Hoarding Examples (英語例文等集積所)

いわゆる「学校英語」が、「生きた英語」の中に現れている実例を、淡々とクリップするよ

2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧

英語の文章の構造: Butによる対比, トピック文とサポート文(最後のソ連指導者、ミハイル・ゴルバチョフ死去)

今回の実例は、報道記事から。 日本のメディアでも、今日、大きく報じられた通り、かつて存在した超大国、ソ連(ソヴィエト連邦)の最後のトップを務めた歴史の当事者が亡くなった。 説明のための前置きは不要だろう。記事はこちら: www.bbc.com もはや日本…

付帯状況のwith, 文法的にイレギュラーなケース(次期首相と目されるリズ・トラスの「能力」)

今回は、小ネタ。受験にはまったく役に立たない事例を取り上げるので、そのつもりで読んでいただきたい。 8月最後の週末も過ぎ、英国はそろそろ夏休みムードも終わりつつある。夏休みに入る前に辞意を表明し、夏休み期間になったらそっこうで海外へとヴァカ…

【再掲】時制(過去と過去完了), 関係代名詞 (スエズ運河コンテナ船座礁と、ある女性に対するフェイクニュース)

このエントリは、2021年4月にアップしたものの再掲である。 ----------------- 今回の実例は、報道記事から。 3月23日、エジプトのスエズ運河を航行中の巨大な(東京ドーム2個分の長さがある)コンテナ船が運河を斜めにふさぐようにして座礁し、スエズ運河の…

【再掲】仮定法過去完了(ジョージ・フロイドさん殺害事件の裁判より)

このエントリは、2021年4月にアップしたものの再掲である。 ----------------- 今回の実例は、Twitterから。 昨年、2020年5月、米ミネソタ州ミネアポリスで、ジョージ・フロイドさんという男性が警察によって取り押さえられている間に死亡した。いや、「警察…

【再掲】省略, 使役動詞makeの構文, 現在進行形, ぱっと見はtoo ~ to ...構文に見える形式主語の構文, など(ティエリ・アンリがSNSを離れた)

このエントリは、2021年4月にアップしたものの再掲である。 ----------------- 今回の実例は、前回の続きで、SNSと距離を取ることにしたティエリ・アンリのインタビューでの発言より。アンリがどういう人かなどの説明は、前回のエントリをご参照のほど。今回…

【再掲】年齢の表現, ひとまとまりの文章の中で繰り返しを避けるための言い換え表現, too ~ to ...構文, など(ティエリ・アンリがSNSを離れた)

このエントリは、2021年3月にアップしたものの再掲である。 ----------------- 今回の実例は、インタビューでの発言から。 ティエリ・アンリといえば、1990年代終盤から2000年代にかけてのサッカー界のスーパースターのひとりである。2014年に現役引退したが…

【再掲】倒置, be + to不定詞, 省略, など。(カズオ・イシグロの新作を英語で読んでみよう)

このエントリは、2021年3月にアップしたものの再掲である。 ----------------- 今回の実例は、前々回(3月24日投稿)と同じく、カズオ・イシグロの最新作『クララとお日さま』の原著(英語)より。 クララとお日さま 作者:カズオ イシグロ 発売日: 2021/03/0…

【再掲】even if ~, be regarded as having ~, the+最上級 ~ everなど(古賀稔彦さん死去)

このエントリは、2021年3月にアップしたものの再掲である。 ----------------- 今回の実例は、英語版ウィキペディアから。 1992年のバルセロナ五輪で金メダリストとなった柔道家の古賀稔彦さんが、53歳という年齢で亡くなったことは、英語圏でも伝えられてい…

主語が長い文, to不定詞の2つの用法(岸田内閣と統一教会)

今回の実例は、Twitterへの報道機関のフィードから。 報道機関が記事を出して、その報道機関の公式アカウントがそれをTwitterにフィードするときのパターンは大まかに2通りある。記事の見出しとURLだけをツイート本文に記し、その下の部分で展開される写真付…

過去の習慣を表すwould, 日本語の助詞の重要性(小ネタ2つ)

今回の実例はTwitterから、小ネタ系を2つ。 忙しいので、前置きの解説なしでいきます。 まずはこちら。日本で報道されていることを英語にして紹介している神田国際大学のジェフリー・J・ホールさんのツイートより: The report includes this drawing based o…

【再掲】倒置, 「~したものだった」のwould, andによる接続(カズオ・イシグロの最新作を英語で読んでみよう)

