今回の実例は、Twitterから。
こちら:
David Bailey’s 85th birthday today. I’m not a huge fan, but his importance as a photographer is undeniable. This book, however, I love, and I’m lucky enough to have a publisher’s proof copy in my collection. Today’s viewing #photography #photobooks @photobookjunkee #books pic.twitter.com/SXjqqjUPyu
— David Collyer FRPS #leica #fujifilm (@nedsoldman) January 3, 2023
トピックがわからなくても、英文を英文として見さえすれば読めるだろうという文章である。
英文法の実例として見るのは第3文から:
This book, however, I love
"however" はコンマとコンマで挟まれた《挿入》の部分なので、それを外すと:
This book I love
この文、そのまま読めば "This book" 「この本」が主語というふうに見えるのだが、実はこれ、"This book" は目的語で、主語は "I" である。つまり、普通の語順で書けば "I love this book" なのだが、筆者に何らかの意図があって、目的語である "this book" が前に出ている形である。
人によってはこの構造を《倒置》と扱うこともあるのだが、当ブログでは《倒置》は主語と述語動詞の位置が逆転して、「S+V」の語順が「V+S」になったり、「助動詞+S+動詞の原形」や「完了形のhave+S過去分詞」になったりするもののことだけを言うという方針なので、目的語が前置されて、主語と述語の順番は入れ替わらないこの形は、《倒置》とは扱わない。
日本語にすれば「この本を私は大好きなのだが」といったようになる。
※900字