Hoarding Examples (英語例文等集積所)

いわゆる「学校英語」が、「生きた英語」の中に現れている実例を、淡々とクリップするよ

時制

続き 2: 「ハマスのロケット」の前にあったこと~ブリン村でのイスラエル人入植者による放火 (分詞構文, 時制, spend ~ -ing, など)

今回も、前々回と前回の続きで、ブリン村焼き討ちについてのMondoweissの記事を読んでいく。前置きの類は前々回のエントリをご参照いただきたい。 前回少し言及したが、ガザ地区でアルジャジーラ(カタール)とAP通信(米国)という超大手の報道機関が拠点を…

続き: 「ハマスのロケット」の前にあったこと~ブリン村でのイスラエル人入植者による放火 (接続詞のas, by the timeを使った表現, など)

今回は、前回の続きで、ブリン村焼き討ちについてのMondoweissの記事を読んでいこう。前置きの類は一切省略するので、必要な方は前回のエントリをご参照いただきたい。あと、中東情勢については、ごくごく基本的なことについて必要最小限の情報共有すらでき…

時制, 関係副詞の非制限用法, 関係代名詞, 分詞構文(40年前、北アイルランドでひとりの男が獄中で餓死した)

40年前の5月5日、北アイルランドでひとりの男が死んだ。66日間の絶食の末のその死は、その後の事態の展開を大きく変える死であった。 男の名前はボビー・サンズ。1954年3月9日生まれ、1981年5月5日没。27歳で、死亡したときはウエストミンスターの英国の国会…

there is/are ~の現在完了形, 関係代名詞の非制限用法, 動名詞の意味上の主語, 分詞構文(首相官邸とメディア)【再掲】

このエントリは、2020年2月にアップしたものの再掲である。 ----------------- 今回の実例は、前回見たのと同じ記事から。背景解説等は前回のエントリをご参照いただきたい。 記事はこちら: www.theguardian.com

やや長い文, 関係代名詞, 付帯状況のwith, 【ボキャビル】動詞のmark, so-called, satisfaction with ~(民主主義の後退についての学術的な文)【再掲】

このエントリは、2020年2月にアップしたものの再掲である。 ----------------- 今回の実例は、前回(先週末)見たのと同じ学術的な報告書から。 出典は同じで下記のPDF: https://www.bennettinstitute.cam.ac.uk/media/uploads/files/DemocracyReport2020.pdf…

同格のthat, 未来完了 (米軍が撤退したら、アフガニスタンは)

今回の実例も、前回見たのと同じ解説記事から。 2001年9月11日の「同時多発テロ」を受けて、「ネオ・コンサーヴァティヴ(ネオコン neo-con)」と位置付けられる政治家たちが中心的存在だった米国のブッシュ政権が開始した「テロとの戦い war on terror」を…

時制(過去と過去完了), 関係代名詞 (スエズ運河コンテナ船座礁と、ある女性に対するフェイクニュース)

今回の実例は、報道記事から。 3月23日、エジプトのスエズ運河を航行中の巨大な(東京ドーム2個分の長さがある)コンテナ船が運河を斜めにふさぐようにして座礁し、スエズ運河の機能が停止してしまうということが起きた。座礁した船は、ネット上でミーム化し…

時制の使い方, 疑問詞節, not only A but B, as well as ~, wrongという単語の意味, など(東日本大震災: wrongnessという感覚)

今回は、前回(3月11日付)の続き。背景説明などは前回のエントリを参照されたい。 実例として参照するのはこちら、日本外国特派員協会 (The Foreign Correspondents' Club of Japan: FCCJ) が毎月出している会報 "Number 1 Shimbun" の2021年3月号である: h…

報道記事の見出しの現在形は、常に過去のことを表す、とは限らない(タイガー・ウッズ選手の事故)

今回の実例は、報道記事の見出し。 先週のことだが、アメリカのプロゴルファー、タイガー・ウッズ選手が、自分で車を運転中に事故ったというニュースがあった。車は横転して大破し、ご本人は両脚に大けがを負ったが、幸い、生命に別条はなかった。 this.kiji…

関係代名詞の非制限用法, let + O + 原形, 時制(10年前、エジプトのカイロで: その1)