このエントリは、2021年3月にアップしたものの再掲である。 ----------------- 今回の実例は、話題の本から。 これ。 クララとお日さま 作者:カズオ イシグロ 発売日: 2021/03/02 メディア: Kindle版 英語版も日本語版(を含む各国語版)も同じ日、3月2日に…

【再掲】「海外からの~」「外国の~」の表し方, due to ~の2つの用法・意味, 付帯状況のwith(東京五輪は、国外からの観客なし)

このエントリは、2021年3月にアップしたものの再掲である。 ----------------- 今回の実例は、Twitterがまとめているニュース系フィードのページから。 3月21日、何が何でも開催を強行するらしい東京オリンピック・パラリンピック大会に、日本国外からの観客…

過去分詞の後置修飾, not only A but also Bのbut alsoが消失してnot onlyが接続詞句的に使われている例, など(パレスチナの7つの人権NGOの事務所をイスラエルが急襲し封鎖)

今回の実例は、Twitterから。 第一線で活躍するパレスチナのジャーナリスト、シリーン・アブ・アクレさんが、ジェニン難民キャンプを取材中に、イスラエル軍によって理不尽にも撃ち殺されてから、この18日で100日を迎えた。 It has been 100 days since Isra…

準否定語のlittleが文頭に出たことによる倒置の構文とその意味, 時制の一致(ティム・バートンの新作の予告編と、人種)

今回の実例は、新たに公開される映像作品の予告編から。 『アダムス・ファミリー The Addams Family』という作品をご存じだろうか。私はクリスティーナ・リッチを一躍有名にした映画で知ったが(下記のDVD参照)、作品自体はこの映画からさかのぼること50年…

長い文を文構造を正確にとったうえで読むということ, 副詞節, 挿入, not only A but B, など(かつてケニアで英国がなしたことを、「自虐的に」ではなく、批判的に検証する英国のドキュメンタリー番組)

今回の実例は、TVでのドキュメンタリー番組の取材でわかったことについて報じる新聞記事から。 欧州各国では、ここ何年かの間に、かつての植民地主義時代に植民地から奪って自国の博物館などに収蔵してきた現地の技術と美意識で作られた工芸品や歴史的な遺物…

【再掲】主語がめっちゃ長い文, 動名詞の意味上の主語と動名詞, 関係代名詞など(3-0から追いついたアーセナル)

このエントリは、2021年3月にアップしたものの再掲である。 ----------------- 今回の実例は、Twitterから。 昨日、3月21日の日曜日は、イングランドのプレミアリーグではウエストハム対アーセナルの「ロンドン・ダービー」だった*1。ウエストハムは名称こそ…

【再掲】性別を特定しない3人称単数代名詞としてのthey(新型コロナウイルス禍、1年前に政府内で何が起きていたか)

このエントリは、2021年3月にアップしたものの再掲である。 ----------------- 今回の実例は、日々のニュース報道ではなくあるひとつの大きな物事を振り返るような記事から。日本の報道機関で「特集」と位置付けられるような類の記事である。 この3月は、新…

【再掲】私たちが英語でできるようにしておくべきことは「Noと言うこと」ではない。「Noというメッセージを的確に伝えること」である。

このエントリは、2021年3月にアップしたものの再掲である(ただしデッドリンクになってしまっているものだけは削除してある)。 ----------------- 今回は少々変則的に。 米ジョージア州アトランタで、3月17日、3軒のマッサージパーラーが次々と銃撃され、8…

【再掲】セント・パトリックス・デーのオンライン・イベントに登録してみよう

このエントリは、2021年3月にアップしたものの再掲である。 ----------------- 今回は、変則的だけどいつもの時刻よりちょっと早めに出します。といっても思いついたのが遅かったので今から間に合うかどうか……。 今日3月17日はアイルランドの守護聖人セント…

機械翻訳に関するメモ(何がどのようにできないのか)【2022年8月版、Google翻訳、英語→日本語】

今回は、いつもと趣向を変えて、機械翻訳についてのメモを。 先日来、当ブログを休載して、ウィキペディアで英語版のcultural Marxismの項を日本語にするという作業をやっている。これが、予想外に難航している。ざっと読んだとき、つまり自分が百科事典から…

【再掲】used to do ~, be goneなど(イラクのクルディスタンで進む樹木の違法伐採と環境破壊)

