Hoarding Examples (英語例文等集積所)

いわゆる「学校英語」が、「生きた英語」の中に現れている実例を、淡々とクリップするよ

英語の文章の書かれ方

【再掲】形容詞+to不定詞, 前置詞+関係代名詞, let alone, など (ドナルド・ラムズフェルドが法の裁きを受けることなく安らかに死んだ)

このエントリは、2021年7月にアップしたものの再掲である。 ----------------- 今回の実例は、ある著名な人物の訃報を受けて書かれた激烈な文章から。通例、著名人の訃報を受けて書かれるのは「オビチュアリー (obituary)」で、当ブログでもいくつかオビチュ…

【再掲】whether節, 副詞のany, 口語表現の「すごい」, など(カーナビー・ストリートのシリア難民シェフ)

このエントリは、2021年6月にアップしたものの再掲である。 ----------------- 今回の実例は、レストランのレビュー記事から。といってもただのレストラン・レビューではない。 昨日6月20日は、「世界難民の日 World Refugee Day」だった。これは、難民の地…

【再掲】東エルサレム、シェイク・ジャラー地区で起きていること: Part 2 (進行形の受動態, やや長い文, so that S can do ~, など)

このエントリは、2021年6月にアップしたものの再掲である。 ----------------- 今回は、前回の続きで、東エルサレムのシェイク・ジャラー地区で行われていることについてのIMEU (the Institute for Middle East Understanding) による解説を読んでみよう。IM…

【再掲】続き 4/了: 「ハマスのロケット」の前にあったこと~ブリン村でのイスラエル人入植者による放火 (関係代名詞, トピック文とサポート文の構造)

このエントリは、2021年5月にアップしたものの再掲である。 ----------------- 今回も、前回までの続きで、ブリン村焼き討ちについてのMondoweissの記事を読んでいく。今回で最後まで読み切りたいが、毎回冒頭で「前回」「前々回」式に前の記事をリンクする…

前置詞+関係代名詞, given ~, there is/are ~構文の応用の形, など(リズ・トラス英首相、早くも辞任/付: レタスやら豆腐やらのネタ解説)

今回は、ツイートされたてのほやほや、お刺身でもいけるくらいの新鮮なネタ。 実は、前回の続きで亡命ロシア人の手記をもう少し読んでおこうと仕込んでいたのだが、今週の英政界の急転が決定的な局面を迎えたので、仕込んでいる記事は明日に回して、英政界に…

同格のthat, it's ~ for ... to do --, 挿入, など(異様なことが起こり続けている英政界)

今回の実例は、Twitterと報道記事から。 現在、テレビ局のITVで自身の名前を冠した番組を持っているロバート・ペストンは、Twitterを積極的に使っている英国のジャーナリストのひとりで、よく、長いスレッドの形式で投稿している。彼は今回も、リズ・トラス…

【再掲】if節の区別(副詞節か、名詞節か), 接続詞+分詞構文, 形式主語itの構文, if/thenの論理, butの論理(東京五輪についての大坂なおみ選手の発言)

このエントリは、2021年5月にアップしたものの再掲である。 ----------------- 今回の実例は、報道記事から。「報道」というより時事的なトピックに関するインタビュー記事だが。 テニスの錦織圭選手が、この夏の五輪開催について疑問を抱いていることをオン…

come outとcoming outはどう違うのか(基本の基本: 動詞と-ing形の違いについて)

今回は、英文法の実例というより、もっと基本的なことを。 先日、「カミングアウト(する)」という日本語と、そのもととなった英語のcome outの違いを知らず、日本語の語義のつもりで「国際カミングアウトデー」のハッシュタグに投稿して、「土足で踏み込む…

エリザベス女王の葬儀との安易な比較もいいけれど、参列者についての記事を読んでみるのもいいのではないか・本編

今回は、前回文字数を大幅に超過してもなお全然書けなかった本エントリ表題の話。 この9月19日に行われた英国でのエリザベス2世の葬儀(ご遺体の安置から礼拝、埋葬までの儀式)と、27日に行われた、2か月半も前に火葬されている安倍元首相の、本来ならば「…

英語の文章の論理構造と日本語の抄訳の問題, 故人について書くときの過去形(エリザベス女王の死去とロイヤル・ワラント: 御用達マーク)

今日は休日なので、本来過去記事を再掲するのだが、今週は前半で再掲のストックが切れてしまっているのもあって、軽く書くことにした。 というかTwitterで連ツイしようと思って書き始めたのだが、連ツイよりブログの方が書きやすいと気づいた。 さて、今日、…