今回の実例は、Twitterから。 10年前の今ごろ、世界の目はエジプトの首都カイロに注がれていた。2011年1月25日、近隣のチュニジアでの革命に刺激を受けた人々が、自国の独裁者ホスニ・ムバラク(彼は形だけの選挙を行って、自分の息子に後を継がせるつもりで…

「~は終わった」を過去時制で表すかどうか(米大統領選挙は終わった)

今回の実例はTwitterから。 日本語では「~た」や「~した」と、《過去》のような形で表すものを英語にするときに、英語では《過去形》を使わないことがある。こういうところでつまづいてしまう人も少なくないのだが(私もかつてはそうだった)、日本語の「…

悲報の際の定型表現, 感情の原因を表すto不定詞, 《国》を受ける代名詞のshe, など(サー・ショーン・コネリー死去)

今回の実例はTwitterに連続投稿された、かなりフォーマルな文面から。 日本でも大きく報じられている通り、10月の終わりに俳優のショーン・コネリーが90歳で亡くなったことが公表された。この人について、日本では「イギリスの俳優」と言われることが多いが…

日本語の文を、そのまま逐語的に英語にしただけで、言いたいことが伝わるとは限らない(時制について)

というわけで前回の続き。 前回は、日本語から英語にするときに、そのまま文法規則に従って英文和訳すれば通じるものと、それでは通じないもの「決まり文句」があるということについて述べた。また、米国のトランプ大統領の新型コロナウイルス感染と入院につ…

時制(大過去の中の完了不定詞)(BBCは誰の何を「人種差別」だと言うのか)【再掲】

このエントリは、2019年10月にアップしたものの再掲である。時制を丁寧に見ていくことは、英語で書かれたものの情報を正確に読み取るためには欠かせないことである。読み飛ばさないようにしなければならない。 ----------------- 今回の実例は、英国の公共放…

itsとit's, 《時》を表す副詞節での現在形の未来代用, importantなどに続くthat節内の動詞の原形(仮定法現在)(年末、つまり英国のEU離脱まであと100日)

今回の実例は、Twitterから。 今年1月末をもってEU(欧州連合)加盟国ではなくなった英国は、協定により、今年いっぱいは「移行期間」を持ち、EUと本当に縁を切る前にいろいろ準備をしたり話し合ったりすることになっていた。その移行期間は、6月末までに英…

時制, 仮定法過去完了 (if節のない仮定法), OSVの語順の文(大坂なおみさんによる文章)

今回の実例は、大坂なおみさんが、この7月にエスクワイア誌に寄稿した文章から。 エスクワイア誌 (Esquire) は男性向けファッション雑誌だが、米国、というか英語圏では、女性向けファッション雑誌のヴォーグ (Vogue) やコスモポリタン (Cosmopolitan) など…

機械翻訳において「流暢な誤訳」が生じるのはなぜか/同格, 比較級, 時制(バーミンガムの連続殺傷事件)

今回は、前回の続き。 今回の本題は、前回のエントリの最後の方で見た「DeepL翻訳による流暢な誤訳」についての検討だが、その前に、前回エントリの発端となった例文について、機械翻訳という観点から少し補足しておきたい。 前回エントリの発端となったのは…

時制(過去完了と過去), earlier this week, almost all ~, 肯定文でのany(ベトナムでの新型コロナウイルス感染)

今回の実例は報道記事から。 新型コロナウイルスについて、日本国内では「日本スゴイ」の《物語》に乗った話が優先され、英語圏、特に英国や米国の報道機関が日本について何か懐疑的・批判的なことを少しでも書いていると「コロナで大量の死者を出しているお…

時制の一致の例外, など(新疆ウイグル自治区で生産される綿と、無印良品、ユニクロ、H&Mなど世界のアパレルブランド)

今回も、前々々回、前々回、前回に続き、新疆ウイグル自治区で人々を強制労働させることで生産されているとしか考えられない素材が、世界中のアパレル企業によって、私たちの着る衣類に使われていることについての報告を報じる記事から。 最初の回(前々々回…

時制、完了不定詞、stop -ing, start -ing(嘘を嘘と見抜ける人でないと、ネットで投げ銭するのは難しい)【再掲】

このエントリは、2019年8月にアップしたものの再掲である。ここで見たような《時制》の扱いは意外と雑に済ませてしまいがちなので注意したいところである。 ----------------- 今回の実例は、中国で起きたネット上のちょっとした騒動を紹介するBBCの記事から…

