Hoarding Examples (英語例文等集積所)

いわゆる「学校英語」が、「生きた英語」の中に現れている実例を、淡々とクリップするよ

関係代名詞の非制限用法, prepare for ~, despite ~,《同格》のthatの省略(日本の「医療崩壊」の危機)

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今回の実例は前回のと同じ記事から。

前回は報道記事そのものの一部を見たが、今回はその記事に書き添えられたエディターの「分析」(Analysis)から見ていこう。「分析」は、日本のメディアの用語でいえば「解説」のようなものだ。

記事はこちら: 

www.bbc.com

 下記キャプチャ画像はぜひ全文を読んでもらいたい。

f:id:nofrills:20200422054327p:plain

2020年4月18日, BBC News

キャプチャ画像の4番目のパラグラフ: 

Doctors have complained of a lack of protective equipment, which suggests Japan has not prepared well for the virus. This is despite the fact it was the second country outside China to record an infection, way back in January.

 "a lack of ~" は「~の欠乏」、「~がないこと」。"protective equipment" は「防護具」だが、医療の文脈ではマスクやシールド、ゴーグル、ガウン、手袋のようなもののこと。

太字で示した部分は《関係代名詞》の《非制限用法》で、その前の文全体を受けて「そのことは、……」と話を展開するときに使う。

つまりここまでは「医師たちは防護具がないと指摘しているが、そのことは……」

suggestは他動詞で「~ということを示す」ととらえるとよい。

ここでは "suggests" のあとに接続詞のthatが省略されていて、「日本がこのウイルスについてよく準備してこなかったことを示している」の意味。

《prepare for ~》は熟語で「~の準備をする」だ。

 

さて、このパラグラフの後半:

This is despite the fact it was the second country outside China to record an infection, way back in January.

《despite ~》は「~にもかかわらず」。

  They went out despite the bad weather. 

  (悪天候にもかかわらず、彼らはでかけた)

下線で示した部分は、《the fact that ~》という《同格》の表現で、接続詞のthatが省略されている箇所。「~という事実」。

つまりここは「さかのぼって1月のことだが、それ(=日本)は中国の外で(新型コロナウイルスの)感染を記録した2番目の国であったという事実にもかかわらず、こういうことになっている」の意味。

この記述には日本の外務省あたりが噛みつきそうだが、そういうことを見るのは当ブログの役割ではないということをお断りしておく。

 

参考書:  

英文法解説

英文法解説

 
ロイヤル英文法―徹底例解
 

 

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