Hoarding Examples (英語例文等集積所)

いわゆる「学校英語」が、「生きた英語」の中に現れている実例を、淡々とクリップするよ

BBC Newsのアプリを入れて、「速報」を受け取れる環境を作っておこう/報道記事の見出し(ウクライナ情勢に際し)

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今日はさすがに「英文法」という気分ではないので、完全実用情報。

日本語圏ではまさに20時間ほど前まで「欧米が勝手に騒いでいるだけ」「ロシアは攻撃などしない」みたいな、おまいらはサハフ情報相ですかみたいな言説が結構なメインストリームの場で大手を振って横行していたんで、これはやばいな、英語圏の情報を入れないと、と思った方はきっとたくさんいらっしゃるだろう。

もちろん、英語圏の情報もそれ単体で完璧にバランスが取れているところなどまず見つからない。本稿で私は英国のBBC Newsのアプリの使い方を紹介するが、BBC Newsは2014年の今頃、ウクライナの首都キーウ(キエフ)のユーロマイダンという広場で起きていた市民たちの政権批判の抗議行動に際してなぜか突然湧いて出るようにして画面の中心に居座ってしまったウクライナの極右勢力について、ずっと無視していた。当初こそ、弱小なフリンジ(周縁)勢力として無視することは妥当だったかもしれないが、ほかのメディアがある程度注目せざるを得ないと判断したあとになっても、BBCはほぼ無視していた。そういうことはあるが、それでもおおむね、BBC Newsは信頼できるメディアだといってよい。何より、情報が細かい。日本語でしか情報が入らないと、要約でしか本が読めず、予告編でしか映画を見ることができないのと同じくらいに乏しい環境に置かれるということである。

BBC Newsは普通にブラウザでウェブサイトにアクセスすれば、だれでも特に制限なくどの記事にもアクセスできる(ただし中国など、BBC自体がアクセス遮断されている国にいる場合はさほど簡単ではない)。現地英国でBBCがテレビで流している番組は、ネットでは英国外からはアクセスできないが、BBC Newsに埋め込まれている短い映像クリップなどは制限なく見ることができる。BBC Newsのサイトで記事を閲覧していると、ユーザー登録を勧めるウィンドウが出てきたりもするが、登録したくなければ単に無視しておいても何も支障はない。(登録すればしたで、閲覧履歴が確認できるなどそれなりのメリットはあると思うが。)

ブラウザで見るのに加え、アプリ版を入れておくと、昨日今日のウクライナでの事態のような大きな出来事に際しては「速報」が流れてくるので、今回はこれを紹介したい。

まず、下記ページからiOSまたはAndroidのアプリ版を入手する。

www.bbc.com

アプリのインストールはほかのアプリと同じだ。

私はAndroidを使っているので、以下、Android版についての説明となる。

インストールしたアプリを開くと、次のように表示されるだろう。

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私は英国外からアクセスしているので、トップニュースのすぐ下に広告が挿入されているが、英国内からだとこの広告がないはずである。日本からのアクセスでも、立ち上げた次の1秒くらいは広告が読み込まれないので、広告なしでニュースのヘッドラインの数が多い状態を目視できる。次の画像のようになる。

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今日は画面が全部ソ連、じゃなかったロシアとウクライナのニュースで埋め尽くされている。そりゃそうだろう。

で、アプリを起動させたら次に、この画面の右上にある点3つのメニューバーをタップする。ここでSettings(「設定」)へ進む。

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Settingsをタップすると、下記のようになる(画像2枚)。たぶんこれがデフォルトの状態。

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これの画像の1枚目の最後にある、"Notification settings" をタップすると、次のような画面になるはずだ。(機種やOSのバージョン、各種個人的な設定により違いは出るかもしれない。)

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これのCategoriesのところで、通知を受け取りたいものをonにしておけば、あとは勝手に通知が入ってくる。ニュース速報が欲しいときは、Breakingをonにすればよい。

ちなみに、CategoriesのところでTop storiesをonにしてしまうと、日本からは特に関係のないニュース(天気やスポーツニュース、テレビのコンテスト番組の結果など)も入ってきてうるさくなりすぎるのではないかと思う。確か私はそれで、これの通知を切ったんだったと思う。

ともあれ、こうしてBBC NewsのBreakingの通知を受け取るように設定してある私の環境では、今日はこういう通知が来ていた。

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通知欄をタップすると、最初はBBC Newsアプリが起動し、1~2秒あとに当該の記事が表示されるようになっている。上記キャプチャ画像の16:19の速報の場合、下記の "live updates" のページが開く。"Live updates" とは、英語圏の報道機関で一般的に行われるようになって久しい「ライヴ・ブログ」のBBC Newsでの呼称で、記事ページやヘッドラインでは単に "Live" と表示されている。

www.bbc.com

BBCの "Live" は、刻一刻と見出しが変わるので、これを書いている23時台の今は、16時台に「速報」されてきた内容とは全然違う見出しになっているし、その内容はずーっとさかのぼっていかないと確認できないが、ともあれこのようにして、情報へのアクセスができるようになっている。

これをスマホタブレットで使えるようにしておくことで、日本語の情報が遅いときも、日本語で流れているのは怪しげな情報だったり、政治的な意図を持った「デマ」の可能性が高いというときも、日本語圏の外にある情報源から情報が流れてくる、という導線を作ることができる。

これからは、こういうことを個々人がやってるかどうかが、ますます重要になってくるのではないかと思う。

※2300字

 

あ、とってつけたように英文法解説しておこう。

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これは《報道記事の見出し》の文体で、《主語+to不定詞》は《未来》のことを表す。《be動詞 + to不定詞》を想起するとピンときやすいだろう。

コンマまでの文意は「ロシアがウクライナの分離派の地域の独立を承認する運び」となる。

コンマの後の "in a move likely to do ~" は、報道記事でしか見ないようなセットフレーズで、この先どういうことになると考えられるかを表す表現。「~する可能性が高い動きにおいて」と直訳されるが、読んで内容を把握するときは前から訳し下して、「その動きは~する可能性が高い」と解釈して読み進めるのが確実だ。

つまりこの速報の文面は、「ロシアがウクライナの分離派の地域の独立を承認する運びである。その動きは、侵攻の懸念をさらに高めることになるだろう」といった内容である。「翻訳」するときはこんな文面では苦笑されるかもしれないが、英文を読んで内容を把握するときに自分の頭の中で日本語にするなら、こういう感じで全然かまわない。

 

※2800字

 

 

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