10月26日時点で鋭意執筆中……URLを確定する必要があるので中身のない状態でアップロードしています。このあと、出かける用事があるので、帰ってきたらアップします。→予定を超過して24時間を要してしまいましたが、10月27日にアップしました。
書かねば、書かねばと思っているうちに3か月。その間、ただぼーっとしていたわけではないのだが、3か月も「放置」してしまったことは申し訳なく感じている。
Below, I'm very extensively explaining in Japanese what happened to my Twitter/X account. A much shorter version in English follows at the bottom. For your convenience, I'd recommend you use the link in the table of contents below.
次の「続きを読む」の先に目次がある。
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◆目次 (Table of Contents)◆
- Twitter/Xアカウントの凍結
- そのあと、どこでどうしているか
- サスペンドされる前に挙動がおかしくなっていた
- Twitter/Xを離れてMastodonに軸足を移したいが
- Mastodonのfreefree.ps鯖
- Twitter/Xアカウント凍結に至る過程とそれについての分析
- 「We will never give up. We will only rise up. 私たちは、屈しない。何度でも立ち上がる。」
- A much shorter version in English: what happened to @nofrills on Twitter
- ※本記事は一応noindexしてあります
- 以下、脚注を挟んで投げ銭用リンク。Further down below is a buy-me-a-coffee link
Twitter/Xアカウントの凍結
2024年7月25日の午後、突然、Twitter/Xの @nofrills のアカウントをサスペンド(凍結)された。特に規約違反に該当することをした覚えもないのに、一方的に「規約違反」を通告され、無警告で、一発アウトになった。
私は他人のツイートを単純にリツイートするか引用で翻訳リツイートをするのが主だった。そして私がリツイ/翻訳リツイした元のアカウントは特にサスペンドされていない。つまり、他人はそれを述べても問題ないのに、私がそれを引用することはまかりならぬということか――それはないだろう。だから、何が規約違反なのかはいまだにわからない。説明を求めたが、何ら説明は得られていない。状況は「カフカ的」である。
以前も、イーロン・マスクが全権を掌握したあとの理不尽なアメリカ人ジャーナリスト凍結祭りに巻き込まれたことがあり*1、そのときはほっといたら24時間もせずに勝手に凍結解除されていた。
今回も何かの間違いか巻き込みだろうとappeal(異議申し立て)の手続きも取ったが(もちろん英語で……その方が話が早い)、取り付く島もないというか、何度やっても言い方を変えても、同じ文面の定型文が返ってくるだけで、人間につながっている気配もなく、どの投稿が「規約違反」と判断されているのかも一向に示されない。5往復か6往復した時点で、私はもう無駄なエネルギーは使わないことにした。
そのあと、どこでどうしているか
その後は、Mastodonも使いつつ*2、Twitterで2013年に取得したままほとんど使っていなかったアカウントに移行している。ほか、ブログを含めて使用しているアカウントやウェブサイトはLink Treeにまとめてあるので、そちらをご覧いただければと思う。
Twitter/Xを完全にやめていないのは、ガザの人たちの多くはTwitter初期からずっとTwitterを英語で使っていて、MastodonやBlueskyでは彼らの声は聞こえないからである(Instagramユーザーもガザには多いが)。Twitterで私が見ている画面は、思いついたときに、そのままスマホで録画して記録している。YouTubeにもアップしてある。
現行のアカウントは、元々、英語タイピングの基本的ルールについて、実例を示しながら淡々とツイートするbotアカウントとして運用するつもりだったのだが*3、やり始める前にやる気くんが逃亡した。全然使わないとアカウントを削除されるかもしれないっていうのが一時期あったし、ごくまれに動かしてはいたが、鍵をかけた状態だった。
サスペンドされる前に挙動がおかしくなっていた
