Hoarding Examples (英語例文等集積所)

いわゆる「学校英語」が、「生きた英語」の中に現れている実例を、淡々とクリップするよ

極限状態のガザ地区で、自身も苦境にありながら、ほかの人たちや動物たちを助ける活動をしている人々(リンク集)

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昨年10月にTwitter/Xで始めた翻訳ハッシュタグについて、紙に印刷してネットの外(リアル世界)に持ち出すようになったのが今年になってからのことだ。細長い短冊形で、A4で6枚取るという小さなスペースのものだった。

ハッシュタグ(現在は廃用)紹介の短冊

この初代の翻訳ハッシュタグの印刷物を配り始めたまさにその日にとんでもないことが出来し、普通にツイートを読んでるだけではわからないし、部外者が簡単に書けるようなものではない(しかし、翻訳などをするなら当然想定しておかねばならないような)各種の危険をおかして発言を続けているガザの人々の安全を脅かすと判断したので、初代のハッシュタグはほどなく自分の中では廃用とし、数日のうちに2代目のハッシュタグに差し替えることになった。それの印刷物も作った。

#ガザ市民の声翻訳 と #ガザ市民のための声翻訳 ハッシュタグ紹介の短冊。2月から配布

この「短冊」は、最初は表面にハッシュタグを印刷しているだけだったが*1、手渡した人が裏返しているのを何度か見たので、裏面も活用しようと考えて、ずーっと前からフォローしているガザの学校の先生ムハンマド氏がやっている支援活動*2Care For Gaza (CFG) を紹介する文面をこしらえて、gofundme.comのページのQRコードをつけるなどするようになった。

片面でハッシュタグ紹介、もう片面で現地支援団体を紹介した短冊。5月から配布

やがて、CFGに加え、私が「真顔料理ニキ」と呼んでいる料理人ハマダ氏(支援物資の特に美味しくはなさそうな食材を使って子供たちを笑顔にするなかなかの豪華料理をすごい大鍋で作ってて見事なのだが、その様子を収めたTikTok調の映像ではなぜかずっと真顔でカメラ目線なのである。ちなみに彼は元々フードブロガーだ)や、サッカー好きのジャーナリスト、アフメド氏らの支援活動であるWatermelon Reliefの紹介文とgfmのQRコードも付け加え、それを6月のプライド月間に合わせてセレクトした翻訳ハッシュタグからの抜粋と裏表にしたA5判の印刷物を、6月から7月にかけて、池袋、新宿、高円寺などで配った。

片面にハッシュタグ紹介(Pride月間仕様)、もう片面に現地支援団体2件の紹介の印刷物。6月から7月に配布

そして、その印刷物約600部(もっとあったかも)を配り終えた今、さらに多くの支援団体を紹介すべく、新たな印刷物を作っているのだが(後述)、A5のスペースにはどうにも収まりきらない。

というわけで、そういった支援活動の情報を、ブログにまとめておくことにした。

ブログなら、紙のような「スペース(紙面の面積)」という制約もないし、Twitter/Xを埋め込むこともできるので、紙よりも詳しく紹介できるだろう。

なお、ここでは個人のガザ退避のための募金活動は基本的に扱わない。それが未来への唯一の希望となっていたり、精神的にもっと深刻なことになっていたりするケースを私はいくつも知っているが、それは別なカテゴリなように思うのだ。(ただし、他者のための支援活動をしている人が、自身の家族のために募っている募金には言及すると思う。)

極限状態にあって、人が人を助け、動物を助けるということは、「生命の尊厳」そのもののための活動だ。それを、世界中の人たちがネットワークを作って支えていこうとしている。

「ジェノサイドが起こるのをただ放置している世界」は、実はただ放置しているだけでなく、政治的意思決定層を動かそうと努力しても動かすことができずにいる一般人は、個人にできる限りのことをしている。そのことは、記憶にも記録にもとどめるべきだろう。

