻訳を業とする者はもちろん、翻訳まではしなくても英語で情報を収集するのが仕事という人にとってもです。

それから、報道機関で記事を出す判断をする立場、決定権を持っている立場の人たちは50歳近辺かそれ以上だと思うのですが、現在その年齢の人は「受験戦争」「詰め込み教育」と呼ばれた状況を生きてきた人で、なおかつ、あの時代に報道機関に入れたのは「受験戦争」に「勝った」エリートがほとんどです。就職するまであのifを知らずに過ごしてきたということは、まず考えられません。そのくらいの基礎力があっても、しばらく英語を使っていなければ忘れてしまうということもあると思いますが、報道機関の中で英語を使って仕事をしてきた人があのifを忘れるということは、ありえないと断言してよいです。

そのくらい、英語で仕事をする上では重要で基本的なことです。

なので、全然知らなかったという場合だけでなく、わかってるつもりだけど実は不安という場合もあらためて確認はしておくべきでしょう。

目次 

  • 《譲歩》のロジック
  • 英語での《譲歩》の表し方
    • though B, A または A though B
    • even if B, A または A even if B
      • このevenが省略されてただのif節になることがある (《譲歩》のif節)
    • 複合関係詞
  • 《省略》
    • 副詞節における主語とbe動詞の省略
      • if節における主語とbe動詞の省略

 

 

《譲歩》のロジック

《形容詞A if 形容詞B》の構文については、18日に書いた通りですが、要点だけいうと、このifは英文法用語の《譲歩》の意味です。

この《譲歩》という用語はわかりづらいかもしれませんが、基本的に「BではあるがAだ」「BだがAだ」という意味を表す構造のことです。この構造では、あくまでも重点は「Aだ」にあります。意見が対立している相手の言い分を聞いて(譲歩して)、それでも自分の意見を強く言う、という状況をイメージするとわかりやすいと思います。例えば: 

  ウィリアム: 午後はまったりと、ネットフリックスで映画見ようよ。

  ケイト: それもいいけど、まずは掃除を終わらせちゃわない? 

この場合のケイトの「それもいいけど」が《譲歩》の態度です。でも「まずは掃除を」という自分の意見を強めに主張するときのスタイルです。

ケイトにこう言われたときに、ウィリアムが「ネットフリックス見るの、いいって言ったじゃん」と食い下がると、ケイトとしては「はぁ? 話聞いてんの?」となってしまいます。これが重点の問題です。この構造を使うとき、ケイトはウィリアムの言い分に賛成しているのではなく、自分の考えを示したいのです。ウィリアムに賛成するだけなら「それもいいけど」の「けど」は余分です。

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【再掲】いただいたブコメから、有益な追加情報ならびに参考書& "if awkward" について調べてわかったこと

このエントリは、2020年11月にアップしたものの再掲である。

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【後日追記】この件についてのエントリはカテゴリでまとめて一覧できるようにしてあります。【追記ここまで】

 

今回も引き続き変則的に。

一昨日11月18日のエントリは、はてなブックマークで現時点で768件のブクマをいただいていますブコメは現時点で214件いただいています。ありがとうございます。1万字など軽く超えてしまっている長文記事であるにもかかわらず、ブコメという公開の場に言葉を書く前に中身をちゃんと読んでくださっている方ばかりで、感謝にたえません。私自身がはてブを非公開にしているのが申し訳ないです(これは、とあることがきっかけで、私の過去の断片的な発言をほじくり返して難癖をつけ、最近流行りの「ターフ」というレッテルを貼り付けようと待ち構えている人々の存在を察知したことによります。日本語圏の「ターフ」は本来のキリスト教社会の宗教保守の文脈から切り離されててわけがわからず、それゆえ、誰にでも貼り付けられる危険性が高いレッテルで、今のSNS社会では、レッテルを貼り付けられたら、残念ですが勝負は終わりです。「言論の自由」という私たちの社会の大原則に関して自分の言いたいことが思うような形で言えなくなってしまったのは、その「言論の自由」をカサに着てデタラメや差別言説をばらまく連中のせいですが、単に「言論の自由」という大原則を確認しただけで、私のような立場の者でさえも、そういう差別主義者どもと同一視されかねない状況が現にあるのは、「危機的」と言うのではとても足らない何かだと思います。でも個人に何か有効な手立てがあるわけでなく、そっと鍵をかけておくことしかできません)。

いただいたブコメの中で、別途調べ物などしてくださっているものをここに列挙しておきたいと思います。埋もれてしまうのはもったいないので。以下、投稿の早かった順で項目ごとにソートします。

目次: 

  •  《形容詞A if 形容詞B》の構文について
  • awkwardについて、また "if awkward" というフレーズ(?)について
  • 再度、《形容詞A if 形容詞B》の構文について、および《譲歩》のifについて
    • Webster Unabridged: 
    • Longman Dictionary of Comtemporary English (2nd Edition, 4th Edition): 
    • Collins Cobuild English Dictionary for Advanced Learners (3rd Ed): 
    • 小学館プログレッシブ英和辞典』第3版 
  • そして再度、awkwardについて、および "if awkward" について

 

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【再掲】昨日のエントリの補足

このエントリは、2020年11月にアップしたものの再掲である。

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【後日追記】この件についてのエントリはカテゴリでまとめて一覧できるようにしてあります。【追記ここまで】

 

今回も引き続き変則的に。今日は英文法解説なしです。

時事通信の誤訳について指摘した昨日のエントリは、当ブログには非常に珍しいことに、はてなブックマークのトップページの上の方に表示されるくらいに多くの注目を集め、ブコメもたくさんいただいた。

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今回はそれに対する「お返事」的なもの、兼、事態発生から時間が経過してまたもや別のカオスが生じている感じなので、改めて確認というか整理的なことを書きたいと思う。

昨日のエントリはこちら: 

hoarding-examples.hatenablog.jp

アップした数時間後に追記したり、タイポを修正したり、差し替えを行ったりしているので(ブクマが指数関数的に増えだしたのはその差し替えの後だが)、その中で特に必要と思われることについてもここで整理したいと思う。

とはいえ、頭の回転だけが妙に早くて、3歩歩いたら忘れるニワトリ状態になっているので、今もやっと頭の中にあることを全部言語化することはできないかもしれない。だから言葉足らずになるところはあるかもしれない。その点、あらかじめご了承いただきたい。

目次: 

  • 昨日のエントリの論点
    • 論点1: 取り上げているのは時事通信の記事である。NHKの報道ではない。
    • 論点2: 時事通信記事に関する本質的な問題は訳語レベルの問題ではない。構造の解釈レベルの問題である。
    • 論点3: そのうえで、時事通信記事には訳語レベルの問題もある。
      • ※awkwardをどう訳すかという問題
    • 論点4: 「~と指摘した」「~と酷評した」のメディア用語は印象操作に使われるので要注意である。
  • 昨日のエントリで追求していないこと
    • 当ブログは「翻訳」は扱っていない
    • 「翻訳」に必要なもの
      • 物理的に
      • 物理的なものとは別にーー当ブログは何をしていないか

 

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