Hoarding Examples (英語例文等集積所)

いわゆる「学校英語」が、「生きた英語」の中に現れている実例を、淡々とクリップするよ

倒置、関係副詞(スーダン情勢とサウジアラビア)【再掲】

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このエントリは、2019年5月にアップしたものの再掲である。《倒置》は、知らないと文意を正しく取れない文法項目なので、しっかり見ておいてもらいたい。

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今回の実例は、時事的なトピックに関する論説記事から。

アフリカ東部に位置するスーダンで、30年にわたって強権政治を行ない、ダルフール紛争南スーダン(現在は独立国)での苛烈な武力弾圧を行なってきたオマル・アル=バシル大統領に反対する民衆のデモが、政権側の圧力にも負けず粘り強く行動した末に、国軍が政権側のデモ鎮圧という意向に従わず、今から1か月ほど前に、逆に大統領を退陣に追い込むという、誰もが驚かずにはいられないようなことが起きた。日本語版ウィキペディアにも少し詳しく出ている。(5月11日追記: 本稿初出時、この段落の冒頭の一部が欠けていました。編集時にブラウザの動作が重くてカーソルがわけのわからないところに飛んでいたことによるミスです。失礼しました)

そして、2011年のいわゆる「アラブの春」を記憶している人なら誰もが、あの民主化運動の「春」のあとの諸国の様子、特にエジプトの、打倒されたムバラク政権より強権的でデタラメなシーシー政権の成立などを思い浮かべて「スーダンは二の舞にならぬように」と思っているわけだが、「アラブの春」後の中東・北アフリカ世界では結局前より強権的な政権ができた、という展開のほかに、もう一つ大きな懸念材料がある。象徴的なのがリビアで、「権力の空白」が生じれば各地の軍閥がのしてくるし、国境に意味を見出さないイスラム主義勢力も伸長する。スーダンについてもその懸念を指摘する人々は少なくない。

そして、そこに絡んでくるのが、いろいろとアレな面の多いサウジアラビアだ。

というわけで今回の記事: 

www.theguardian.com

 

f:id:nofrills:20190510033207j:plain

2019年5月6日、the Guardian

キャプチャ画像内、2番目のパラグラフの最初の文: 

Long gone are the days when the US was the chief meddler in the region.

これはSVの《倒置》(「主語+動詞」の語順ではなく、「動詞+主語」の語順になること)が起きている。倒置しない形だと、The days ... are long gone. となるが、ここでは主語である ”the days ..." の部分が関係詞節もあってとても長いので、後置されているわけだ(英語は主語が長くなることを嫌う言語で、長い主語は後回しにされる傾向がある)。

"days" の直後の "when" は《関係副詞》で、この文の主語は「米国がこの地域(中東・北アフリカ)における主要な介入者であった時代」という意味。

 

何かと言うとアメリカが介入してきた時代は遠く過ぎ去り、今そのような行動をとるのはサウジアラビアで、そのサウジアラビアによる介入は……ということを述べている文章である。

アメリカを批判していれば生産的な批判になるという時代は、とっくに昔のものになっているのだが、その切り替えがうまくいっていない人々も少なくなく、ネットではベネズエラマドゥロ政権だのシリアのアサド政権だのを擁護するプロパガンダと重なって、かなりアレなことになっている界隈もある。

そういうのを見て戸惑っている方がいらっしゃったら、この論説記事はそういうところをうまく整理してくれるのではないかと思う。全文のご一読を強くお勧めしたい。

 

 

 

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