以下、書きかけ。とりあえず、ページのURLを決めるためだけに、ここまで書いていったんアップする。

◆目次◆

 

まず、配布している印刷物の文面は下記の通りである。文面は、この下でブログ本文に組み込んでいくので、重複を避けるためALTテキストは入れずにおく。

印刷物の文面では、とりあえず「自身も苦境にありながら」と書いたが、支援活動者は「苦境」のひとことでは言い表せない状況にある。先月も、炊き出しの活動をしている人たちが標的にされて殺されるなどしている。

GofundmeやPaypalでの寄付受付窓口の開設・維持運営には、ガザ地区外の人たちが(英語という共通言語でつながって)参加している。世界中のボランティアの支援の環が彼らの活動を支えている。その中で、こういったボランティア活動への参加ゆえに法廷に立たされている人すらいる(ドイツでの例)。「お金を送ったら終わり」ではなく、継続的に状況を見ていってほしい。

 

極限状態のガザ地区で、自身も苦境にありながら、他者や動物を助けるため尽力する人々にご支援を

※以下、いずれの支援活動も、寄付金の受付窓口は、状況に応じて変更がありうるので、最新状況はTwitter/XやInstagramでご確認ください。寄付窓口が複数ある場合もあります。また、支援活動とは別に、支援者個人の家族の脱出のための寄付が呼びかけられていることもあります(ここでは個人のための支援要請は、混乱を避けるため、取り扱わずにおきます)。

Care For Gaza (CFG) 

Care For Gaza は、学校教諭として働いてきたムハンマドさんなどガザ地区の人たちの運営で、活動開始は 2018 年。2023 年 10 月以降は、イスラエルによるジェノサイドで自宅を追われ、テント暮らしを強いられている民間人に、パンや缶詰といった基本的な食品や赤ちゃん用のミルク、おむつなどの生活必需品を届け、状況によって現金を支給しています。活動資金は gofundme.com を通じて全世界から寄せられる寄付です。まずは Twitter/X や Instagram での活動報告(英語)をご覧ください。

https://x.com/CareForGaza

https://www.instagram.com/careforgaza/

www.gofundme.com

※情勢・状況に応じて、寄付窓口は変更される場合がありえます。寄付する前に必ず、各団体のSNSアカウントで最新の寄付窓口情報をご確認ください。以下、どの団体も同じです。

Watermelon Relief 

Watermelon Relief は、支援物資の食材だけで子供たちを笑顔にする料理を作っているハマダさんや、ジャーナリストのアフメドさんたちの活動。テント生活の人たちへの食事や水の供給という、まさに命をつなぐ、希望のための活動をしています。寄付は gofundme で。

https://x.com/Watermelongaza 

https://www.instagram.com/watermelonrelief

イードのときに必ず食べるお菓子が今年は手に入らないので、代わりに、ドーナッツを作っています。

www.gofundme.com

 

Cat lover 

Cat lover ことモハメドさんは弁護士。女性の権利などのためにガザの法廷に立ってきた人権派で、国際人道法の専門家でもあり、「NNN (ねこねこネットワーク)」にがっつりロックオンされている猫好き。自宅はとうに失っていて、テント生活をしながら、飼い主のいない猫の保護や、新たに避難してきた人々のための炊き出しをしています。寄付は Paypal で。 

https://x.com/Lawyer_Animal1

ハメドさんはテント暮らしを強いられているので、ご自身の猫「シュガー」さんは、より安全に猫らしくしていられる環境を与えるという意味で、人に預けておられます。入手が著しく難しくなっているキャットフードはモハメドさんが何とかして手配しておられるそうです。

また、NNNを通じて送り込まれてきたので保護した猫も、テントのような過酷な環境ではないところに里子に出しています。

キャットフードの手配の報告。

www.paypal.com

 

Sulala Animal Rescue (Sulala Society) 

Sulala Animal Rescueは、以前から犬や猫、ロバなど動物の保護活動をしてきた団体。2024 年 7月からは避難民のテント村で臨時学校も運営。こないだハリネズミも保護したとか。寄付は gofundme から。

https://x.com/SulalaSociety

アニマルシェルター: 