その元休眠アカウントを現在は通常アカウントとして使っているのだが、そちらも最近、挙動がおかしくなってきた。 @nofrills のアカウントがサスペンドされる前にあったような不具合が生じる頻度が増えてきた。(そんな感じなので、今使っているアカウントでは、こちらからのフォローやフォローバックにはかなり慎重になっている。ご理解いただければと思う。)
こちら側のPCやブラウザの不具合とか、Twitter/Xの側が混んでて処理能力が追い付かなかったとか、バグが出たとかいったことかもしれないが、ひょっとしたら現行のアカウントももう長くないのかもしれない。
具体的には、これは何度か説明の文面を投稿していたのだが(そうしないと「障碍者のことを考えていないかくれ差別主義者」と糾弾されうるので)、画像にALTテクストをつけると「あなたのせいではないのですが、投稿に失敗しました。あとでやり直してみてください」という意味*4のエラーメッセージが出て投稿できず、やり直すと大丈夫、ということが、非常に頻繁にあった。裏で何かが走っているという印象を強めている。実際に、画像データに暗号を埋め込んでごにょごにょというのは20年以上前からの定石なので、スキャン自体は今さら別に何でもないことかもしれない。だが、私が投稿するときにつけねばならないALTテキストは、最近のADLの動きなどを考慮に入れると、いかにも何らかの基準にひっかかりそうなものばかりという状態だ。私は画像にALTテクストをつけることをやめ、代わりに、本文で説明するようになった。画像はメインではなく、あくまで参考、補助的なもの、発言の根拠、という学術論文のようなスタイルである。
また、画像がなくても「投稿エラー」のメッセージが出て、時間を置いて再度投稿ボタンを押すと「すでに同じ内容の投稿があります」というメッセージが出る(そして実際に既に投稿されている)ということも、かなりよくあった。これはただのバグかもしれないが、翻訳リツイートで頻発した。
そのことを、友人知人に言ったところ、Twitter/X以外のプラットフォームでも見られる現象で、投稿内容のスキャンがタイムアウトしているのではないかとも言われた。そういうことは完全にAIがやるようになっている(つまり、人力のフィルタリングの時代ではスルーされていたものもひっかかるようになっていると考えられる)わけだし、そのこと自体は特に驚きではないが(うちら一般人がウェブサービスで投稿するものがAIの学習に使われていることが明らかになっているのだから、スキャン自体は驚きではない)、スキャンの結果、ウェブサービスの側で何かが判断されているとしたら、ここが「イーロンの遊び場」である以上、まあ、アレである。
Twitter/Xを離れてMastodonに軸足を移したいが
だから、軸足はMastodonに移していきたいのだが*5、Mastodonは元々ドイツで開発されていて、私が最初に取ったアカウントはohaiというドイツのサーバーにあり*6、ドイツの法律に抵触するような発言をするとまずい。しかし私はドイツの法律のことなど何も知らない。それどころかドイツ語はまったく読めない。そして現在、というか2023年10月以降のドイツは、下記のように、ちょっと想像を超えるくらいのアレさである。特に緑の党がものすごい*7。
ドイツ🇩🇪外務大臣は、民間人を攻撃対象とすることを肯定し、「ドイツの理念」であるとまで言っています。正しくは「戦争犯罪」です。
— Akka (@x_Atara_303) 2024年10月20日
「緑の党」はずっとイスラエルによるジェノサイドの擁護を続けている。 @GermanyinJapan pic.twitter.com/zGsMc8I03o
ドイツの外務大臣ベアボックの民間人を標的とすることを肯定した声明について、「国際法と基本的人道に明確に反する」としてドイツ政府に撤回を求める公開書簡が国際的な学者の連名で発表されました。 @GermanyinJapan https://t.co/3ZXrae8amL https://t.co/Zo8Q1LdeJM
— Akka (@x_Atara_303) 2024年10月21日
ドイツがこうだと、正直、どうしたらいいのかわからない。
「右翼・左翼」の枠組みでとらえられる問題ではない
ちなみに、日本語圏では、現在のイスラエルのあのありようについて「極右政権だから」で納得しちゃう人がかなり多いようだが、シオニズムについては正直、イスラエルと欧米においては、右翼・左翼はほとんど関係ない。何があってもイスラエルへの武器を差し止めようとしない現在の米国の大統領は「右翼」の政治家ではないし、ガザ・ジェノサイド開始時にめちゃめちゃ煽ってたイスラエルの大統領は、右翼どころか、労働党の人である。一方で今年3月に米ホワイトハウスでジェノサイド停止を訴えたあと、急に辞任してしまったアイルランドのレオ・ヴァラッカー首相(当時)は保守系の政党の人だ。2000年代になって盛り上がった、「オルト・ライト Alt-Right」という名称を得た右派の運動はシオニズム支持(というかイスラモフォビア)の集団だが、それを批判している中には昔ながらの反ユダヤ主義の極右がいる(だから、ガチガチの極右や極右の犯罪者が「ごくごくたまにまともなことを言ってる」状態になってて、実に困るのだが)。「右翼」だからシオニスト、「左翼」だから反シオニスト、という理解は、単純すぎるばかりか、事実に反している。注意されたい。
