Hoarding Examples (英語例文等集積所)

いわゆる「学校英語」が、「生きた英語」の中に現れている実例を、淡々とクリップするよ

等位接続詞によるthat節の繰り返し、時制の一致、過去分詞の分詞構文(ハリー王子とメーガン妃に赤ちゃんが生まれた)

今回の実例は、英国のサセックス公ご夫妻の第一子誕生のニュース記事から。

サセックス公(公爵)」はハリー王子のことで、「サセックス公(公爵)婦人」はメーガン妃のこと。ちなみに日本語の報道では「メーガン妃」と表すことになっているらしいが、英語の報道では*1名前を使うときはMeghan, Meghan Markle(結婚前の名前そのまま)で、肩書を使うときはDuchess of Sussexと表す。これはハリー王子の兄であるウィリアム王子夫妻でも同じで、英語圏の報道での用語を一覧表にすると下記のようになる。 

ウィリアム王子 Prince William ケンブリッジ公爵 Duke of Cambridge
キャサリン妃 Kate*2 Middleton, Kate ケンブリッジ公爵夫人 Duchess of Cambridge
ハリー王子 Prince Harry*3 サセックス公爵 Duke of Sussex
メーガン妃 Meghan Markle, Meghan サセックス公爵夫人 Duchess of Sussex

 

というわけで、今回のロイヤルベイビー誕生のニュース、BBCのヘッドラインはこんなふう。

www.bbc.com

 

ハリー王子が直接、TVカメラの前で、「男の子です」「名前はまだ考え中です」「出産に立ち会っていたんですが、女の人ってほんとすごいですよね、ああいうこと(出産の痛みに耐えること)ができてしまうんだから」といったことを、喜びを率直に表しながら語っている映像クリップを、BBC NewsのTwitterアカウント(のひとつ)がフィードしている。後ろにいるお馬さんたちも何かはしゃいでいる。 

*1:より正式な文書ではこの限りではないかもしれない。

*2:KateはCatherineの愛称だから、日本語では「キャサリン」と表されるようだが、英語では彼女のことをCatherineと呼んでいる報道記事を見たことはない。

*3:この方はほんとはHenryという名前だが、愛称のHarryが使われている。

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keep ~ from -ingと、その言い換え, to不定詞の意味上の主語(モラー特別捜査官と司法省)

今回の実例はTwitterから。

2016年大統領選挙にロシアが介入したのではという疑惑に関するロバート・モラー特別検察官の捜査報告書。当初報告書そのものは開示されず、バー司法長官が要旨的なものだけを「まとめ」の形にして発表した。その「まとめ」が、トランプ陣営とロシアとの関係に問題があるとしてきた人々には不本意なものだったことがかなりの騒ぎを引き起こしていたが、その時点でさえ、「問題がある」としてきた側の人々の声がある程度小さく抑えられていたのは、ひとつには、当のモラー特別検察官がバー司法長官の「まとめ」に関して異議申し立てのようなことをしていなかったためだ。

しかしこの「モラー特別検察官はバー司法長官の『まとめ』を容認していた」というのが、4月末にひっくり返された。

長官が3月に捜査の主な結論として4ページの書簡を発表した後、モラー氏はバー氏に連絡を取り、不満を表明していた。司法省が4月30日遅く、この事実を認めた。バー氏は5月1日、上院司法委員会が開く公聴会で証言する。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-05-01/PQTLO9SYF01T01

 ……というタイミングでの英語圏でのTwitterより、2件。ちなみに、1件目のアカウント、Noah Shachtman は、2件目のアカウント、The Daily Beast(媒体名)の編集長である。

 

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there is/are ~, no + 名詞, whatever + 名詞(再掲)

※この記事は、2019年1月にこのブログを開設したころにまとめて投稿したいくつかの記事のひとつである。開設時の記事はほとんど閲覧されていないので、重要事項の実例として改めて見ておいていただきたく、ここにコピーして再掲しておこう。

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今日の実例は、試合で前十字靭帯損傷という深刻な怪我をしてしまったサッカー選手の「必ずよくなってピッチに帰ってきます。支援のメッセージ、とても感謝しています」というツイート。 

