Hoarding Examples (英語例文等集積所)

いわゆる「学校英語」が、「生きた英語」の中に現れている実例を、淡々とクリップするよ

「数値-名詞の単数形」の複合語(形容詞), in order to do ~(16歳の環境活動家)

↑↑↑ここ↑↑↑に表示されているハッシュタグ状の項目(カテゴリー名)をクリック/タップすると、その文法項目についての過去記事が一覧できます。

今回の実例も、前回(金曜日)のと同じ記事から。

記事はこちら: 

www.bbc.com

 

前回は記事の中の方を見たが、今回は最初の方から。

 

f:id:nofrills:20190902032114j:plain

2019年8月28日、BBC News

記事の一番上で太字になっている部分: 

Teenage environmental activist Greta Thunberg has arrived in New York after a 15-day, 3,000-mile (4,800km) voyage across the Atlantic.

"15-day" や "3,000-mile" のような、数値と名詞の単数形をハイフンで結んだ形に注目しよう。

英語では、2つの単語をハイフンで結んで1つの単語として扱うことがある。こういう語を《複合語》という*1

 

《数値-名詞の単数形》の複合語は形容詞となり、名詞の直前に置かれることが多い。

  a 10-person team *2

  (10人から成るチーム)

  a 10-kilometer run *3

  (10キロのランニング)

 

今回の実例、"a 15-day, 3,000-mile voyage" は、「15日間、3000マイルの航海」という意味になる。

 

この表現で注意したいのは、ハイフンの後ろにある名詞が単数形であることだ。通常なら15 daysと複数形になるところ、ハイフンで複合語化されると、15-dayと単数形を用いるのだ。

  It took 15 days for them to sail from Plymouth to New York. 

  (彼らがプリマスからニューヨークまで帆船で来るのには15日かかった)

  It was a 15-day voyage across the Atlantic. 

  (それは、大西洋を横断しての15日間の航海だった)

 

ここまでを頭に入れたところで、同じ記事から、次の文も見ていただきたい。

The 16-year-old Swede sailed from Plymouth in the UK on a zero-emissions yacht in order to minimise the carbon footprint of her travel. 

この "the 16-year-old Swede" (「16歳のスウェーデン人」)も、《数値-名詞の単数形》という形の複合語のバリエーションである。これもまた、ハイフンで複合語化しない表現では、名詞は複数形だ。

  The Swede is 16 years old

  (そのスウェーデン人は16歳だ)

これが形容詞として用いられる複合語になると、名詞の部分は単数形になる。

  She is a 16-year-old Swede. 

  (彼女は16歳のスウェーデン人だ)

 

この、「年齢の表し方」については、以前も書いているのでそちらもご参照されたい。

hoarding-examples.hatenablog.jp

 

さて、同じキャプチャ画像内から文法項目をもう1つ。

The 16-year-old Swede sailed from Plymouth in the UK on a zero-emissions yacht in order to minimise the carbon footprint of her travel.

 《in order to do ~》は「~するために」の意味。《to不定詞の副詞的用法》の《目的》の意味を、ただのto不定詞だけよりはっきりとわかりやすく示す表現である。

これについてはつい先日書いたばかりなので、そのときの説明をもう一度参照しておこう。

《to不定詞の副詞的用法》で最もよく用いられる(ありふれている)のが、《目的》を表す用法だ。「~するために」という意味になる。

  I woke up at four to catch the first train.

  (始発電車に乗るために、4時に起きた)

これは文意をはっきりさせるために、in order to do ~やso as to do ~という形になることも多い。見た目は長くなるが、文意は変わらない。

  I woke up at four in order to catch the first train.

https://hoarding-examples.hatenablog.jp/entry/2019/08/14/%E3%80%8A%E7%B5%90%E6%9E%9C%E3%80%8B%E3%82%92%E8%A1%A8%E3%81%99to%E4%B8%8D%E5%AE%9A%E8%A9%9E%E3%80%81to%E4%B8%8D%E5%AE%9A%E8%A9%9E%E3%81%AE%E5%90%A6%E5%AE%9A%E3%80%81%E5%A0%B1%E9%81%93

 

hoarding-examples.hatenablog.jp

 

ちなみに、グレタ・トゥーンベリさんはスウェーデン人でまだ16歳だが、とてもきれいな英語を使う。昨今、「日本の学校で習うようなきれいな英語と、実務で使う英語は別物だ」みたいな胡散臭い言説がのしてきているが、両者は別物ではなく同じもので、違いがあるとしたら、それは要は丁寧さの違いだ(日本語の「おなしゃす」と「お願いします」と「お願いいたします」は同じもので、単に丁寧さの度合いが異なるから、使う場面も異なるだけ。「おなしゃす」だけ知っててもまともに仕事はできないだろう)。そういった意味でも、現に英語を外国語として学び、使っている英語圏以外の国のティーンエイジャーがどういう英語を使って世界と渡り合っているのかを見ておくことは、日本のティーンエイジャーにも決して邪魔にならないだろう。Twitterなどでの彼女の英語での発信をフォローしておくことを、強くおすすめしたい。

 

 

 

No One Is Too Small to Make a Difference

No One Is Too Small to Make a Difference

 
Greta's Story: The Schoolgirl Who Went on Strike to Save the Planet

Greta's Story: The Schoolgirl Who Went on Strike to Save the Planet

  • 作者: Valentina Camerini,Moreno Giovannoni,Veronica Carratello
  • 出版社/メーカー: Aladdin Paperbacks
  • 発売日: 2019/11/26
  • メディア: ハードカバー
  • この商品を含むブログを見る
 
Our House Is on Fire: Greta Thunberg's Call to Save the Planet (English Edition)

Our House Is on Fire: Greta Thunberg's Call to Save the Planet (English Edition)

 

 

徹底例解ロイヤル英文法 改訂新版

徹底例解ロイヤル英文法 改訂新版

 
英文法解説

英文法解説

 

 

*1:ただし、複合語はすべてハイフンで結ばれているというわけではない。詳細は https://getitwriteonline.com/articles/compound-words-hyphen などを参照。

*2:英文出典: https://www.adweek.com/digital/hearst-launching-10-person-team-tasked-building-voice-activated-experiences-174892/ 

*3:英文出典: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11991769