Mastodonのfreefree.ps鯖
閑話休題。なので、Mastodonではohaiのサーバーのほかに、freefree.psというサーバーにもアカウントをとった。こちらのサーバー名はFree, free, Palestine(「パレスチナを解放せよ」)という意味で、開設者はカナダのジェレミーさんだ。つまりカナダの法律にのっとって運営される。それなら何か困ったことがあっても英語で法律の条文が読めればいい。Mastodonでパレスチナについて書きたければ、ここのアカウントは検討する価値がある。こちらのリンクからアカウントの開設が簡単にできる(アフィリエイトの類ではない)。
Twitter/Xアカウント凍結に至る過程とそれについての分析
以下、どういう状態でサスペンドされたか、何が原因と考えられるかを詳細に書いていく。
凍結のメッセージと、最後の画面の記録
7月25日の午後、いつものようにTwitter/Xを使って、30分くらい間を置いてから再度アクセスすると、画面に "Your account is suspended" というメッセージが表示された。いきなりのことだった。
添付画像の通りです。申し立てはしました。静観していてください。 pic.twitter.com/mF7irvucjX
— コンマにはスペース(コンマやピリオドの直後には半角スペースを入れる) (@typing_errors) 2024年7月25日
サスペンドされたときに私が何をツイート/リツイートしていたかは、サスペンドを食らったその場でスクリーン・レコーディングで記録してある。
また、そのときまで取得してあったログが、Twilogに残っている。
これらをごらんいただければわかるように、ほとんどすべてはガザの中からの英語でのツイートや、ガザの人たちを支援する英語でのツイートをそのままリツイートしているだけだ。
そこにあったのは、破られたポスターの写真――3月30日の新宿で
ただし最後となったものは、日本にいる人が日本語で、私の投稿を引用し、ご自身の言葉をツイートしたものをぽちりとリツイートしたものである。発言の文脈は、そのときパリで行われていたオリンピックだ。
その人はオンラインで私とは旧知の間柄だが、Twitter/Xのアルゴリズムが「このユーザーはパレスチナ支持 (pro-Palestine) だ」と位置付けてはいなさそうな人である。
一方で、その人が引用リツイートした私の発言は、Twitter/Xが「パレスチナ支持 pro-Palestine」どころか「反イスラエル」と位置付けていかねないようなものである――つまり、極端に単純にいえば、「反イスラエル」な画像と情報が、「親イスラエル」な界隈に入り込んで共感を得たと、Twitterのアルゴリズムが判断したのではないか。
当該の画像は、プロパガンダ画像の類ではまったくない。ただの事実の記録、実際に目の前にあったものをそのまま、スマホのカメラで撮影して、サイズ変更しただけで無加工のものである。言葉も元々被写体に印刷されていたものだけで、特に何も書き加えていない(「書き加え」を疑われたとしたら、それは、今は確認できないALTテクストだ)。
それは3月30日、パレスチナの「土地の日」の東京・新宿で、たまたま来日中だったイスラエルの柔道代表チームの一員によって、日本のデモ参加者の手から奪われて、破り捨てられた、ガザ・ジェノサイド停止を求めるポスターである。「虐殺やめろ」「Free Palestine」という言葉と、抽象化され図案化された絵で構成されている。
もうちょっと具体的に説明すると、新宿での非常に大掛かりなデモに、たまたま通りすがったらしいイスラエルの柔道代表チームが絡んできて、紙を持って立ってただけの人から紙を奪ってそれを破り捨てた。その破られた紙を私が回収して写真に収めたものである。
この紙片を、ばんそうこうで貼り合わせて再構成したものの写真も私は投稿していた。
この貼り合わせたバージョンを、東京でのデモや集会の際に私はしばらく持ち歩いていた。びりりと引き裂かれ、くしゃくしゃにされた形跡のある、オリーヴの枝をくわえた白い鳩をデザインし印刷した紙を。
3月30日の新宿で、何が起きたのか――誰によって何が行われたのか
当日は何が何やらわけがわからないままだったが、翌日(31日)も新宿で行われたジェノサイド反対の集会で、私はその事件が起きたときに破られたポスターを手に持っていた人と話をすることができた。その話によると、デモ側からは何の挑発もなく、デモ側が掲げているパレスチナ旗を見て柔道代表側が激昂し、大声で何かを言うなどして、ポスターを破ったとのことだった。ポスターを持っていたのは、国代表に選ばれるような柔道選手のせいぜい半分くらいしかパワーのなさそうな一般の人で、非常に怖い思いをされたことだろう。