 ツイート主のエクトル・ベレリン(ベジェリン)はバルセロナカタルーニャ、スペイン)の出身だが、約7年前、16歳のときにロンドンのアーセナルに加入していて、英語は完璧。話しているところを聞きたい方は、こちらのオックスフォード大学でのトークイベントのビデオがおすすめ(全部見るとちょっと長いけど、発音の確認なら最初の1分だけでもOK。話の内容はおもしろいから、興味がある人はぜひ)。

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「~が…することを妨げる(禁止する)」系の表現2つ: 《ニュアンス》の違いを知ろう(日本の天皇制)

今回の実例は、新天皇即位を報じるBBC Newsの記事に含まれていた「~が…することを妨げる」系の表現2つ。

記事はこちら: 

www.bbc.com

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辞書代わりに機械翻訳を使うべからず: 「退位」の英訳をめぐって/英語がどーたら以前に文字情報として文字を扱う以上、知っておくべき表記ルール

今回は連休中なので省力モード。とりあえず、辞書の代わりに、Google翻訳やその類似のウェブサービスを使うのやめれ、という話。

Google翻訳などは辞書と違って訳語を1つしか示さないから、たくさんの中から選ばなくて済むから便利♪みたいに考えている人が多いらしいが(教育の敗北だ……)、そういう人は、そもそも辞書になぜ訳語がいっぱい並んでるんだと思う? というところからやり直しだ。

それと、Google翻訳のようなものは、「意味」をわかって訳語を提示しているわけではない。コンピューターは「意味」を理解しない。日本語の「熱い」を英語のhotに置き換えることはできても、その「熱い」の意味は理解していない。「そのお茶は淹れたてだから、飲むときは火傷しないように気をつけてね」ということなのか、「このスポーツはだんだん人気が出てきていて注目が集まっている」ということなのか、機械はわかっていない。

そういうものが、文脈なしで単語だけを処理するよう命令されたら、誠意があれば「どう処理してよいかわからない」と返すだろうが、Google翻訳を含む機械翻訳にはそんなものありゃしないので、人間にはどういう理由なのかわからないが何らかの理由で選んだ一語を提示する。それが、例えば「熱い hot」ではなく「高温だ at a high temperature」だった場合、「今、ボルダリングが熱い」と言うべき場面で、「今、ボルダリングが高温だ」と言ってしまうことになる。こうなってしまったときに「少なくとも誤訳ではない」ということを判断できない(あるいは確認できない)のなら、Google翻訳を含む機械翻訳は使うべきではない。機械翻訳は現状そのようなものでしかない。人間が理解するようには機械は言葉を理解しない。

というところで本題。

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長い文, 「~年ぶり」の表現, 前置詞following, 挿入, 過去分詞, 言い換え, 《同格》のthat節, 関係代名詞の非制限用法(新天皇即位)

今回の実例は、新天皇即位についての報道記事から。

今回の譲位については説明は不要だと思うが、英語圏でもそこそこビッグニュースとして関心を集めており、4月になってからは何度か解説記事を見かけたし、4月30日から5月1日にかけては、私が見た範囲、つまり英国のメディア*1では、トップニュースのひとつという扱いがなされていた。

ちょうど日本で日付が変わったころからベネズエラの「クーデター」*2のニュースが流れてきてて(結果は未遂というか不発に終わったけど……こういう不十分な政権転覆計画を大々的にやってしまうと、これからが大変ですね)、Twitter上では日本でテレビをつけてみたがどこも扱っていないという声がかなりいっぱいあって(うちはTVないんだけど、日本のTVが取り上げなかったのはわかる。成功しそうな気配ゼロでしたもん)、そのときにガーディアンのUK版とBBC Newsのキャプチャを取っていた。 

 

閑話休題。今回見る記事はこちら:  

www.theguardian.com

ちなみに、今度の天皇今上天皇)は英語では "Emperor Nahuhito" と呼ばれることになる。前の天皇(今上上皇)は "Emperor Akihito" だったし、その前の天皇昭和天皇)は "Emperor Hirohito" だった。このように、英語圏では一般に報道などに登場することの多い昭和以降の天皇元号ではなく名前で呼ばれる。

*1:私は基本的に米国のメディアは見ていないので、米国での様子はまったくわからないが。

*2:カギカッコつけて書かないと怒られるっぽいからカギカッコつけておく。

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仮定法過去(「もしも地球が平らなら」というネットミーム)

