Hoarding Examples (英語例文等集積所)

いわゆる「学校英語」が、「生きた英語」の中に現れている実例を、淡々とクリップするよ

too ~ to do ...構文, 報道記事の見出し, 接続詞のasなど(英ボリス・ジョンソン首相、職務復帰)

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今回の実例は報道の見出しから。

昨日4月27日(月)に、新型コロナウイルスに感染して自宅療養を続けていたが容態が悪化したために入院し、一時は集中治療室に入っていた英国のボリス・ジョンソン首相が、職務復帰した。ジョンソン首相は12日(日)に退院したあと、ロンドン郊外の緑豊かな環境の中にある首相のための別邸(別荘)で静養していたが、2週間が経過して、ようやくロンドン中心部のダウニング・ストリートに戻ってきた。

今回見るのは、それを伝えるガーディアンのLive blogの見出し。見出しだから当たり前だが、見れば即座に内容がわかるくらいの例だ。下の方に解説を書いておくが、解説はなくてもいいやという人は「おお、これがtoo ~ to do ...構文の使いどころか」と納得したら、本稿は、あとは読まなくてもよい。

 

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2020年4月27日, the Guardian

 

見出し:

Live/UK Coronavirus: Boris Johnson says too early to ease lockdown as second peak would be disaster

最初の "Live/" はこの見出しがついているのがガーディアンのlive blog(情報が入ってくるたびに小刻みに更新していくスタイルの速報記事)であるということを示している。ちなみに、進行中の事態に際してはこう銘打たれているが、事態が終わってこのlive blogが更新を停止したあとは "as it happened" として過去ログに入る。見出しの文言は次々と入ってくる新しいニュースに応じて書き換えられるので、過去ログに回ってしまうと自分が見た見出しとはまるで別物になってしまっていることが多いのだが、この記事も例外ではない。過去ログになったあとの見出しとURLはこちら: 

www.theguardian.com

URLの文字列からわかるのだが、この日のこのガーディアンlive blogの投書の見出しは、"UK coronavirus: Boris Johnson back at work amid talk of easing lockdown" だった。

https://www.theguardian.com/world/live/2020/apr/27/uk-coronavirus-live-news-boris-johnson-back-at-work-amid-talk-of-easing-lockdown

 

閑話休題。見出しそのもの: 

UK Coronavirus: Boris Johnson says too early to ease lockdown as second peak would be disaster

見出しだから、見出しのルールに従ってもろもろ省略されているので、それを補って書き直してみよう。補った語句は青字で示しておく。

UK Coronavirus: Boris Johnson says it is too early to ease lockdown as a second peak would be disaster

冒頭、"UK coronavirus:" で使われているコロン (:) は「トピック」を表すときに使うコロン。これについては当ブログでは以前も書いているので、ブログ内検索で「コロン」を調べてみてほしい。

下線で示した "says" は現在形だが、これは「すでに起きたこと」について記事の見出しで使われる現在形で、意味としては過去形でとらえなければならない。「ジョンソン首相は~と発言した」ということである。

太字で示したのが《too ~ to do ...構文》。これはまさにお手本のような「使いどころ」である。現行のカリキュラムで中学校で学習する各種の「構文」は、このように、英語圏ではだれもが見ればわかるようなところで使われていることが非常に多い。その分、実例に接する機会も多いから、見るたびに「おお、これがあの構文の使いどころか」と頭の中で納得してみてほしい。その「頭の中で納得する」という作業が、学習事項の定着を促進する。

見出しの後半、朱字で示した "as" は《接続詞のas》で、これについても当ブログでは過去に書いているのでそちらを参照してもらいたい。特にまとまった説明は下記記事で行っている。

hoarding-examples.hatenablog.jp

ここ↑にあるように、接続詞のasは多義語でかなりやっかいなのだが、今回の実例の "as" は《原因・理由》を表している。"as (a) second peak would be (a) disaster" は「第二の(感染)ピークは、悲惨なことになるだろうから」という意味である。

ここで使われているwouldは《仮定法》のwouldで、《婉曲》の意味合いである(willを使うと「~することになる」という断言になってしまうときによく用いられる)。

 

参考書:  

英文法解説

英文法解説

 
ロイヤル英文法―徹底例解
 

 

 

 

 

 

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