別の機会に、その様子を見ていた別の人とも話をしたのだが、同じ内容の説明をしてくれた。Twitterでも何人かが、起きたことを詳細に書いていたが、デモ隊の側からの挑発があったという話は見聞きしない。「立っていたらいきなり絡まれた」といった話、つまり、東京のデモ隊は、イスラエル代表チームから手を出されるようなことはしていないということをどこからも聞いている。
だが、事後、イスラエル柔道代表側が「デモ隊に襲われた」「柔道着を奪われた」というデマを流している。詳細は後述。当日の私のTwitterのログも参照していただきたい。
nofrills 🍉 #ガザ市民の声翻訳 (旧 #ガザ投稿翻訳)発起人(@nofrills)/2024年3月30日 - Twilog (ツイログ)
ポスター破りの現場から少し離れた場所(新宿駅の東南口のところ)にいた私も、イスラエルの柔道選手たちとは目と鼻の先という距離感で相対した。下記は私の目線で撮影した写真2枚を並べたものだ。目の前に肩甲骨があった。この距離で背中を向けられていたということは、こちらは警戒されていなかったわけだが、それも彼らの流すデマには都合が悪かろう。写真に写りこんでいる人々を見ても、国代表に選ばれるような柔道選手とやりあえそうな人などいないし、みな、見てはいても手は出さず、立ってるだけだということはわかっていただけるだろう。
あとから事実を突き合わせると、このようにして私の目の前に彼らが来たのはポスターを破ったあとのことだったが(そして上記の写真を撮ったとき、私は彼らがポスターを破ったということは知らなかった)、最初はそもそも彼らがイスラエル人だということもわからなかった。上の写真の左側は、この人がいきなりスーツケースから柔道着を出して着たあとのことで、それまでは写真右側のように、「ブラジル」と書かれたTシャツ姿だったりした(ブラジルでの大会の記念品だったようだ)。「ブラジル」のTシャツを見て、その場にいた人たちが「……誰?」ってなってるところに、メガホンを持ったデモ主催者から、イスラエルの柔道代表である旨、説明があったのだったと記憶している。
事実として述べておくが、私は彼らからは何の暴力も加えられていないし、言葉や声さえかけられていない。私の隣や並びにいた一般参加者たちもそうだ。イスラエルの柔道代表は、目の前にいる私たち(大勢が密集して「人間の壁」を作って、南口前にいるパレスチナ人たちに近づかせないようにしていた)など見えないかのように、こちらとは目も合わせず、新宿駅と私たちのプラカード類をバックに自撮りを楽しんだり、突然、スーツケースから柔道着を取り出して羽織ったりしていた。さすが、代表ともなるとメンタルがハンパないなー(婉曲表現)と思って見ていたが、私としては、特に暴力的な印象は受けなかった。
だから、彼ら柔道代表チームが去って行って、人間の壁になっていた人たちが散開するか、あるいは少人数の人間の団子になって、代表チームが立ち去るのを見届けに行ったあとの路面に、ばらばらに破かれたポスターがあるのを見つけて、「つい手が当たってしまって紙が破れたとかそんなんじゃなさそうだな」と思いつつ拾い集めたときに、これは何なのかを確認しなければならないと思ったし、そんなことは確認するまでもないだろうなとわかっていたので何とも言えない心持になった。
同時に、これは歴史的事実として記録しておかねばならないと思った。これは史料である、と。小さな史料。
騒ぎがおさまったあと、拾い集めたその紙を持って、その日のその大規模デモの呼びかけ人のひとりで面識のある方に確認した。それがイスラエルの柔道代表の一員によって故意に引き裂かれたものであるという推測は当たっていた。
デモが終わったあと、空間が広くなった新宿駅前の路上に、私は自分が拾い集めたポスターの断片をふわっと置いて、スマホで写真を撮影した。
繰り返すが、7月25日に私のアカウントが何の警告もなく、何ら正当な理由もなくサスペンドされたとき、最後に私がリツイートした旧知のネット上の知己が引用していた私の投稿にあった写真がこれである。
そして私のアカウントがサスペンドされたとき、地球の反対側のパリでは、男子柔道で、イスラエルがメダルに近づこうとしていた。私の目の前にいたあの人物が、東京の路上でデモ隊を威嚇しようとして国代表としての柔道着を羽織ってみせたのなら、単に「イキっていた」だけでなく、オリンピック憲章に抵触している可能性がある。
3月30日のことは何人もがツイートしていたが、英語圏に届いたのは少なかった
