Hoarding Examples (英語例文等集積所)

いわゆる「学校英語」が、「生きた英語」の中に現れている実例を、淡々とクリップするよ

前置詞+動名詞、to不定詞の形容詞的用法、文修飾の副詞、コロンやセミコロンの用法 【再掲】

このエントリは、3月初めにアップしたものの再掲である。学校ではほぼ習わないかもしれないが、実際に英語で文章を書くときになると知っておいたほうがいいコロンやセミコロンについて確認できるよい実例なので、確認の意味でもお読みいただければと思う。

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今回の実例は、アメリカのアカデミー賞ラミ・マレックが主演男優賞を獲得したことについての記事から。

マレックはアメリカ生まれのアメリカ人だが、両親はエジプト人だから「エジプト系アメリカ人」、もっと言えば「アラブ系アメリカ人」である。ちなみに宗教的なバックグラウンドはキリスト教コプト教)なので、「イスラムアメリカ人」ではない。

www.theguardian.com

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more than ~, A is to B what C is to D(コバルトという金属)

今回も前回と同じ、金属のコバルトについての「報道特集」的な記事から。

コバルトがどういう物質であるか(どういうふうに貴重な物質であるか)について、概略は前回書いているので、そちらをご参照のほど。

記事はこちら: 

www.bbc.com

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-ing形で始まる文の構造の取り方、動名詞句、関係代名詞(コバルトという金属)

今回の実例は、金属のコバルトについての「報道特集」的な記事から。

コバルトは、古くから青の色の顔料として使われてきたが、現代の技術に欠かせないハイテク素材を作るために必須の原材料となったのは20世紀のことである。

コバルトがどう使われているか、ウィキペディアを参照しておこう。

単体金属としてのコバルトの利用はほとんどないが、合金材料として重要であり工業的に利用される。……

ニッケル・クロム・モリブデンタングステン、あるいはタンタルやニオブを添加したコバルト合金は高温でも磨耗しにくく、腐食にも強いため、ガスタービンジェットエンジンといった、高温で高い負荷が生ずる装置などに用いられているほか、溶鉱炉石油化学コンビナートなどでも充分に役割を果たす。

そのほか、鉄よりも錆びづらく酸やアルカリに侵食されにくい性質を利用して、コバルト含有率を大幅に高めたコバルト合金は、鋏などの高級素材として利用されている

……

コバルト酸リチウムは、リチウムイオン二次電池の正極材として用いられ、携帯電話など小型デジタル機器の急速な普及により需要が増大している。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%90%E3%83%AB%E3%83%88

こういったことを予備知識として頭に入れておくと、今回見る記事はぐっと読みやすくなるだろう。

記事はこちら: 

www.bbc.com

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《結果》を表すto不定詞、to不定詞の否定、報道記事の見出し(DRCからの子供の連れ去り)

今回の実例はBBC記事の見出しから。

《to + 動詞の原形》のto不定詞は中学校で習うが、「なんとか用法」という用語も含め、なんかいろいろと情報量が多いので、消化しきれず何となく苦手という意識を持ってしまう人が少なくない。

特に消化しきれなくなるのが《to不定詞の副詞的用法》で、やたらと表すものが多い(意味が多い)。英語について、英文とその意味から入るのではなく、英文法用語から入ってしまうことが習慣化されている人の場合は、よけいに負担感は大きくなるが*1、具体的な文例を見て、ひとつひとつ納得しながら把握してしまうことが重要である。

 

《to不定詞の副詞的用法》で最もよく用いられる(ありふれている)のが、《目的》を表す用法だ。「~するために」という意味になる。

  I woke up at four to catch the first train. 

  (始発電車に乗るために、4時に起きた)

これは文意をはっきりさせるために、in order to do ~やso as to do ~という形になることも多い。見た目は長くなるが、文意は変わらない。

  I woke up at four in order to catch the first train. 

 

次によく遭遇するのが、《感情の原因》を表す用法だ。happyやsadなど《感情》を表す形容詞とともに用いて「~して…だ」という意味になる。

  I was happy to see my childhood friends. 

  (子供時代の友人たちに会って、私はうれしかった)

 

似たようなものに《判断の根拠・理由》を表す用法がある。日本語にすれば《感情の原因》とよく似ていて「~して…だ」となるが、一緒に使う形容詞がlucky, crazyなど、話し手が何かについて「…だ」と判断しているときに用いる。また、形容詞だけでなく、a foolなど名詞が来ることもある。

  I was lucky to get to know the famous writer. 

