このエントリは、2020年4月にアップしたものの再掲である。
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今回は記事の一番最後の方、同じ危機の中にあって、英国という遠く離れた場所から東アジア(極東アジア)を概観してまとめている部分から。
記事はこちら:
キャプチャ画像の最後の部分:
And unlike South Korea - which has brought its outbreak largely under control through a programme of large-scale testing - the Japanese government said that carrying out widespread testing was a "waste of resources".
やや長い文だが、この文の主語はどれで動詞はどれか、瞬時に判断できただろうか。
それを示すと、次のようになる。青字が主語、朱字が動詞だ。
And unlike South Korea - which has brought its outbreak largely under control through a programme of large-scale testing - the Japanese government said that carrying out widespread testing was a "waste of resources".
この文が長くなっているのは、関係代名詞の節があるためである。
下線で示した《unlike ~》は「~とは異なり」の意味。unlikeはlikeの対義語だ。
Like England, Japan has four seasons.
(イングランドと同じように、日本には四季がある)
Unlike Norway, Japan don't have white nights.
(ノルウェーとは異なり、日本には白夜はない)
太字で示した "which" は《関係代名詞の非制限用法》だが、ここではややイレギュラーなことに、コンマではなくハイフン(ダッシュ)が用いられて関係代名詞の節が挿入された形になっている。先行詞は "South Korea" で、日本について述べたこの記事の中で、日本とは別の国である韓国についての情報をこのハイフンの中の関係詞節に集めている、という書き方だ。
さて、このやや長い文の主文(主節)となっている部分:
the Japanese government said that carrying out widespread testing was a "waste of resources".
太字で示した "carrying" は《動名詞》で、that節内の主語になっている。「広範な検査を実施すること」という意味。日本政府はそれを「リソースの無駄遣い」と述べている、とこのBBC News記事ははっきり書いている。
最後の "waste of resources" が引用符でくくられているのは、それが元の発言(ここでは日本政府の発言)からの直接の引用(言ったまま)であることを示している――ただし、日本政府の発言の元は日本語だろうし、この表現はそれを英語にしたものだが。
参考書:
パンクチュエーションについては『ロイヤル英文法』が充実している。