さて、この「柔道代表の乱入」については、3月末から4月初めの時点で、あのとき新宿のあの場にいたデモ参加者が何人も、自分が撮影した映像をTwitterにアップするなどしていた。私もそうした。そのときは「見たことをツイートしている多くの目撃者のひとり」でしかなかった。日本語で書いていたこともあり、Twitterのアルゴリズム上では特に目立つ存在ではなかっただろう。
私のアカウントがアルゴリズム上で目立ったのは、イスラエル代表側が私たちについて英語でデマを流したことに対し、カウンター情報を流したことであろう。
動き出しは早かった。事件当日(3月30日)から翌日にかけて、早くも、イスラエル代表側から「朝ごはんを食べに出たらパレスチナ支持のデモ隊に襲われた」「暴徒が柔道着を奪って逃げて行った」といったフィクションがツイートされているのが発見され、私を含めてごくわずかな人数が英語で事実のために闘っていた*8。イスラエル代表側は「朝ごはん」と言うが、騒動が起きたのは午後3時台であることの指摘などである(なお、英語の文面のbreakfastはヘブライ語からの翻訳過程での誤訳であった可能性もあると日本語でご教示いただいたが、英語圏では「朝食」として広まっていた。つまり「代表が宿泊するホテルの前にデモ隊が押しかけていた」という印象操作が成立していた)。
https://twilog.togetter.com/nofrills/date-240330?tweets_order=asc
https://twilog.togetter.com/nofrills/date-240331?tweets_order=asc
※表示されていない画像は、当日の集会告知のチラシの画像である。日時がはっきり示されていた。これは、私がツイートすることで、Twitter上の英語圏に入ったようだった。
私の(友好的な文体による)投稿はかなり閲覧数が上がっていて、英語圏から「説明ありがとう」といったリプライが来ていた。
余談だが、このときにつながった欧州のスポーツジャーナリストとは「ノース・ロンドンは赤」という意見が一致して、相互フォローになった。ガザ・ジェノサイドにおけるスポーツの被害(選手の殺害、施設の破壊)を記録し、FIFAなどに制裁を呼び掛けている人である。
情報は、そういうふうにつながりを生じさせる。
Twitter/Xのアルゴリズムが把握しようとしているのは、そういうつながりである。そして、場合によってはそれを破壊しようと全力を尽くす。
私のアカウントに起きたのは、そういうことだろうと思っている。
なお、新宿でのイスラエル代表のふるまいについては、事態を知った英語圏の人々によって、IOCに制裁を求めるウェブ署名も立ち上げられている。「柔道のルーツの地で、柔道の精神がー」と言ってみたところで、日本語と英語の間では言葉の壁があり、イスラエル代表がSNSで主張したことは事実だと受け止められていたようだし、署名はさほど盛り上がってもいなかったし、その話はここでは割愛する。そこまで書いてたら書き終わらない。
なぜ4か月近くもしてから……
それはそれとして、ではなぜ7月下旬というあのタイミングで、つまりイスラエル代表がポスターを破いた新宿での集会から4か月近くも経ったあとで、アカウントが凍結されたのか。
パリ五輪でイスラエル柔道代表は好調だった
ひとつにはあのポスターを破いた当人であるイスラエルの柔道代表メンバーがオリンピックという国際舞台で目立っている*9ときに、あのポスター破りを蒸し返すような形で私が発言してしまったことで、何らかのレーダーにひっかかったのだろうということ。結果的にはイスラエルはたしか銅メダルを取っている。たしか、私の目の前にいたあの柔道マッチョたちのひとりが。ガザの子供たちの上に投下する爆弾に嬉々としてサインした人物だ。
イスラエルのオリンピックチームの旗手がパレスチナの子供たちを狙った爆弾に署名
— 🔻AKIBDS 🇵🇸 (@akibaforever) 2024年7月24日
この前新宿のデモで参加者を攻撃してた
マジで信じられない 😡😡😡 pic.twitter.com/RDtwS6vI23
「親パレスチナのクラスタ」の外にまで響いてしまった
もうひとつ、Twitter的により大きな意味があると考えられるのは、私の最後のツイート/リツイートとなった発言の主である旧知のネット上の知己は、メディアやプラットフォーム企業が「親パレスチナ」と認識しているクラスタの中には位置していない、ということである。つまり、旧知の知己が引用リツイートしたということは、「親パレスチナ」の界隈の外に情報が出て、しかもそれが(個人的に)響いた、その人が自分も何か言いたくなった、ということを意味する。
別な言い方をすれば、私が旧知の知己をアジってしまった形になる。
なぜか「インフルエンサー」扱いされていた私のアカウント
