Hoarding Examples (英語例文等集積所)

いわゆる「学校英語」が、「生きた英語」の中に現れている実例を、淡々とクリップするよ

挿入、時制、現在完了進行形、become + 補語、同格のthat、進行形の受動態

↑↑↑ここ↑↑↑に表示されているハッシュタグ状の項目(カテゴリー名)をクリック/タップすると、その文法項目についての過去記事が一覧できます。

今回の実例は、イギリスでちょっとした騒ぎを引き起こした「ネット上の噂」について、「噂になっているような事実はない」との指摘がなされていることを報道する記事から。

いつもならこの位置に、参照する記事のURLを入れて、記事についている写真が表示されるタイプの埋め込みリンクを貼るのだが、この記事についてはそれで表示されてしまう写真がかなり薄気味悪いので、画像が表示されないようにしてURLを示すことにする。

 

下記URLからその記事に飛ぶと、その薄気味悪い写真(造形作家が作った人形の写真)が表示されるので、ご注意いただきたい。

Viral 'Momo challenge' is a malicious hoax, say charities | Technology | The Guardian

www.theguardian.com

記事はかなり長いのだが、今日見るところはわりと下の方から。

 

 

f:id:nofrills:20190306210943j:plain

2019年2月28日、the Guardian

 

The supernatural “Momo” image, originally from an artwork made for a Japanese horror show exhibition, has been circulating on the internet for several years but last summer became attached to unverified claims that teenagers were being prompted to kill or harm themselves by messages on WhatsApp.

目次: 

 

挿入

まず最初の項目は《挿入》。《挿入》とはどのようなものかは既に過去に書いているのでそちらをご参照いただきたい。ここでは挿入される語句はコンマで挟まれて置かれている。挿入されている部分をカッコに入れて色を変えると、次のようになる。

The supernatural “Momo” image (, originally from an artwork made for a Japanese horror show exhibition,) has been circulating

 

現在完了進行形

この文の述語は《現在完了進行形》になっている。現在完了進行形は、《have + been + -ing》の形で*1「過去から現在までの間、ずっと~している(し続けている)」の意味を表す。ここでは《期間》を表す for ~ を伴っている。

The supernatural “Momo” image ... has been circulating on the internet for several years

「超自然的な『モモ』の画像は、数年間にわたって、インターネット上で出回り続けている」の意味。

 

時制(過去)

... but last summer became attached to unverified claims

等位接続詞butでつながれたあとの文は過去形で書かれている。これは、「(butの前とは異なり、)過去のある時点でbecomeした」ということを表している。

last summerやyesterdayのように、明確に「過去」を表す語句は、過去形と一緒に使う(現在完了などとは一緒に使わない)ということも、改めて注意しておきたい。

 

become + 補語

... but last summer became attached to unverified claims

高校生にありがちな、「わかっていそうで実はわかっていないポイント」のひとつに、《become + 補語》がある。形はわかっているから整序英作文などはできるのだが、意味が取れない(あるいは意味がちゃんと取れているのかどうか自信がない)という人が案外多い。

これはSVCの文型で、Vはbe動詞だったり、become, getなどだったりするのだが、be動詞は「既に~である」という《状態》を表すのに対し、becomeやgetなどは「(~でなかったのが)~になる」という《動作》を表す、という違いがある。

説明がわかりづらいかもしれないが、例で考えてみよう。「ダンスには全然興味のなかったAkiraだが、文化祭でDa PumpのU.S.A.を踊ることになったのをきっかけに、ダンスに興味を持つようになった」という場合、「興味を持つようになった」はbecomeやgetで表す。

  Akira became interested in dancing. 

一方で、「Akiraを文化祭でのダンスチームに誘ったKenは、元々ダンスに興味を持っていた」場合、「興味を持っていた」はbe動詞で表す。

  Ken was interested in dancing. 

この区別をつけて、両者を使い分けられるように(訳し分けられるように)しておこう。

 

同格のthat

unverified claims that teenagers were being prompted to kill or harm themselves by messages on WhatsApp.

このthatは接続詞で《同格》を表す(そのためこれは「同格を表すthat節」などとも呼ばれる)。《同格》とは「~という…」という構造のこと。「日本代表が勝ったというニュース」とか、「その実業家が不正をはたらいたという事実」とか、「明日雨が降るという予感」とか、「ブルーライトは健康によくないという証拠」とか、「努力は必ず報われるという信念」といった例を思い浮かべてほしい。

 

英語では、thatの前に「ニュース」とか「事実」とか「予感」とか「証拠」とか「信念」といった語が来る形になる。

  We've just heard the news that Japan's national team has won. 

  The fact that the businessman did something unlawful is widely reported. 

  I have a hunch that it will rain tomorrow. 

この構造をとる単語というのはある程度決まっている。本記事末尾にリンクしてある文法書や辞書でこの「同格のthat」の項目を参照すると説明があるはずなので、参照してみてほしい。(「~という」の意味で何でもかんでもthatを使えば意味の通じる英語になる、というわけではないので、英作文の際には注意が必要だ。)

 

進行形の受動態

unverified claims that teenagers were being prompted to kill or harm themselves by messages on WhatsApp.

《受動態》(be + 過去分詞) を《進行形》にするには、beの部分を進行形の "be + -ing" にする。つまり、《進行形の受動態》は、"be being + 過去分詞" の形だ。意味は「~されている(最中だ)」、「~されつつある」。

  English is taught at school.  ※進行形ではない受動態

  (英語は学校で教えられる)

  English is being taught at the moment.  ※進行形の受動態

  (現在、英語が教えられている最中である)

 

実例のこの部分は、上の項目と合わせ、「ティーンエイジャーたちが、WhatsApp上のメッセージによって、自分を殺したり自分を傷つけたりするよう促されていたという根拠のない主張」という意味になる。

 

というわけで、今回も短い中に文法事項がたくさんはいった実例だった。

 

なお、この騒動については、下記でまとめてあるので、興味のある方は見てみてもらいたい。「ネット上の情報との付き合い方を考えましょう」的なことは大人が子供に向かって言うことが多いが、当の大人だってこういうふうにパニクることがある。重要なのは、年齢関係なく、誰でも「ネット上の噂にはパニクらされることがありがちだ」と認識しておくこと、「大変だ! みんなに伝えなきゃ!」とパニクった反応をしてしまった場合は、一呼吸置いて、本当に伝える必要がある情報なのかどうかを考えてみることだろう。

 

matome.naver.jp

 

 

 

 

すすんでダマされる人たち

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*1:基本の確認が足りていない人は、《進行形 be + -ing》のbe動詞が現在完了の形、つまりhave beenとなっているということを改めて見ておいてほしい。