Hoarding Examples (英語例文等集積所)

いわゆる「学校英語」が、「生きた英語」の中に現れている実例を、淡々とクリップするよ

【不正・不法/違法行為・犯罪】

「地面」の意味で使われるfloor(ロンドン、レスター・スクエアの傷害事件で、極右デマが始まりそうな情報空間を見た)

7月末にマージーサードのサウスポートで子供たちが何人も連続して切り付けられ3人が亡くなるという痛ましい事件があってからしばらく続いていた英国(主にイングランドと、北アイルランド)の極右のネットワークによる暴動は、日本でも関心を集めたようだ。…

犯罪者について、predator「捕食者」という語はどういう意味で用いられるのか

今回も語彙メモ。扱うのが性暴力に関するものなので、そういうのは見ないことにしている方は今回のエントリは読まずに飛ばしてください。 特に、ある程度以上の信頼関係があったはずの誰かから、自分でははっきりと「被害」と自覚していない(けど何となく心…

文頭のI amの省略, 感情の原因・理由を表すto不定詞, 前置詞offのちょっと意外かもしれない用法, など(英語版「オレオレ詐欺」の文面を一緒に読んでみよう)

今回の実例は、Twitterから、めっちゃくちゃ実用的なものを。 スマホが普及した現在、日本では家族間の「電車が止まってるから帰りが遅くなる」とか、「猫の具合が悪いから病院に連れていってきます。おやつは冷蔵庫の中」とかいった連絡は、LINEですること…

make + O  + 動詞の原形(使役動詞), 接続詞while, 同格の接続詞that, など(国際的圧力があって、ようやくのことでジャーナリスト殺害を認めたイスラエル)

今回の実例は、前回の続きで、この5月にパレスチナでジャーナリストを銃撃したことについて、イスラエルが自軍の責任を認め、その責任を「痛感」しているらしい(が、責任を取る気はない)というトピックから。文脈や背景などについては前回のエントリを参照…

英文を書くときの接続詞の使い方, コロンやセミコロンと接続詞(5月に射殺されたパレスチナ人ジャーナリストについて、イスラエルが「責任を痛感」しているようだ))

今回の実例は、Twitterから。 今年5月、パレスチナのヨルダン川西岸地区で「PRESS」と大きく表示した防弾チョッキを着用して仕事をしていたTVジャーナリストが、イスラエル軍の兵士によって、防弾チョッキから出ている首から顔にかけての部分を撃たれて死亡…

分詞の後置修飾, A rather than B, 関係代名詞のwhat, パンクチュエーション, such as ~, など(ブラジルで殺害されたジャーナリストと専門家)

今回の実例も、前々回および前回と同じ記事から。 前回見た部分で指摘されていたように、ブラジルの現在のボルソナロ大統領はアマゾンの環境保護や先住民の権利の保護に熱心ではなく、というよりこれまでの政権が行ってきた保護活動を削減し、あの豊かな自然…

直説法と仮定法の違い, 形容詞を用いた筆者の判断の共有, 肯定文のなかのany, ネットでサクッと検索するととんでもない誤訳をやらかす例など(ブラジルで殺害されたジャーナリストと専門家)

今回の実例は、前回みたのと同じ、ブラジルでの環境保護活動を標的としていると思われる殺人事件についての記事から。文脈などは前回のエントリをご参照のほど。 ところで、前回のエントリのTwitterフィードと前後して、2016年(6年前)にホンジュラスで起き…

等位接続詞andの作る構造, 主語が長い文, 意味のまとまりの読み取り方(ブラジルで殺害されたジャーナリストと専門家)

今回の実例は、ある殺人事件を受けて書かれた文章から。 英国に、Mixmagという音楽雑誌がある。1983年、現在のようなクラブ・シーンが確立される前から続いているメディアだ。ドム・フィリップスさんはかつてこの媒体でエディターをしていた。 Mixmagでエデ…

行為主をはっきりと示す受動態, 流れるような文章の書き方(2000年5月23日にBBCの取材クルーがイスラエル軍に攻撃されたこと)

今回の実例は、Twitterから。 5月11日にパレスチナのジェニン難民キャンプ*1に対するイスラエル軍の強制立ち入りを取材していて、イスラエル軍に撃たれて殺害されたアルジャジーラ(アラビア語)のベテラン記者、シリーン・アブ・アクレさんについての前回の…

接続副詞のhoweverとコンマの使い方、など(パレスチナでジャーナリストが撃ち殺され、イスラエルが嘘をばらまき、英語圏主要メディアの報道はぐだぐだだ 1)