2008年からTwitterを使ってきた私は、何でなんだかよくわかんないんだけど(ひょっとしたら日本で同じアカウントで英語と日本語を両方使っていたから目立ったのかもしれない。日本語話者は日本語アカウントを英語アカウントと分離するのが「マナー」だと考えている人がとても多い)、2011年にはTwitterのいろんな処理でInfluencerと位置付けられていた。ジャーナリストとの相互フォローや、ジャーナリストからの一方フォローも多く*10、日本国外の英語媒体との相互フォローもいくつかあった*11。わりと早い段階でのTwitterのアルゴリズム的に、分不相応な重みづけをされていて、サジェストされることが多かったりしたからではないかと思う。
Twitterには初期段階からそういう「Influencer格」があったのだが、実はさらにそのひとつ上に「危険なInfluencer格」みたいな位置づけのクラスタがあって、私のアカウントはそこを踏み越えてしまったのかもしれない。
インパクトの強い写真
自分ではただ路面に紙を置いて、記録すること以外は何も考えずにシャッターボタンを押しただけの写真で、トリミング(もうちょっと横に長い写真だった)やサイズ変更はしたとはいえ基本的に無加工なんだけど、色だけでもインパクトある写真だよね。黒に近いグレーの上に、白い鳩が描かれた鮮やかな赤の紙片。しかも破かれている。
その破られたポスターを、ばんそうこうで継ぎ合わせて「破られたプラカード」としたものを、しばらくは私が持ち歩いていたのだが、最終的には、6月に、元のポスターの制作者であるデザイナーさんにお渡しした。
そしてデザイナーさんによって生まれ変わったのが下記のポスターである。
「We will never give up. We will only rise up. 私たちは、屈しない。何度でも立ち上がる。」
たまたま行った都内でのジェノサイドに対する抗議の集まりで、たまたまこれを仕上げたばかりのデザイナーさんと遭遇して受け取ったのだが、そのとき、私のTwitterアカウントは既に凍結されていた。デザイナーさんには、「あとで詳しいことをお伝えする」と言っておいて、3か月近くもかかってしまった。
10月も終わろうとしているのにまだ余裕で25度みたいな天候だし、まだ蚊が飛んでいるし、山茶花の咲いた道を半袖の人が扇子であおぎながら歩いているという、「日本には四季がある」と当たり前のことを言ってドヤっていた人たちに「四季」がもはや当たり前でなくなりつつあるのをどう思いますかと問い詰めたい、小一時間問い詰めたい気分だが、さすがにあの暑さは収まってくれたのでようやく動けるようになった。
というわけで、長々と説明してきたが、そういうことが起きた、という次第である。
使っているアカウントが多いが(卵を全部1つの籠に入れておきたくはないし)、現在はLink Treeも使っているので、そちらでチェックしていただければと思う。
A much shorter version in English: what happened to @nofrills on Twitter
In the afternoon of 25th July, 2024, I found my Twitter/X account of @nofrills suspended for something I don't think I had done (violation of the rules). It was half an hour after retweeting a post from an old online friend of mine that was a quote-retweet of my post that had pictures of torned up anti-genocide poster which is a beautiful artwork by my (another) friend.
Here's a screen recording of how my timeline looked on getting suspended. You'd see nothing special that deserves a permanent suspention:
Just as you'd imagine, I appealed right away, using the form they suggested. Five or six times later, I decided I'd give up because all I got was the repeat of the same automatic replies. They were never going to specify which post had broken which rules. They just told me that I broke the rules "repeatedly".
That is, well, you know what.