【再掲】《トピック文》と《サポート文》の構造, 倒置 (映画『ノマドランド』と西部劇)

このエントリは、2021年4月にアップしたものの再掲である。 ----------------- 今回の実例は、映画評の文章から。 現在、日本でも劇場公開(ロードショー)中の映画『ノマドランド』。「ノマド」は定住しない遊牧民を指す言葉で、この映画は家に暮らすという…

接続詞のas, whenever, so ~ that ...構文, など(英国は本当にメディアが提示しているほど一様に「全国民が喪に服している」のか)

今回の実例は、論説記事から。 英語圏の一般紙には「論説記事」(Opinion) のためのスペースがある。ここには、新聞のメインである「報道」とは目的を異にする「論説」のための文章が掲載される。今回、エリザベス2世が亡くなったあと、新国王の動向だけでな…

英語の文章の構造: Butによる対比, トピック文とサポート文(最後のソ連指導者、ミハイル・ゴルバチョフ死去)

今回の実例は、報道記事から。 日本のメディアでも、今日、大きく報じられた通り、かつて存在した超大国、ソ連(ソヴィエト連邦)の最後のトップを務めた歴史の当事者が亡くなった。 説明のための前置きは不要だろう。記事はこちら: www.bbc.com もはや日本…

【再掲】年齢の表現, ひとまとまりの文章の中で繰り返しを避けるための言い換え表現, too ~ to ...構文, など(ティエリ・アンリがSNSを離れた)

このエントリは、2021年3月にアップしたものの再掲である。 ----------------- 今回の実例は、インタビューでの発言から。 ティエリ・アンリといえば、1990年代終盤から2000年代にかけてのサッカー界のスーパースターのひとりである。2014年に現役引退したが…

【再掲】even if ~, be regarded as having ~, the+最上級 ~ everなど(古賀稔彦さん死去)

このエントリは、2021年3月にアップしたものの再掲である。 ----------------- 今回の実例は、英語版ウィキペディアから。 1992年のバルセロナ五輪で金メダリストとなった柔道家の古賀稔彦さんが、53歳という年齢で亡くなったことは、英語圏でも伝えられてい…

主張のはっきりした文, 接続詞のas, butを用いた構造, confuse A with B, 前置詞+動名詞(アルカイダのアイマン・アル=ザワヒリ殺害)

今回の実例は、Twitterから。 すでに日本語圏でも大きく報じられていると思うが、アルカイダ(AQ)のトップであるアイマン・アル=ザワヒリが、アフガニスタンの首都カブールで爆殺されたことを、米大統領が発表した。日本語圏では「無人機からミサイルを発…

【再掲】butの作る論理構造, andによる接続 (国際女性デー)

このエントリは、2021年3月にアップしたものの再掲である。 ----------------- 今回の実例は、Twitterから。 今日3月8日は、国際女性デー (International Women's Day) である。日本語圏では「#国際女性デー」のハッシュタグがTwitterで上位に来ているそうだ…

【再掲】論説文のスタイル, 抽象名詞であるはずのものに複数形のsがつくとき, 付帯状況のwith(パンデミックと人権: 国連事務総長の主張)

このエントリは、2021年2月にアップしたものの再掲である。 ----------------- 今回の実例は、国連のアントニオ・グテーレス(グテレス)事務総長の文章から。 本題に入る前に、そのグテーレス事務総長へのインタビューを行うに際し、毎日新聞が読者から事務…

【再掲】トピック文とサポート文, andによる接続, やや長い文, in order to do ~など(科学と女性)

このエントリは、2021年2月にアップしたものの再掲である。 ----------------- 今回の実例は、前回の続きで、国連のInternational Day of Women and Girls in Science (2月11日)に際してのプレスリリースの最後の方、STEM分野(いわゆる理系)と女性・女子…

直説法と仮定法の違い, 形容詞を用いた筆者の判断の共有, 肯定文のなかのany, ネットでサクッと検索するととんでもない誤訳をやらかす例など(ブラジルで殺害されたジャーナリストと専門家)

今回の実例は、前回みたのと同じ、ブラジルでの環境保護活動を標的としていると思われる殺人事件についての記事から。文脈などは前回のエントリをご参照のほど。 ところで、前回のエントリのTwitterフィードと前後して、2016年(6年前)にホンジュラスで起き…

トピック文とサポート文という構造, 論の展開, など(ベルギー国王がコンゴに対して示した「遺憾の意」と、おそらくこの先にある「謝罪」)

