Hoarding Examples (英語例文等集積所)

いわゆる「学校英語」が、「生きた英語」の中に現れている実例を、淡々とクリップするよ

進行形の受動態, 助動詞 + 受動態, 受動態と時制(速報記事に添えられている定型文)

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今回の実例は、前回見た速報記事特有の注意書きから。報道記事を読むうえで知っておかないと正確に情報を得ることができないかもしれない、というポイントでもある。

このトピックは、元々は前回扱うつもりだったのだけど、文字数が規定の4000字を超えてしまうことが確実だったので、分けることにした。

というわけで、今回見る記事そのものは前回扱ったのと同じなのだが、その記事は、私が見たあとで同じURLで上書き更新を重ねているため、今その記事にアクセスしてもここで扱う記述を確認できるわけではないということをまずお断りしておかねばならない。

だから参考程度だが、記事はこちら: 

www.bbc.com

実例として見るのは、「速報」段階で、このBBC記事の本文の下に書かれていた「この記事は速報です。新たな情報は、入り次第、記事を更新します」ということを伝える注意書きの文である。

これはBBCの速報記事 (Breaking news) に必ず貼られている定型文(テンプレ)で、これまでもこの先も、速報の記事が出たら、そのときに目にすることになる記述である。

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2020年6月30日, BBC News

記事本文の下に、イタリック体(斜字体)で書かれている部分: 

This breaking news story is being updated and more details will be published shortly. Please refresh the page for the fullest version.


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下の文(2つ目のパラグラフ)は特に説明すべき点は見当たらない。あえて言えば "can" の使い方(というか "You can ~" の使い方)くらいだ。直訳すれば「あなたは~できる」なのだが、これは英語で「(よければ)~してください」と相手に向かって提案するときに使う表現だ。もちろん文脈次第で「あなたは~できる」の意味になることもある。例えば次の例文のように。

  You can visit the museum next time you are in London.

  → 次にロンドンにいらしたときに、その博物館に行かれるといいですよ。

  → (今回は行き損ねたかもしれませんが) 次にロンドンにいらしたときにも、その博物館に行くことはできますから (今回行けなかったからといって、まるでこの世が終わったかのように嘆かないでください)。

 

というわけで、最初のパラグラフを検討しておこう。

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太字で示した部分は《進行形の受動態》、下線で示した部分は《助動詞+受動態》、というかこの場合は《未来》を表す助動詞のwillを使った《受動態の未来形》だ。どちらもぼやーんと何となくわかったような気がするというレベルでは大学受験には不安、というくらいに基本的な項目なので、しっかり確認しておこう。

受動態は《be動詞+過去分詞》だが、実際にはこのbe動詞をいろいろな形に変えて用いる。

例えば現在形なら This computer is used by my brother. 

過去形なら This computer was used by my brother. 

未来なら This computer will be used by my brother. で、これが今回の実例に出てくる形(2番目)。

現在完了なら This computer has been used by my brother. 

このbe動詞は進行形の《be動詞+-ing》にすることができる(形は be being となり、beを上と同じように変化させて使う)。

現在進行形なら This computer is being used by my brother (now). で、意味は(あえて直訳すると)「(現在)このコンピューターは私の兄によって使われているところである」。これが今回の実例に出てくる形だ(1番目)。

過去進行形なら This computer was being used by my brother (at that time). で、「(そのとき)このコンピューターは私の兄によって使われているところであった」。

未来進行形なら This computer will be being used by my brother (at ten tomorrow morning). で、「(明日の朝10時には)このコンピューターは私の兄によって使われているところであるだろう」。

このようにして、be動詞をいろいろと変えることでいろんな意味を表せるのが英語の受動態なのだということを、特に英語が苦手な人や「何となく」の理解で済ませてきた人は、大学受験の勉強に取り掛かる前に、改めて確認しておいてほしい。そうすることで、受験勉強の進み方が違ってくる。

というわけで今回の実例の文: 

This breaking news story is being updated and more details will be published shortly.

「この速報ニュースは、現在、更新されているところであり、より多くの詳細が、ほどなく、公表されます(=ここで文章にされます)」という意味だ。

 

この内容からは、「だから、最新情報を得るには、ページを更新して確認してほしい」という言葉があとに続くと予想されるだろうが、実際にそういう意味の言葉が続いている。

Please refresh the page for the fullest version.

ここで、更新後のページについて、最上級を用いて「最も(情報が)充実した」と表している点が興味深い。この "the fullest" は、「記事を書いた時点で最も情報が充実している」という意味で、こういう最上級の使い方(発想)はなかなか出てこない。こういうのは英語を母語として使っているか、あるいは外国語として高度な訓練を受けているかした人でないと、すっと書くことはできないだろう(私が英語で書いたらたぶん "the newest version" と表していたと思う)。

そういう文に遭遇したら英語学習者は何をすべきかというと、例文として暗記してしまうのだ。私は特に英語コースがあったわけでもない普通の都立高出身だが、大学受験に際して英語を得意科目にすることができたのは、当時家庭教師で来てくれていた先生(英語の得意な近所のおじさん)が大量に暗記例文を与えてくれたことが大きい。とにかく基本の型になるもの、英語の発想、英語の息遣いがわかるような文を暗記して、そして自分でもそれを応用して使ってみる。私は数千単位で文を暗記したし(3000文までは数えてたんだけど、その後は数えてない)、それは決して楽しい作業ではなかったけれど、猛烈に役に立っている。

 

※3115文字

 

参考書: 

英文法解説

英文法解説