このエントリは、2021年3月にアップしたものの再掲である。 ----------------- 今回の実例は、Twitterから。 今日、3月16日は、イラン・イラク戦争中の1988年にイラクのサダム・フセイン大統領が、自国内の自国民に対して化学兵器を使用し、何千という単位の…

引き続き、ウィキペディア翻訳作業中のため、ブログはお休みします。

昨日に引き続き、ウィキペディアでの翻訳作業中のため、ブログはお休みします。 翻訳作業が完了しているのは途中までですが、すでにページは公開してあります。 ja.wikipedia.org 現在、「この記事はただいま大幅な改稿を行っています」という表示が出ていま…

本日、ウィキペディア翻訳作業中につき、ブログはお休みします。

今回は、予定を変更して休載します。 昼間、TBSラジオの荻上チキさん(はてな古参には「トラカレさん」のほうがなじみ深いだろう)の番組を聞いていて、これはやっとかないとなと思ったウィキペディアの翻訳をやっているので、ブログを書いてる時間がなくな…

-ing形の判別, 前置詞+動名詞, 分詞構文, 時制, 大過去など(イスラエルによるガザ地区攻撃、問題は武力行使だけではない)

今回の実例は、報道記事から。 先週後半から日曜日にかけて、また、パレスチナのガザ地区がイスラエルによって攻撃された。今回は「ガザ地区からロケット弾が発射されたので応酬した」といういつものパターンですらなく、イスラエルいわく「先制攻撃 preempt…

【再掲】時制の使い方, 疑問詞節, not only A but B, as well as ~, wrongという単語の意味, など(東日本大震災: wrongnessという感覚)

このエントリは、2021年3月にアップしたものの再掲である。 ----------------- 今回は、前回(3月11日付)の続き。背景説明などは前回のエントリを参照されたい。 実例として参照するのはこちら、日本外国特派員協会 (The Foreign Correspondents' Club of J…

【再掲】複合関係副詞, 感覚動詞+O+動詞の原形, 強調構文(東日本大震災を取材した英国のジャーナリスト)

このエントリは、2021年3月にアップしたものの再掲である。 ----------------- 今回の実例は、10年前の今日のことを振り返るジャーナリストの文章から。 日本外国特派員協会 (The Foreign Correspondents' Club of Japan: FCCJ) は、日本で仕事をしている外…

完了分詞構文, in order to do ~, 前置詞+動名詞, if ~ were to do ..., want ~ to do ..., など(EUROの覇者、イングランド・サッカー女子代表の次期首相あてオープンレター)

今回は、前回の続きで、イングランドのサッカー女子代表が保守党党首最終候補に宛てて送ったオープンレターについて。なお、昨年来、「オープンレター」というと感情的に反応する人々が日本語圏で目立つようになっているが、日本語にすればただの「公開書簡…

make a u-turn over ~, to不定詞の形容詞的用法, provide A with B, など(EUROの覇者、イングランド・サッカー女子代表のオープンレター)

今回の実例は、Twitterから。 7月7日から31日にかけて、欧州ではサッカー女子の欧州選手権(EURO 2022)が行われていた。ホスト国は、これまでの最高順位が2位のイングランドで、決勝戦ではこれまで最も多く優勝しているドイツとイングランドの対戦となった…

動名詞が主語の文, 完了形の受動態, 現実味のcould, be動詞が省略された特殊な文体, 頭韻(保守党党首選挙の投票システムがやばい)

今回の実例は、Twitterから。 数々の嘘を重ねてきたボリス・ジョンソンが、今回もまた逃げ切れると踏んだのだろうが、身内をかばう嘘*1をついて、その累が自分にも及ぶことを恐れた閣僚や政権や党の要職者50人余りの同時多発辞任という事態をまねいたことで…

主張のはっきりした文, 接続詞のas, butを用いた構造, confuse A with B, 前置詞+動名詞(アルカイダのアイマン・アル=ザワヒリ殺害)

今回の実例は、Twitterから。 すでに日本語圏でも大きく報じられていると思うが、アルカイダ(AQ)のトップであるアイマン・アル=ザワヒリが、アフガニスタンの首都カブールで爆殺されたことを、米大統領が発表した。日本語圏では「無人機からミサイルを発…

当ブログはAmazon.co.jpのアソシエイト・プログラムに参加しています。筆者が参照している参考書・辞書を例示する際、また記事の関連書籍などをご紹介する際、Amazon.co.jpのリンクを利用しています。