センター試験のリスニングで一番きついのは、30分間ずっと途切れさせずに集中を保つことだろう。
普通にテレビや映画を見ていても、30分間ずっと集中しているのは、案外難しい。
ましてセンター試験のリスニングで流れてくる音声は、正直、おもしろくも何ともない。自分には興味のカケラもないような、誰か他人の(架空の)やり取りだったり、ほとんど無味乾燥な「いかにも語学教材でございます」という風味の英文の朗読だったりする。英文を読み上げている人たちの美声と流暢さは、ほとんど眠気を誘うほど。
リスニングは問題が2度繰り返して読まれるが、1度目で「わかった」と思ったあとの2度目の読み上げは、一応「見直し(確認)ができる時間」ではあるのだけれども、問題は簡単だし「見直し(確認)」をするまでもない、というくらい英語ができる人にとっては、「集中をちょっと弱めてリラックスしててもよい時間」になってしまい、そしてそれが行きすぎて「リラックスしすぎ」になり、気持ちがダレてしまうとか、次の問題が始まったときに十分に集中できていないとかいったことが生じうる。
その対策として有効なのではないかと思ったのが、「聞こえてくる英文を書き取る」ことだ。いわゆる「ディクテーション」に近いが、もう少しユル目のメモ取り。
ディクテーションは前置詞や冠詞も含めて一字一句漏らさず書き取ることを要求されるが、メモ取りはそこまで厳密にやらなくても、聞こえてくる音声のポイントだけメモすればよい、という感じで臨む。
ただ聞いているだけでは飽きてしまうし、集中力はなかなか続かない。しかし、鉛筆を持ってポイントを書き取っていくだけでも、集中力は維持しやすくなる。同時に、「メモ取り」をすることで読み上げられている英文のポイントも押さえられる。
世にあまたある英語検定試験のなかには、一切のメモ取りが禁止されているものもあるが、センター試験ではメモ取りは自由にできる。その「メモ取り」を使って集中力を維持する練習をしてみても、損にはならないだろう。
センター試験のリスニングは過去問が公開されているので*1、練習に使える素材はたくさんある。そういったものを活用して、集中力を保ち、得点する力をつけていってほしいと思う。
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*1:大学入試センターのサイトで過去3年分が公開されているし、ほかネットで「センター 英語リスニング 過去問」で検索すれば、予備校のサイトなどでより広い範囲の過去問が入手できるだろう。