The old online friend was not among us "pro-Palestine" folks. That means, the talk about the torn poster had gone further down into the potentially pro-Israel, but in fact just less informed people on Twitter.
The poster was torn up on 30th March 2024, at a huge rally around Shinjuku Station, Tokyo, Japan. I don't know exactly how, but the Israeli judo team happened to be at the station, found us, and got very very angry, to say the least. The poster was violently torn up by one of them. They even put on their judo-gi (uniform) on the street possibly to scare us off, in front of me and other anti-genocide protesters, which may have been something against the Olympic Charter.
When I got suspended on 25 July, the Israeli judo team was in Paris, and they were doing quite well, I later heard (I was totally boycotting the Games and didn't follow the news at all). And they are no ordinary sports people, you know.
israeli judo athletes [bullies] try to disrupt pro-Palestine demonstrations in Tokyo https://t.co/xL3Wz8pGnn
— 🔻AKIBDS 🇵🇸 (@akibaforever) 2024年3月31日
he's literally a bully pic.twitter.com/SweRqqkVZQ
— 🔻AKIBDS 🇵🇸 (@akibaforever) 2024年3月31日
The pieces of the beautiful poster was given back to its creator, medically taped together on a cardboard.
And it has now been reborn as another piece of art with an even stronger message.
We shall overcome. We will not be moved.
I'm now using another Twitter/X account which I created in 2013 to post about the most basic, general rules of English typing, which in the pre-Windows95 Japan nobody learned at school, so many of us were unaware of.
On Mastodon, I run two accounts. One is my first account and on a server in Germany, and the other is explicitly pro-Palestine. You're welcome there.
For other websites and previous works, please find my link tree page:
https://linktr.ee/myhandleisnofrills
What I see when I log on to Twitter/X, I record when I can and upload onto YouTube. You may want to check it out. It's basically a torrent of posts from Gaza combined with anti-genocide posts from around the world, many of which are academic and/or legal.