報道記事の見出しにおける時制, -ing形の区別(香港国家安全維持法可決)

今回の実例は、ついさっき来た速報ニュースから。 「速報」は英語ではBreaking Newsと表す(Just Inという言い方もある)。短くすれば "Breaking" となる。各媒体、第一報はそれをつけて流す。Twitterで英語圏主要国際メディアのアカウントをフォローしてお…

-ing形が動名詞なのか現在分詞なのかを見極める, 分詞構文, 同格, 挿入, 【ボキャビル】changes in ~, likely to do ~, など(「体験の共有」は人間独自のものか)【再掲】

このエントリは、2019年7月にアップしたものの再掲である。「読み」としては、難しいことを考えずに素直に英語をたどっていくだけで、新しい世界を見せてもらえるタイプの文章である。つまり、読んで楽しい文だ。 ----------------- 今回の実例は、類人猿の…

関係代名詞の非制限用法, 前置詞, 時制, 付帯状況のwith, など(事故死したコービー・ブライアントへの顕彰)

今回の実例も、前回と同じ、NFLスーパーボウルのハーフタイム・ショーについての記事から。 記事はこちら: www.bbc.com このスーパーボウルのほんの数日前、1月26日に、米スポーツ界では衝撃のニュースがあった。バスケットボールのスーパースター、コービー…

if節の省略された仮定法, should, 《近未来》を表す現在進行形(米国とカナダによる自国民の引き上げ)

今回の実例は複数のソースから。 新型コロナウイルスと、豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス」のことは、改めてここで説明を書くまでもないだろうが、文脈を示すために初期報道(2020年2月4日付、共同通信)を貼っておく。 クルーズ船「ダイヤモンド・プリ…

there is/are ~の現在完了形, 関係代名詞の非制限用法, 動名詞の意味上の主語, 分詞構文(首相官邸とメディア)

今回の実例は、前回見たのと同じ記事から。背景解説等は前回のエントリをご参照いただきたい。 記事はこちら: www.theguardian.com

やや長い文, 関係代名詞, 付帯状況のwith, 【ボキャビル】動詞のmark, so-called, satisfaction with ~(民主主義の後退についての学術的な文)

今回の実例は、前回(先週末)見たのと同じ学術的な報告書から。 出典は同じで下記のPDF: https://www.bennettinstitute.cam.ac.uk/media/uploads/files/DemocracyReport2020.pdf 見るページも前回と同じ。

過去完了の受動態、so ~ that ... 構文(パリ、ノートルダム大聖堂の火災で崩落した尖塔と屋根について)【再掲】

このエントリは、今年4月にアップロードしたものの再掲である(昨日に続き)。2019年の10大ニュースに入るような火災の報道記事が素材だが、この火災自体についてその後わかったことについてアップデートはしていないので、その点、お含みおきいただきたいと…

挿入, each, every, 《同格》のthat, 名詞節のif節, 副詞節のif節, ask ~ to do ..., 前置詞+動名詞, 時制【再掲】

このエントリは、3月にアップしたものの再掲である。かなり笑える話が淡々と書かれている記事だが、文法項目としては絶対におろそかにできないような重要項目がてんこ盛りになっている。またeveryoneを受ける所有代名詞はhis/herなのかtheirなのかでいつも悩…

時制(大過去の中の完了不定詞)(BBCは誰の何を「人種差別」だと言うのか)

今回の実例は、英国の公共放送、BBCで現在持ち上がっている「騒動」の最新の展開に関するBBC Newsの記事から。 ナガ・マンチェッティ (Naga Munchetty) さんは、1975年生まれのジャーナリスト。ロンドンのアカデミー校*1を出てリーズ大学で英語を専攻し、ロ…

条件のif節(直説法)、パンクチュエーション(句読法)の英米差【再掲】

このエントリは、3月にアップしたものの再掲である。英語学習者には、if節についての理解がぼや~っとしていて、if節を見たら仮定法と決めつけてしまうことがありがちだが、そうとは限らないということを「形」の面からも改めてご確認いただければと思う。 -…

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