今回の実例は、Twitterから。 先週水曜日の5月11日、パレスチナのジェニン難民キャンプ*1で、一人のジャーナリストが、取材中にイスラエル側からの銃撃によって命を奪われた。 殺害されたのは、シリーン・アブ=アクレさん(「アクラ」という発音や表記もあ…

イレギュラーな関係代名詞, 強調の助動詞, no ~ but ..., on -ing, など(ボリス・ジョンソンが国会で嘘をついていたことが事実として確定)

今回は、前回の続きの予定だったのだが、イスイス団の思想にかぶれたテロリストの話よりもより緊急性の高いことが起きたので、予定を変更する。ボリス・ジョンソンが国会で嘘をついていたことが事実として確定した。 英国の政治になど特に関心がなくて、何が…

同じことを報じる2つの記事を、読み比べてみる。(英、デイヴィッド・エイメス議員殺害で被告が有罪との評決)

今回は、同じ事柄を扱う報道記事を読み比べてみよう。 今から半年ほど前の2021年10月15日、自身の選挙区で有権者と1対1で直接対話する「サージェリー」の仕事をしていたデイヴィッド・エイメス英下院議員が、その「有権者」に刺し殺されるという事件が起きた…

完了分詞構文, 等位接続詞の作る構造, 仮定法過去完了, など(ウクライナ、ブチャの殺戮)

今回の実例は、Twitterから。 先の週末(4月2日から3日)、ウクライナから、ロシア軍が撤退して解放されたキーウ州の街の、あまりにひどい状況が伝えられた。『ペンギンの憂鬱』などで知られるウクライナの作家アンドレイ・クルコフは、惨状を記録した写真を…

現在完了, one of the + 複数形, make + O + C, など(ロシア、『ノヴァーヤ・ガゼータ』編集長にノーベル平和賞)

今回の実例は、前回の続きで、今年のノーベル平和賞の告知から。 今年のノーベル平和賞はジャーナリスト2人に与えられた。前回は、自国のドゥテルテ大統領の苛烈な政策を真正面から批判し、「ラップラー Rappler」というニュースサイトを設立して、政権側政…

時制, 関係副詞など(米CIAの「強化された尋問手法」は、裁判を遅らせた)

今回の実例は、前々回と前回の続きで、今から20年前の9月11日に行われた米国に対する攻撃(以下「9-11」)の首謀者で、今週ようやく、長く中断されていた裁判が再開されたハリド・シェイク・モハメド(以下「KSM」)を1990年代からずっとマークしていたFBI捜…

get + O + 過去分詞, 等位接続詞が作る構造がややイレギュラーなケース, 完了不定詞, など(2001年9月11日の米同時多発テロの首謀者の裁判はなぜまだ行われていないのか)

今回は、前回の続きで、事件発生後20年を経て、内部事情を知る人、というより当時の捜査の当事者によって語られるようになった、2001年9月11日の所謂「米同時多発テロ事件」((以降「9-11」、英語では "Nine-eleven" と呼ばれる) の首謀者(計画立案者)ハ…

時制, be yet to do ~ (2001年9月11日の米同時多発テロの首謀者の裁判はなぜまだ行われていないのか)

今回の実例は、あるとても大きな事件が発生してから20年になろうというタイミングで、ようやく語られるようになったことについての記事から。 米国で2001年9月11日に起こされたその事件(以降「9-11」、英語では "Nine-eleven" と呼ばれる) は、法的に、まだ…

私たちが英語でできるようにしておくべきことは「Noと言うこと」ではない。「Noというメッセージを的確に伝えること」である。

今回は少々変則的に。 米ジョージア州アトランタで、3月17日、3軒のマッサージパーラーが次々と銃撃され、8人もの人々が尊い命を奪われた。殺された8人中6人がアジア系の女性だった。 www.msn.com mainichi.jp 米国で「アジア系 Asian」と言えば、アジア全体…

that節の繰り返し, thatの判別, 引用符の使い方, have + O + 過去分詞 (EasyJetにサイバー攻撃、顧客情報流出)

今回の実例は、報道機関のTwitterフィードから。 イングランドに拠点を置く格安航空会社 (LCC) に、EasyJetという会社がある。1990年代後半に始まった「機内食サービスなどをカットしてその分安くする」「事務所・支店を持たず、予約は電話かネットのみとし…

one of the + 複数形, 分詞の後置修飾, 関係副詞の非制限用法, 完了不定詞など(ルワンダ虐殺の主要容疑者逮捕)

