Hoarding Examples (英語例文等集積所)

いわゆる「学校英語」が、「生きた英語」の中に現れている実例を、淡々とクリップするよ

付帯状況のwith, 現在分詞(サッカー欧州チャンピオンズ・リーグ準決勝)

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今回の実例は、サッカーの欧州チャンピオンズ・リーグ(以下「CL」)の準決勝、リヴァプールFCFCバルセロナの試合の実況テキストから。

CLの準決勝は対戦する2チームそれぞれのホームで行われ、計2試合の得点を総合して勝敗を決する。

今日のカードでいうと、第1戦 (first leg) はバルセロナのホーム(カンプ・ノウ)で5月1日に行われ、バルサが3-0という大きな得点差でリヴァプールを下していた。そして第2戦 (second leg) が7日(日本時間では8日未明)。3-0をひっくり返すのは簡単なことではない。

そのリヴァプールは、1日のCLの試合のあとで行われたイングランド・プレミアリーグでの試合で主力選手(フォワードのサラー)が負傷してしまい、その前から負傷欠場していたもう一人の主力(同じくフィルミーノ)と合わせて主力2人を欠いた状態で第2戦を戦わなければならないことになっていた。というわけで、この時点でバルサの決勝進出はほぼ決まり、みたいなムードになっていた。しかし……

と、当ブログはサッカーのブログではないのでこういう話はこの辺で。要は、リヴァプールはとても余裕があるとは言えない状態でホームに強豪を迎え撃つ、という試合だったということを、前提として把握しておいていただけると、今回の実例は読みやすくなるかと思う。リヴァプールが決勝進出するためには、少年マンガのような奇跡が必要、という状況だ。

というわけで、今回参照するのはこちら: 

https://www.theguardian.com/football/live/2019/may/07/liverpool-v-barcelona-champions-league-semi-final-second-leg-live?page=with:block-5cd1ed238f084f582f895174#block-5cd1ed238f084f582f895174

 

f:id:nofrills:20190508065637j:plain

2019年5月8日、the Guardian

スポーツの一場面を言葉で説明している箇所なので、なかなか把握しづらいかもしれないが、実例として注目するのは最後の1文(下記太字部分)である。

That was sensational! Trent Alexander-Arnold won a corner for his team. He shaped to take it, then walked away from the ball. As Barcelona’s players switched off, he returned to the ball and played it low to Divock Origi who was on the same page as his team-mate and unmarked on the edge of the six-yard box. With Barcelona’s defenders dozing, he controlled the ball then fired past Marc-Andre ter Stegen.

太字にした前の部分は、「Trent Alexander-Arnoldが獲得したコーナーキックでいったんボールから遠ざかって歩き去るというフェイントをかけ、敵を油断させておいて素早くボールに戻り、低く蹴った。その先にいたのが彼のやることを完全にわかっていた (on the same page) Divock Origiで、ゴールエリアの中にいた彼には敵のマークがついていなかった」ということだ。

そして太字部分だが、《付帯状況のwith》と《現在分詞》の形、つまり《with ~ -ing》で、文意は「バルセロナディフェンダーたちが居眠りしている(ぼーっとしている)状態で、彼(Origi)はボールをコントロールし、鋭いボールを蹴りだしてゴールキーパーのMarc-Andre ter Stegenを抜いた」といった感じになる。

 

《付帯状況のwith》の構文は、「なんか、小難しそう」というイメージがあるようだが、このように、スポーツの実況のような決して小難しくない場面でもよく用いられる、書き言葉としては日常的なものだ。なるべく多くの実例に接しておくとよいだろう。

 

というわけで、かなりの逆境にあったリヴァプールが最終的には4-0で試合を制し、CL決勝進出を決めた。これにはイングランドのほかのチームのサポーターたちの多くもびっくりしながら拍手を送っている*1。トルコから、長友選手もこの一言。

 

今回見たガーディアンのテキスト実況の記事、全体は下記からどうぞ。やたらと「奇跡」「奇跡」と言いたがる日本のメディアのようには、英語圏のメディアはmiracleという言葉を使わないのだが、今回はmiracleと言われていることも確認できるだろう:  

www.theguardian.com

 

 

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*1:試合終了直後の怒涛のようなツイートの中で、アーセナルマンチェスター・ユナイテッドチェルシーといったチームのサポの発言を見た。ただし同地区のライバル・チームで「ダービー」の相手であるエヴァートンのサポーターの発言は目にしていないが。