今回の実例は、Twitterから。3月14日に英語圏でバズっていたもので、アメリカの小学校で出された作文の宿題と、エマという子の答えである。
Protect Emma at all costs pic.twitter.com/EoG32lit6n
— Luminary Jones (@FeministaJones) March 13, 2019
プリントの一番上には、
To celebrate the 100th days of school
とあり、「小学校に入って100日を迎えた記念に」ということで出された宿題だとわかる。
で、その宿題の内容は、
When I am 100 years old...
ということで、「100」つながりで、「私が100歳になったときには」というお題で何か書いてみましょう、というものだ。
ここで《時を表す副詞節内での、現在形による未来代用》が出てきている。つまり、《時》を表すwhenの節の中だから、まだ100歳になっていない人が「100歳になる」とう《未来》の出来事も、will beではなくamで表されている。
エマさんの解答の書き出しも同じで、"when I turn 100 years old" と、現在形が用いられている。そのあとの主節では "I will be" と、普通に未来の形が用いられていることにも注意しておこう。
この "when I turn 100 years old" のturnは、《SVC》の文型で用いられ、「~になる」という意味を表す。よくあるのが、下記のように性質や様態が変わる場合に使われるという用法だが、エマさんの作文のように年齢について用いることも多い。
The maple leaves have turned red.
(カエデの葉は、もう赤くなった)
Kei Nishikori turned professional in 2007. *1
(錦織圭は2007年にプロになった)
After a few days, the milk turned sour.
(数日後、牛乳はすっぱくなってしまった)
さて、エマさんのこの作文は、小学校に上がって3か月余りの子供が書いたとは思えないくらいの人生への達観にあふれており、ストーリー性も抜群で(「カナダに行くはずが、アクシデントでバハマに」など)、多くの人の心をひきつけた。最後の一文など、「こういう言葉遣いをするおばあちゃん、いるよねー」感にあふれていて、私は涙が出るくらい笑った。
どうやらこの「『私が100歳になったら』作文」というのはアメリカの小学校ではよくある宿題のようで、ジョーンズさんのこの投稿に寄せられたリプライには、別の解答例も紹介されている。こちらは「現在の自分と100歳の自分を、絵と文章で表してみましょう」という課題のようだ。書いたのは6歳の子供。100歳で墓の下に埋まっている自分について、またその墓石について述べている文で、しっかりと would が使えていることに注目したい。これが「英語の中で育つ」ということだ。
Here it is, more accurate than my poor description. pic.twitter.com/oqAawEpeKU
— Jenna (@Jenna2784) March 14, 2019
なお、ジョーンズさんは「こんなすばらしい作文を書くエマを守ってほしい」とツイートしているが、それに対し、「エマが行くと言っているバハマは、エマが100歳になるころまで残っているかどうか」というマジレスもついている。
In a hundred years there may not even be a Bahamas, considering how we're treating the planet pic.twitter.com/uI5wx6ymiT
— Well I am confusion ✨ (@ShuckMyBhauls) March 14, 2019
おりしも、このツイートが話題になった翌日の3月15日、全世界各地で子供たちが環境保護を訴えるデモを行っている。
Latest update say:
— Greta Thunberg (@GretaThunberg) March 15, 2019
2052 places in 123 countries on all continents, including Antarctica.
So, the question is:
What will you do on March 15 2019? https://t.co/ROmtFMrj6Y#schoolstrike4climate #FridaysForFurture #climatestrike #WhateverItTakes
(picture from Sydney today) pic.twitter.com/oFr6IryCnk
To mark today's global #climatestrike, @GuardianOpinion is being edited in collaboration with the UK Student Climate Network pic.twitter.com/2D3kBCP2XP
— Guardian Opinion (@guardianopinion) March 15, 2019
Über 30.000 Schüler demonstrieren am Heldenplatz gegen den Klimawandel #FridaysForFuture #climatestrike #Klimastreik #Klimawandel #klima pic.twitter.com/zt00PjgXKm
— Christian Fischer (@C_Fischerfoto) March 15, 2019
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