※本記事は一応noindexしてあります
※下記参照の上、noindexしてあります。ノウハウのシェア、ありがとうございます。
以下、脚注を挟んで投げ銭用リンク。Further down below is a buy-me-a-coffee link
コーヒー代、よろしくお願いします。After the footnote section, you can find a link to buy me a coffee. Thank you!
*1:私のアカウントは、「ジャーナリスト」枠に入れられていた可能性が高い。私はアメリカ人ではないが、アメリカの感覚だと、「特に注記がない限りはアメリカ人とみなす」みたいなアルゴリズムがあっても不思議ではない。
*2:最近、パレスチナ支援専門サーバーにアカウントをとったので、以前から使っていた https://ohai.social/@nofrills と、 https://freefree.ps/@nofrills の2アカウントを動かしている。
*3:今は学校で習っているはずだが、数十年前に中学生だったことがあるなあという年齢層の人たちは、英文タイプの基本的な約束事を知らないのがデフォ。今ではさすがに「全部半角で打つ。全角は使わない」ということはほとんどの人が知っているだろうが、それでも「コンマやピリオドの直後には半角スペースを1つ入れる」といった英文の基本を知らない。個人のSNSやブログだけでなく、ウェブ媒体の記事などでも、「cats,dogs,and birds」式の表記が普通にみられるように……プログラミングなどではなく人間が読むテクストを書くときには、「cats, dogs, and birds」とスペースを入れてほしい。
*4:私はTwitterをずっと英語で使っているので、日本語でそういうときにどういうメッセージが出るのかを把握していない。
*5:ちなみにBlueskyにもアカウントを持ってはいるが、私はあのサイトの運営方針にはかなり疑問を抱いているし、タイムラインの投稿内容もPalestineのタブは「ガザ住民です。困窮しています。お金送ってください」系がやたらと多いので見る気がしなくなっている。発言主が本当にガザの人であるかどうか、正直なところわからないからだ。そのレベルで信用がおけないアカウントの発言など、見ていてもしかたがない。Twitterでは、昨年12月に殺害されたリフアト・アルアライール教授のような古参ユーザーや、今般のジェノサイドですさまじい存在感を発揮しているジャーナリストたちのつながりがたどれたので、実在の確認はかなり楽だったのだが。
*6:サーバー名は英語のあいさつ、Oh, hi! の意味で、無礼なふるまいをせず友好的な態度でネットを使おうというサーバーである。差別等禁止で居心地はいい。
*7:この「緑の党」に関しては、「誰もが環境のことを憂えるよね~」くらいのスタンスで見てるのがいいようだが、私には詳細はわからない。ただ、ドイツの緑の党がこうだからと言って、他の国の同じ名称の党がこうだと思ってはならない。
*8:その一方で、あの日の新宿駅になどいなかった在米の報道機関記者の人が自分のアカウントで「これが事実ならよくない」という文体で、イスラエル代表側の虚偽を無検証で拡散していた。情報というものを扱うプロフェッショナルである新聞記者が自分のやってることをわかっていないはずはなかった。ちなみに産経でも読売でも日経でもない報道機関の記者さんだ。「右翼・左翼の問題ではない」ということはここでも明らかだろう。
*9:最終的に銅メダルを獲得していたはずだ。
*10:亡くなったヘンリー・マクドナルド記者(ガーディアンの北アイルランド担当)をはじめ、アイルランドの記者や編集者との相互フォローがかなりあったし、英国の人ともつながっていた。日本語圏でも、ずいぶん多くのジャーナリストや文筆家・作家にフォローしていただいていたが、そのきっかけは2009年イランの「緑の海」や、2011年「アラブの春」のときの現地ツイートの即時日本語化だった。
*11:北アイルランドのベルファスト・テレグラフや、イスラエルのエルサレム・ポストなど。エルサレム・ポストには単に監視されていたのだと思うが。