Hoarding Examples (英語例文等集積所)

いわゆる「学校英語」が、「生きた英語」の中に現れている実例を、淡々とクリップするよ

等位接続詞によるthat節の繰り返し【再掲】

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このエントリは、2月にアップしたものの再掲である。等位接続詞による接続は、簡単そうで実際にはそうでもないことが多い。訳した結果の日本語文が読んで意味不明になっているとき、見直してみると、等位接続詞の接続を読み取りそこなっていた(文構造をつかめていないのに無理やり単語だけつなげて日本語訳していた)ということがかなりよくある。基本こそ大事だ。

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今回の実例も、昨日と同じ記事から。今日の注目ポイントは、間接話法の文でthat節が等位接続詞で結ばれて複数ある場合の注意点である。 

uk.reuters.com

 

f:id:nofrills:20190213095139j:plain

2019年1月24日、Reuters

今回見るのは、キャプチャ画像内の2番目のパラグラフ。

Europe's most powerful leader, German Chanceller Angela Merkel, said she wanted an orderly Brexit but that it was in London's hands.

文法を検討する文としては主語が無駄に長いので、単純に見えるようsheに置き換えると: 

She said she wanted an orderly Brexit but that it was in London's hands.

 これは、saidの後に接続詞のthatが省略された文である。

She said (that) she wanted an orderly Brexit but that it was in London's hands.

つまり、saidの目的語になるthat節が2つあって、その2つが等位接続詞のbutで結ばれている形である。このとき、最初のthatは省略できるが、2番目(以降)のthatは省略できない、という大原則が英語にはある。

なぜ2番目のが省略できないかというと、これを省略してしまうとそのthat節がthat節でないように読めてしまうからである。下記のように2番目のthatを省略すると: 

She said she wanted an orderly Brexit but that it was in London's hands.

「彼女は秩序だったブレグジットを欲していると述べたが、それはロンドンの手にある(ロンドン次第である)」と、but以下の部分は、記事の地の文(あるいは記事を書いた人の意見・見解)であるということになってしまう。

実例の文は、そういうことではなく、「彼女は秩序だったブレグジットを欲しているが、それはロンドンの手にある、と述べた」という意味だ。

 

実例ではbutが使われているが、andでも同様で、最初のthatは省略するのが普通でも、andでつながれたあとのthatは省略しない。

  He said (that) he had never been to Hokkaido and that he had no idea who the woman was. 

  (彼は、自分は北海道には一度も行ったことがないし、その女性が誰なのかも全くわからない、と述べた) 

 

以上、細かいことのように思えるかもしれないが、実際に社会に出て接する実用の英語では、こういったことが情報の誤伝達を防ぐためにきわめて重要になる。このような細部を慎重に見るクセは、早いうちからつけておきたい。

 

 

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英文法解説

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