Hoarding Examples (英語例文等集積所)

いわゆる「学校英語」が、「生きた英語」の中に現れている実例を、淡々とクリップするよ

定冠詞

性別を特定しないとき、また、特定する必要のないときに用いられる3人称単数の代名詞they(事故報道)

簡単にささっとメモだけ。 6月26日の午後、BBC Newsのトップページをチェックしたら、次のような見出しとリード文があった。リード文に注目してほしい。 "The unnamed airport employee died after they were "ingested"into an engine, ..." 太字にした《代…

【再掲】定冠詞と不定冠詞, 付帯状況のwithと過去分詞(「欧州スーパーリーグ」)

このエントリは、2021年4月にアップしたものの再掲である。 ----------------- 今回の実例は、報道記事から。 英国時間での日曜日、サッカーの「欧州スーパーリーグ」に12のクラブが参加を確定したというニュースが降ってわいて出て、私の見る画面上の英語圏…

be + to不定詞, to不定詞の形容詞的用法, 過去分詞の分詞構文, 付帯状況のwithと形容詞, など(英、C型肝炎の診断にAIを導入へ)

今回の実例は、報道記事から。 ソースが探せなくなってしまったのだが、先日、「日本語は一般的病名・疾患名で臓器の名前を使って『〇〇炎』などと言うからわかりやすいが、英語は病名・疾患名に臓器の名前が入っていないことがあってわかりづらい」というこ…

「USBメモリー」を英語でどう表すか(尼崎市での住民個人情報記載記録媒体紛失事案)

今回の実例は、小ネタ。 暑すぎて何もできず、前回(昨日)のエントリもまだ未完成のままなのだが、そちらは明日以降……。 先週、日本で大注目となったとんでもないニュースは、英語圏でも「珍ニュース」的な位置づけで取り上げられている。「酔っぱらって前…

「これしかない」という意味の定冠詞のthe, 省略, 関係代名詞のthan, 動詞化したYouTubeなど(「北アイルランドといえばこの曲」というスレッド)

今回の実例は、Twitterから。 1969年8月15日から物語が始まる映画『ベルファスト』では、この町の出身でこの町のことを歌い、当時から活躍していたヴァン・モリソンの楽曲が全体を通じて印象的な使われ方をしていたが、北アイルランドは多くの音楽家を輩出し…

英語報道記事で行われる言い換えと、情報の提示について(アブラモヴィッチの黒い過去、マウリポリで攻撃された病院にいた妊婦さん)

今回の実例は、報道記事における名詞の言い換えについて。 先週後半、Twitterの画面にながれてくるのをただ眺めていただけなので詳しいことはわからないが、Twitter上の英語学習中の日本語話者や翻訳者、ライターといった人たちの間で、英語の報道記事では、…

ロシアでの取材が不可能になった英国のベテラン記者(省略, 形式主語itの構文, 英国式アンダーステートメント, など)

今回の実例は、Twitterから。 2月半ばにウクライナ情勢が緊迫してきたころから、私がTwitterで見ている範囲に限っても、英語圏の報道機関に所属するベテランの記者がウクライナやロシアに取材に行くのを頻繁に目にするようになった。ロシア軍による侵略(侵…

長い文の構造を正確に取って読む, despite ~, so that ~, 肯定文のany, など(全豪オープン、ジョコヴィッチのヴィザ騒動)

今回の実例は、前回のと同じ記事から。つまりジョコヴィッチの件。 入国許可(ヴィザ)取り消し→異議申し立て→取り消しは無効との裁判所の判断、という経緯をたどっている本件、オーストラリアの制度では、出入国管理(イミグレーション)大臣が最終的な判断…

to不定詞が主語の文, 固有名詞につく定冠詞, 接触節, など(メルケルが退任に際して選んだニナ・ハーゲンの曲)

今回は、前回、本題にたどり着く前に6000字を超えたので書けなかった本題。前置き的なものは前回のエントリをご参照いただきたい。 というわけで、今日2021年12月8日、ドイツ連邦議会がオラフ・ショルツ氏を首相に選び、議場において就任の手続きがとられ、…

不定冠詞と定冠詞についてのお手本のような実例(映画撮影現場誤射事件)

今回の実例は、少し前のものだが、報道記事から。というより、報道記事に引用符つきで(発言そのままで)引用されている当局者の発言から。 この10月下旬、米国ニューメキシコ州で映画撮影中に起きた、小道具の銃による痛ましい事故で、カメラの後ろにいた撮…