今回の実例も、前回のと同じ報道記事から。 前回ざっと説明したように、19世紀から20世紀にかけての「欧米列強によるアフリカ分割」の時期に、コンゴ一帯を私領として苛烈な統治をおこない、現地の人々におびただしい犠牲を強いたベルギー国王レオポルド2世…

ニューヨーク・タイムズの特徴, 付帯状況のwith, 分詞構文, 挿入, など(ロシアとの関係について、シュレーダー元ドイツ首相の語ること)

今回の実例は、インタビューを中心に構成された解説・分析系の記事から。 ドイツの首相*1といえばアンゲラ・メルケル氏、という時代が長く続いた。実に、2005年11月から2021年12月までだから、16年以上だった。だから、「メルケルさんの前のドイツの首相は?…

関係代名詞の非制限用法, 連鎖関係代名詞, など(フランス大統領選の結果を報じる記事)

今回の実例は、報道記事から。 4月24日(日)、フランスの大統領選挙の決選投票が行われ、即開票されて、日本時間で25日(月)午前3時には、選挙の場合のフランスのやり方なのだが*1、そこまでの開票の結果と出口調査から判断した当選確定情報が流された。 …

同じことを報じる2つの記事を、読み比べてみる。(英、デイヴィッド・エイメス議員殺害で被告が有罪との評決)

今回は、同じ事柄を扱う報道記事を読み比べてみよう。 今から半年ほど前の2021年10月15日、自身の選挙区で有権者と1対1で直接対話する「サージェリー」の仕事をしていたデイヴィッド・エイメス英下院議員が、その「有権者」に刺し殺されるという事件が起きた…

【再掲】長い文の構造を正確に読む, 現在分詞の後置修飾, 関係代名詞の非制限用法のイレギュラーなケース(「バイデンの息子」のネタ元は偽情報会社)

このエントリは、2020年10月にアップしたものの再掲である。 ----------------- 今回の実例は、報道機関による大きな報道の際のTwitter連続投稿(スレッド)から。 10月に入って以降、Twitterでの私の視野も、体感で半分以上が米大統領選に関する発言で埋め…

【再掲】挿入, 連鎖関係代名詞, 分詞の後置修飾, 英語の文章は最初のパラグラフが読みづらい(ナスカの地上絵)

このエントリは、2020年10月にアップしたものの再掲である。 ----------------- 今回は前回の続きで、新たに発見されたナスカの地上絵についての英語の報道記事を読んでみよう。 前回は、「ナスカの地上絵」についての英語のニュース記事を探すための下準備…

"a number of ~" は「多数の~」という意味とは限らない, every-が先行詞のときの関係代名詞, など(イングランド、オミクロン株感染拡大とプレミアリーグ)

今回の実例は、報道記事から。 南アフリカで解析されて報告された新型コロナウイルスの新たな変異株が「懸念される変異株 variation of concern」と位置付けられ、「オミクロン株」と名付けられて以降、同株の感染が世界的に拡大している。オミクロン株が最…

助動詞+have+過去分詞, 主語の省略, 肯定文のany, 日本語とは違う「つなぎ言葉/接続詞」, など(マスクなしで病院訪問して平気なジョンソン首相の鼻声について)

今回の実例は、前回文字数があふれたため書けなかったことをTwitterから。 前回見た、ボリス・ジョンソン首相の「鼻声」記者会見に関する英メディアMetroのTwitterフィードには、いくつものツイートの連投(スレッド)になっているうえに、それぞれにたくさ…

【再掲】感情の原因・理由を表すthat節, O+S+Vの形の文, 等位接続詞が作る構造, 疑問詞節(ジョコヴィッチのCOVID-19感染)

このエントリは、2020年6月にアップしたものの再掲である。 ----------------- 今回も、前回の関連で、テニスのノヴァク・ジョコヴィッチのCOVID-19感染について。 前回は感染判明を受けてのニック・キリオスの発言を見たが、今回はジョコヴィッチ本人の発言…

英語の文章がどのように推敲されるか, 分詞構文, 《結果》を表すto不定詞, 強調構文, など(コリン・パウエル元米国務長官死去)

今回の実例は、報道記事から。 米国でジョージ・W・ブッシュ(GWB)政権下で最初の国務長官を務めたコリン・パウエルが死去した。イラク戦争のとき米政権中枢にいた米要人としては、7月のドナルド・ラムズフェルドに続く訃報である。パウエルは新型コロナウ…

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