家を追われた避難民が連れていたロバ。ろくに食べるものもなくやせ細って、皮膚病にかかってもいる様子。所有者もこのロバを働かせるつもりはないと。

テント村での学校運営: 

はりねずみ: 

www.gofundme.com

 

▲▲▲ここまでが印刷物で紹介できた支援団体。▲▲▲

▼▼▼▼▼この下は印刷物に入りきらなかった団体。▼▼▼▼▼

 

Salam Animal Care

アブダラさん個人での活動。破壊された街で、飼い主と家を失った猫たちをケアしています。そういう個人は大勢います(12月に殺害されたリフアト・アルアライール教授も、街の猫を世話していました)。寄付は gofundme から。

www.gofundme.com

 

Help Animal Gaza

マフムードさんの活動。これも個人(と友人関係のつながり)でやっています。寄付は Paypal から。

https://x.com/helpAnimalXxx

www.paypal.com

 

Cruelty Free Meals for North Gaza

ごく最近立ち上がった支援活動で、上記のアニマルレスキュー活動をしているマフムードさんの友人であるワリドさんやモハメドさんたちが、飢餓が本当にひどい状態にあるガザ北部でクルエルティー・フリーの(つまり動物性素材を使わない)炊き出しを開始。7月下旬に、今年4月にイスラエル軍の攻撃を受けて何人もの職員を殺された国際NGO "World Central Kitchen" が彼らの炊き出しを訪問し、提携することになったそうです。少しはガザ北部の飢餓に対抗する基盤ができたということかも。

世界各地と同じように以前からガザにもヴェジタリアン・ヴィーガンの人たちはいましたが、今「動物性素材を使わない」のは、個人的な意見ですが、動物愛護の姿勢というよりは手に入る物資(豆や穀物、野菜の缶詰)がそうだから、その中で最大限に人間の心が折れないように料理を提供しようとしたらそうなるしかないのではと思います。「それしかないから仕方なく」ではなく「それが好きだから」という方向にマインドを切り替える*3。寄付は gofundme から。

www.gofundme.com

 

Gaza Animal Care 

上記、Cruelty Free Meals for North Gazaにもパン職人として参加しているモハメドさんが、ジェノサイドが開始されて家と飼い主を失う動物たちが出始めたときからやっている「近所の猫のケア」が友人たちと組んで組織化されてきたようで、最近、英語の看板も作られました。モハメドさんは病気の娘さんを抱えながら、動物のケアもし、他人のための活動もしています。この立派な人は、やってることが多岐にわたっていて、正直、どのツイートを紹介したらいいのか私にもわからない。寄付は Paypal から。

www.paypal.com

 

 

ハメドさんたちの炊き出しの光景。大鍋の向こうにいる大勢の子供たちを見てください。これがガザです。生きているガザ。この子たちはここで育つ。私たちにできることは何か。

 

eSIMの寄付

この記事のしめくくりに、先日も紹介したが、e-SIMの寄付について改めて掲示しておこう。「何をどうしたらいいのかわからない」ような場合でも、とりあえず確実に「何かができる」のは、細々とつながっているガザ地区内部からの情報の流れを維持するためのeSIMの寄付だ。 #ConnectingGaza (ガザをつなぐ)というハッシュタグで情報がやり取りされている。eSIMの寄付のやり方は、こちらでisaokodesuさんが丁寧に解説してくださっている。

isaokodesu.hatenablog.com

 

 

*1:その後、マイナーバージョンアップで、ハッシュタグQRコードも入れるようにした。

*2:今般のジェノサイドが始まる前から、恵まれない立場の人たちに食料支援などをしていた。

*3:ハマダさんの炊き出しのビデオでも、豆だの穀物だのだけのときと、たまに入手できる肉のときとでは、子供たちの高揚感が明らかに違いますよね。

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