Hoarding Examples (英語例文等集積所)

いわゆる「学校英語」が、「生きた英語」の中に現れている実例を、淡々とクリップするよ

【再掲】-ing形, let + O + 動詞の原形, など(新型コロナウイルスのワクチン接種開始、イングランドの現場からの声)

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このエントリは、2020年12月にアップしたものの再掲である。

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今回も引き続き、イングランドでの新型コロナウイルスのワクチン接種初日の報告の文面を見ていこう。

北東部の都市ニューカッスルからは: 

-ing形が3つも入っているが、それぞれ、現在分詞なのか動名詞なのかわかるだろうか。

最初の-ing形、"we are making history" の "making" は現在分詞だ。これは《be + 現在分詞》の進行形の一部となっている。

2番目の "by vaccinating" と3番目の "for letting" はそれぞれ《前置詞+動名詞》である。

このツイートにはほかにも文法上の注目点がある。まず、自分で何か英語で書くときには必須の《one of the + 複数形》が、 "one of the first patients in the world" の部分にある。

それから、「~について…に感謝する」は通常は《thank ... for ~》という形なのだが、もう少しフレンドリーな感じというか「感謝します」というより「ありがとうございます」という語感にしたいときは、thank youを成句っぽく使って、《thank you to ... for ~》とする。ここではその形で、「シュクラ先生ご夫妻、~してくださってありがとうございます」の意味になっている。

その「~してくださって」の部分が、"for letting us capture this significant moment in history" なのだが、ここで使われているのが《let + O + 動詞の原形》(「Oに~させる」)だ。letは、誰かのやりたいようにさせるときに用いる使役動詞で、ここでは「歴史におけるこの重大な瞬間をとらえる」ことは「私たち」が望んでいたこと(望ましいこと)だという文脈がある。同じ使役動詞でも「Oに無理やり(強制して)~させる」場合に用いるmakeとは意味合いが違うので注意しよう。

さて、このシュクラ医師ご夫妻のコメントも、NHSイングランドのアカウントで紹介されている。 

 

前回までにも何度か出てきていた《感情の原因・理由を表すto不定詞》 が入っている ("I am delighted to be doing my bit...")。ここでto不定詞の部分が《to be + 現在分詞》なのは《to不定詞の進行形》だからで、今まさにやっていること、あるいはやろうとしていることを表している。"do my bit" は「自分の役割を果たす」の意味で、それに続く "by having the vaccine" は《前置詞+動名詞》であることに注意しよう。「ワクチンを受けることによって自分の役割を果たしていることについて、私は嬉しく思っている」というのが直訳である。

引用符の外の地の文で覚えておきたい表現は、《be keen to do ~》「熱心に~したがっている」。これも直訳すれば、「ハリさんとその妻のランジャンさんは、なぜ、ぜひともイングランドで最初にワクチンを受ける人々の中にいたいと考えたのかについて、考えを話してくれます」となるだろう。もしこの文が下線部和訳になっていたら、 whyの節の中が "they were" と過去形で、主節が "share" で現在形であることに注意しなければならない。

 

続いて、イングランド南部のエセックスから、戦争で戦った退役軍人 (war veteran) *1フレデリック・ベントンさんの紹介のツイート2件。注目ポイントは《感情の原因・理由を表すto不定詞》や《to不定詞の進行形》、《one of the + 複数形》など、ここまで見てきたものだから、確認のつもりで読んでみてほしい。 1つ目は病院からのコメント、2つ目は接種されたベントンさんのコメントを紹介する文面だ。

※以下書きかけツイートの貼り付けのみで、基本的に、解説文は書き添えていない。単に疲れたためで、それ以上の意味はない。

 

ケント州のNHSサウスイーストからは: 

「ウィリアム・ハーヴェイ病院が、今日、最初に患者さんにワクチンを接種し始める最初の病院のひとつになりました」と書きだされている報告のツイートで、2番目の文で接種を受けた人の名前を紹介し、3番目の文でそのケネス・ラムさんのコメントを紹介している。"80 yr old" は "80 year old" の省略形*2。ラムさんのコメントの最後、"I didn’t have to think twice" は「二度考える必要はなかった」で、意味は「迷わなかった」、「即決した」。

 

ブライトン&サセックス大学病院からは:  

 

ロンドンのロイヤルフリー病院: 

 

ロンドン中心部のガイズ&セント・トマス病院: 

 

 グレーター・マンチェスターのソルフォード: 

 

リーズ: 

 

専門家会議のクリス・ウィッティ教授: 

 

王室より、ケンブリッジ公夫妻: 

 

サムネ画像:

https://twitter.com/NewcastleHosps/status/1336234475261407233

 

*1:英国の場合、"war veteran" といえば第二次世界大戦で戦った人を指すのが通例だ。イラク戦争などより新しい時代の戦争は "Iraq war veteran" などと具体的に述べることが多い。ここではベントンさんの年齢を考えても、第二次大戦やその数年後の朝鮮戦争を経験した軍人だろう。

*2:Twitterで文字数がギリギリになってしまったときなど、英語の単語を省略したいときは、このように母音を省略するのが定番のやり方。"Twitter" なら "Twttr" と書く。

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