今回の実例は報道記事から。 今から26年前の1994年4月から7月にかけての100日間で、アフリカの内陸にある小さな国で、何十万人という単位で人々が殺されるということがあった。殺害された人の数は今も確定されていないが、その国の人口の1割から2割に相当す…

過去分詞単独での後置修飾(精神疾患と凶悪犯罪)

今回の実例は、いつもの「大学受験生向け」という枠を取っ払って、ちょっと例外的な実例のメモとして。 数日前まで日本語版電子書籍がセールで安くなっていたサイモン・ウィンチェスターの『博士と狂人』は、19世紀末から20世紀はじめの英国での一大事業であ…

同格のthat, 関係代名詞, 等位接続詞but, やや長い文, 現在完了の受動態, 現在完了進行形など (英・コンテナの中で39人が亡くなっていた事件)

今回の実例も、前回と同じ記事から。背景解説などは前回のエントリでたっぷり書いてあるので、そちらをご参照いただきたい。 記事はこちら: www.theguardian.com ここで「カナビス農園 cannabis farms」が出てくるが、念のため説明しておくと、カナビス(大…

長い文、《譲歩》の接続詞、等位接続詞、挿入、continue to do ~, avoid -ingなど(MITメディアラボが性犯罪者ジェフリー・エプスタインの金を受け取っていた件)

今回の実例は、The New Yorkerの調査報道記事から。 The New Yorkerは1925年の総合雑誌で、優美なアールデコ調のロゴは創刊からのもの。日本語圏では小説や随筆など文学分野のコンテンツで広く知られているかもしれないが、ファクトチェックが厳しいことで有…

have + O + 過去分詞 (Twitter CEOのアカウントが乗っ取られた)

今回の実例は、Twitterのジャック・ドーシーCEOのTwitterアカウントが乗っ取られたというニュースから。 詳しい文法解説は下の方に書いてくが、高校で《have + O + 過去分詞》を習ったときに「何これ、わけわかんない。こんなややこしい構文、化石みたいな日…

他動詞のrun, 接続詞のas, 省略(日本軍の性暴力の被害者となったオランダ人女性)

今回の実例は、第二次大戦で日本軍による戦時性暴力の標的とされ、連夜レイプされ続けたオランダ人女性のオビチュアリーから。 「オビチュアリー」というものについては以前ざっくりと説明したが、功績のある誰かが亡くなったあと、その人の人生や成し遂げた…

長い文、頭のなかでの「英文和訳」のすすめ(ロンドン、超富裕層の警備事情)

今回も前回と同じ記事から、だらだらとしてやたらと長い文を読んでみよう。 記事はこちら: www.theguardian.com

so ~ that ... 構文, 等位接続詞and (ロンドン、富裕層を悩ませる防犯・警備)

今回の実例は、知られざるロンドン富裕層事情を報じる記事から。 今年7月、ロンドンから衝撃的な映像がTwitterのサッカー系アカウントなどを通じて流れてきた。英国では至る所に設置されている防犯カメラ(現地では closed-circuit TV, 略してCCTVという)の…

《結果》を表すto不定詞、to不定詞の否定、報道記事の見出し(DRCからの子供の連れ去り)

今回の実例はBBC記事の見出しから。 《to + 動詞の原形》のto不定詞は中学校で習うが、「なんとか用法」という用語も含め、なんかいろいろと情報量が多いので、消化しきれず何となく苦手という意識を持ってしまう人が少なくない。 特に消化しきれなくなるの…

so ~ that ...構文, 【ボキャビル】normalize, Andで文を始める場合の気持ち(アメリカ、大量殺害銃撃事件の続発)

今回の実例は、日曜日のTwitterから。 日曜日はひどい日だった。日本で「あいちトリエンナーレ2019」のなかの小さな展示がめちゃくちゃな経緯で展示中止となったことで日本語圏で怒号と陰謀論が飛び交っている横で、米国ではほんの何時間かの間に、テキサス…

英語の文章は書き出しは抽象的で情報過多で読みづらいという話(ボリス・ジョンソンの黒歴史)

表題の件、ボリス・ジョンソンに黒くない歴史があるのかどうかというのは措いておいて……。 今回の実例は、報道記事の文頭で情報がぎゅっと凝縮されててちょっと読みづらいかもしれない文。 英語の文章は、最初に「結論」に相当するものを短くまとめて書くの…

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