今日はもうひとつ、興味深い実例を見かけたのでメモしておく。
日本語の俗語表現で、「持ってる」というのがある。「あの人がやるといつもいい結果になる」といった文脈で用いられる表現で、「2000年代初めごろから、スポーツ選手などが使い始めて広まった」(小学館デジタル大辞泉)とのことだ。逆の意味で「持ってる」こともある(つまり、いつもよくない結果になる場合)。
それに相当する表現が、向こうから勝手に流れてきた。こういう面白い用例に出会えることが増えていることについてはトランプ政権に感謝すべきかもしれないが、この政権が殺している人の命や、この政権のために破壊されている国際秩序や環境といったものに比べたら、そんなポジティヴな点は微々たるもの、パソコンのスクリーンについているホコリの繊維1本くらいかもしれない。
visits the pope → pope dies
— Election Enjoyer 🇺🇸 (@ElxMapping) 2026年4月12日
leads Iran negotiations → talks collapse
flies to Hungary to prop up Orbán → Orbán loses in a landslide
Man’s got a streak. pic.twitter.com/Xx9I2HIwtc
J. D. ヴァンス米副大統領が、フランシスコ教皇に会いに行ったら教皇は亡くなり、イランとの交渉をおこなったら交渉が決裂。ハンガリーの選挙でオルバンの応援に行ったらオルバン大敗。「この人は、持ってるね」という投稿である。その表現が:
Man’s got a streak.
"'s got" はhas gotの省略形で意味はhasと同じ。"a streak" は「ひとつの筋、流れ」という意味で(streakは、飛行機雲を数えるときに使う)、a streak of good luckといえば「強運が続くこと」という意味になる。
あと、この文のように、主語で無冠詞のmanが使われる例はまれに遭遇するが、辞書を引いても「人というものは」の意味のmanのほかは、特に何も載っていないので解説ができない。個人的には、口語でなおかつ口頭での表現で、This man’s got... のthisが省略されている(わかりきっているものとして落とされている)のだろうと思うが、確証はない。
一応、ウェブ検索結果:

というわけで、アメリカの人々が世界のために考えてくれている。
Where should we send him next? pic.twitter.com/slDY4xnH7p
— John Collins (@Logically_JC) 2026年4月12日
「(ハンガリーの)次はどこに送ればいいですかね?」
そんなことより、まずは自国内でその問題を何とか……お願いします。