固有名詞に定冠詞をつける場合(アブドゥルラザク・グルナさんのインタビュー)

今回の実例は、インタビュー記事から。 先日、定冠詞について書いたものが当ブログには珍しいほどの閲覧数となったが、今回はそのフォローアップみたいな内容になる。 記事および実例として見る個所はこちら。ノーベル文学賞を受賞したアブドゥルラザク・グ…

「新幹線 shinkansen」をshinkと略すかどうか、それを「新幹線に乗る」という動詞として使うかどうか。

今回の実例は、英文法の実例というより、非常に興味深い語法の例。 月曜日の未明、Twitterを見ていたら次のようなツイートが流れてきた。まさに「その発想はなかった」と反応せざるを得ない内容だ。 Two questions for English speakers in Japan:1. Do you …

「Tokyoみたいな固有名詞にはtheをつけない」というエントリに対するブコメへのフォローアップ(長文)

前々回のエントリ(TokyoとかLondonとかNew Yorkとかの固有名詞には定冠詞のtheはつけないよ、という内容)が、予想外にもたくさんブクマされたことで派生したフォローアップ記事、昨日アップした分が流れで「前半」ということになってしまったが、今回はそ…

「theなんていう細かいこと」を気にしなくていい人に、私もなりたい

今回は、前回のフォローアップ。 前回のエントリは、タイミングが合ったのか、当ブログには珍しくいっぱいブクマされた。「たくさんブクマされた」ことは、「バズった」というより「これについて何か一言いいたくなった人が多くいる」ことを意味するのだが*1…

定冠詞のtheについて(ついつい「イン・ザ・~」と口をついて出てきてしまうかもしれないあなたへ)

今回の実例は、Twitterから。 昨日、少し連続ツイートしたのだが、一般的に、地名や人名などの固有名詞には定冠詞のtheはつけない。例えば地名の「銀座」はGinzaで、「中央区」はChuo, またはChuo City, Chuo Ward, あるいはChuo-kuと言い、「東京都」はToky…

定冠詞と不定冠詞, 付帯状況のwithと過去分詞(「欧州スーパーリーグ」)

今回の実例は、報道記事から。 英国時間での日曜日、サッカーの「欧州スーパーリーグ」に12のクラブが参加を確定したというニュースが降ってわいて出て、私の見る画面上の英語圏はその話でもちきりという状態である(日本語圏はガースー訪米でもちきり)。そ…

分詞構文、省略語で使うピリオドの有無(英米差)、定冠詞のtheの省略、be known for ~など(パキスタンの元大統領に反逆罪で死刑判決)【再掲】

このエントリは、2019年12月にアップしたものの再掲である。 ----------------- 今回の実例は国際報道の記事から。 2001年から08年の間に意識があった大人なら「むしゃらふだいとうりょう」というフレーズは「ムシャラフ大統領」と即座に認識されるだろう。…

冠詞: aやtheにも意味・機能がある (a UK Prime Minister, the UK Prime Minister, as Prime Minister) 【再掲】

このエントリは、2019年9月にアップしたものの再掲である。ここで取り上げている項目は細かいことかもしれないが、英語を読むうえでは重要だし、書くとなるとますます重要になってくる項目である。 ----------------- 今回の実例は、a prime minsiter, the p…

分詞構文、省略語で使うピリオドの有無(英米差)、定冠詞のtheの省略、be known for ~など(パキスタンの元大統領に反逆罪で死刑判決)

今回の実例は国際報道の記事から。 2001年から08年の間に意識があった大人なら「むしゃらふだいとうりょう」というフレーズは「ムシャラフ大統領」と即座に認識されるだろう。米同時多発テロからイラク戦争へと突き進んだ時代、国際ニュースで何度も出てきた…

冠詞: aやtheにも意味・機能がある (a UK Prime Minister, the UK Prime Minister, as Prime Minister)

今回の実例は、a prime minsiter, the prime minister, prime ministerの違いがはっきりわかる(に違いない)報道記事から。 日本語を母語とする人がSNSなどのプロフィールを英語で書いているときに冠詞が抜けていることは珍しくない。"I am designer living…

当ブログはAmazon.co.jpのアソシエイト・プログラムに参加しています。筆者が参照している参考書・辞書を例示する際、また記事の関連書籍などをご紹介する際、Amazon.co.jpのリンクを利用しています。