Hoarding Examples (英語例文等集積所)

いわゆる「学校英語」が、「生きた英語」の中に現れている実例を、淡々とクリップするよ

仮定法過去(再掲)

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※この記事は、1月14日にこのブログを開設したときにまとめて投稿したいくつかの記事のひとつである。開設時の記事はほとんど閲覧されていないし、《仮定法》は関心が高い文法項目のようなので、コピーして再掲しておこう。

 

2018年12月22日、the Guardian

2018年12月22日、the Guardian

 

そのまんま、《仮定法過去》。見出しは: 

Brexit would go ahead even if Labour won snap election, says Corbyn

リード文は: 

Opposition leader says he would go to Brussels to secure better deal if he was*1 PM

以下、見出しの方を例として考える。文意としては、普通に《直説法》の条件節を使って、"Brexit will go ahead even if Labour win(s)*2 snap election" と書いてもあまり違いはないのだが、まだ実施が決まったわけでもない選挙*3について「もし勝ったならば」という話をするときに、「ヒマなら映画行こうよ」的な場合に使う《直説法》の条件節ではどうも違和感が出る。そういうときのために《仮定法》がある。

《仮定法》は「実際に起きてもいないことについて述べるときに使う話法」である。これは多くの場合、「反実仮想」と説明されるが、「ハンジツカソウ」などというややこしい言葉は、英語の授業を受けるときに必要だから覚えておいたほうがよいという程度のもので、この言葉自体を覚えることで消耗してしまうようなら別に覚えなくてもいい。そんな用語をがんばって覚えるより、それが表す内容を把握することのほうがずっと重要だ。

非常にざっくりと説明すると、《仮定法》で今のことを言うときに現在形ではなく過去形を使う(仮定法過去)のは、「私が述べているのは、実際に起きていないことですよ」ということを伝えるためのフラグみたいなものである。聞いてる立場からすれば、「あれ、この人、今のことを言うときに、過去形を使っているよ」という違和感みたいなのが生じる。その違和感こそ、「今、述べられているのは、現実のことではない」という印になる。日本語ではそういう流儀はないかもしれないが、英語はそういうところでこういうフラグを立てる流儀のある言語だと考えておくとよいだろう。

 

■記事そのもの: 

https://www.theguardian.com/politics/2018/dec/21/jeremy-corbyn-labour-policy-leaving-eu

 

 

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英文法解説

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英文法の心理

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*1:ここはもちろん、wereでもよい。

*2:Labourは「労働党」の意味で団体・集団を表しているが、こういうものを単数として扱って3単現のsをつけることもあれば、複数として扱って3単現のsを使わないこともある。大まかにいって、前者はアメリカ流、後者はイギリス流である。ここで参照しているthe Guardianはイギリスの新聞なので、もしこの記述が直説法で書かれていたら、複数として扱い、Labour win... とするだろう。

*3:snap electionは「解散総選挙」の意味。それが正確に何を表すのかは、英語という教科でやることではないが、各自確認を。