  (その著名な作家と知り合いになれて、私は幸運だった)

  I was a fool to believe him. 

  (あんな男のことを信じるなんて、私は愚か者だった)

 

そして4番目の用法として重要なのが、今回実例として見る《結果》を表す用法である。「…して、その結果(そして)~する」という意味を表す。この用法は決まりきった例文でしか説明されないことが多いが、実際、英語の文章に出てくるときもだいたい決まりきった形で出てくる。

  I woke up to find it was raining. 

  (目が覚めて、(その結果)雨が降っているのがわかった

  My grandfather lived to be ninety years old. 

  (私の祖父は生きて、その結果、90歳になった=祖父は90歳まで生きた)

 

《to不定詞の副詞的用法》には、これらの4つの用法のほかにも、特定の形容詞とペアになった形(be ready to do ~など)や、《条件》を表す用法などもあるが、長文読解などで特に重要な基礎力となるのはこれらの4つの方法である。まずはこれらを押さえてしまおう。特に今度の冬に受験を控えている人でここがあやふやな人は、夏休みが終わる前にここをしっかり押さえてしまうこと。

 

……と、最初に文法解説をしてしまったが、今回実例として見る記事はこちら: 

www.bbc.com

*1:参考書などで文法用語が目次の項目になっているときに、目次の項目を最初に理解しようとする人がいるが、それは失敗の元。目次の項目は「レッテル」と考え、重要な中身を先に見るようにしよう。調味料のビンに貼ってあるレッテルを見てもどんな味だかわからないときに、ちょっとなめてみるだろう。そういう感覚で、レッテル(項目)はまずぱっと見るだけ見て、深く追求せず、中身(解説されている英文)をちゃんと見るとよい。

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劣勢比較(劣等比較)、報道記事の見出しのルール(ハード・ブレグジットという難題)

今回の実例は、Brexitに関する政府の文書のリーク報道から。

「リーク報道」は、"leaked document" などリークであることを明示した文言が入っている場合もあるが、そうでないこともある。今回の記事は後者で、リード文(見出しの下、記事本文の前にある、記事概要を示した短い文)で "Exclusive" (「独占」)とあり、記事本文で "papers seen by the Guardian" という表現が出てくることから「リーク」と判断される。

記事はこちら。

www.theguardian.com

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年齢の表現、分詞構文、等位接続詞、to不定詞の形容詞的用法、前置詞+動名詞、付加疑問文 【再掲】

このエントリは、3月はじめにアップしたものの再掲である。短い文の中にたくさんの表現のポイントと文法項目が入っているので、分析するつもりで丁寧に読んでみると、いろいろ学べることが多いだろう。

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今回の実例はTwitterから。ツイート主は米ブルッキングス研究所のシニアフェローで、国家安全保障(つまり軍事)を専門とする Benjamin Wittesさん

ツイート1つ分の短い文だが、文法項目がてんこ盛りになっている。内容もおもしろい。いわゆる「アメリカン・ジョーク」の印象を受ける人も多いだろうが、「ジョーク」ではなく実話だそうだ。

 

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「~パーセントを占める」の表し方 【再掲】

このエントリは、2月にアップしたものの再掲である。大学受験生はそろそろ受験勉強の最終仕上げに入るころだが、国公立の二次試験や私立で英作文が課される場合は、ここで取り上げたような定型表現を頭に入れて、自分で使いたいときに使えるようにしておくのが、よい受験準備になる。もちろん、受験が終わったあともそれは使える知識として頭に残るはずだ。

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今回の実例は、文法というより表現の分野から。

 

「与えられたグラフや表が示していることを、英語で説明しなさい」という自由英作文問題は、国公立二次、私立ともに大学入試でも頻出だが、このとき、頭に浮かんだ日本語の表現をそのまま直訳してもうまく行かないことが多い。

 

「…は、全体の~パーセントを占める」の表現はそのひとつで、"... occupies ~ percent of all" など、ぎこちなくて意味が通っていない直訳の解答がありがちだ*1

 

今日参照する記事は、英国の大学に籍を置く研究者の中で、黒人で女性であるという二重のマイノリティの立場にある人々に聞き取り調査をした結果をまとめた報告書に関する報道記事である。

 

www.theguardian.com

*1:occupyは物理的に「空間を占領する」という意味。

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