今回は、連休中なので省力モード。「インターネット・ミーム」に出てくる英文法を見てみよう。

インターネット・ミーム」、または単に「ミーム meme」とは、「ネット上で人から人へと伝わって流行するおもしろネタ」のことで、特に画像のことを言う。日本語での解説はこちらがわかりやすいが、要するに「ネタ画像」だ。

その「ミーム」の画像は、ネット掲示板などで誰かがばかげたことを発言したときに、言葉を使わずに画像だけを貼り付ける、というような形で用いられることが多い。LINEのスタンプみたいなものとイメージするとわかりやすいかもしれないが、ミームの場合はコミュニケーションというより揶揄、煽りが目的の場合もあったりする。

その「ミーム」、ネット上では流行り廃りも激しいし、文化圏(クラスタ)が違えば通じないこともあり、英語圏には解説サイトもある。その代表的なものが、Know Your Memeだ。

knowyourmeme.com

 

 

さて、今回の実例はこのサイトでも解説されている下記のミームから。

f:id:nofrills:20190429041611j:plain

via https://knowyourmeme.com/photos/1323410-flat-earth-theory
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現在完了進行形、分詞構文、分詞の後置修飾、挿入、《譲歩》のhowever(スリランカ、武装勢力リーダーの親族を警察が急襲)

今回の実例は、4月21日のイースターサンデーにスリランカで発生した爆破テロに関する続報から。

あの卑劣極まりないテロから1週間が経過し、実行者や実行グループの背景なども明らかになってどんどん報道されてきているが、同時にスリランカ政府による捜査も進められている。スリランカは2009年まで内戦(国内の分離主義武装勢力による内乱)があって当局にノウハウがあるためか、こういう場合の「対テロ」捜査の進み方が早いようだ。

というわけで4月29日の記事: 

www.bbc.com

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倒置、長い文、関係代名詞、分詞構文(スペイン、極右政党が支持される理由)

今回の実例は、4月28日(日)に投票が行われているスペインの総選挙について、英オブザーヴァー紙(ガーディアンの日曜)が取材・掲載した、投票直前の現地からの記事より。

スペインは1975年に独裁者フランコが死んで民主主義を回復したあと、中道右派中道左派の二大政党を中心に政治が動いてきたが、ここ数年、政治的にはかなりの激動があり、他の欧州諸国の多くと同じく「有権者の既存政党離れ」が進んでいる。少し前は新興勢力の左派政党「ポデモス Podemos」が注目を集めていたが、2019年の今は極右の「ボクス Vox」が関心の的となっている。フランコ独裁政権の経験のあるスペインで、まずは昨年末の地方選挙において、アンダルシアでこの極右政党が躍進を見せたのだ。

「極右の台頭」を伝えるこの記事は、その流れで読む記事である。 

www.theguardian.com

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仮定法過去完了、分詞構文(再掲)

※この記事は、2019年1月にこのブログを開設したころにまとめて投稿したいくつかの記事のひとつである。開設時の記事はほとんど閲覧されていないので、重要事項の実例として改めて見ておいていただきたく、ここにコピーして再掲しておこう。

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今日の実例はイギリスの公共放送、BBCのニュースから。トピックは、サウジアラビアで、お仕着せの結婚を拒否したために、家族(年長の男性)から危害を加えられると察知して家族のもとから逃げ出した18歳の女性が、脱出先のタイから地元への強制送還の危機にさらされた末に、国際的に保護が必要と認められ、最終的には強制送還されることなく、第三国であるカナダに亡命が決まった(難民として受け入れられた)ことに関連したもので、過去、彼女と同様に、家族のもとを逃げ出して外国に亡命したサウジアラビアの女性が、自分の体験を語り下ろしている記事である。

www.bbc.co.uk

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付帯状況のwithと現在分詞、過去分詞(ウクライナ大統領選)

今回の実例は、ウクライナ大統領選挙の結果についての報道記事から。

ウクライナでは2013年冬から、政治腐敗に抗議しEUとのつながりの強化を求める民衆の運動が続き、2014年2月には当時の親ロシア派の大統領が国外(ロシア)に逃亡するという政変が起き、その後、ロシアによるクリミアの併合や軍事介入という非常に難しい事態が続いた。

政変当時の大統領が逃げたことにより、同年5月に新たな大統領を選ぶ選挙が行われEUや米国(というかNATO)に親しく、ロシアとは全然親しくないペトロ・ポロシェンコが、第一回の投票で過半数の票を獲得して大統領となった。

それから約5年が経過し、大統領は任期切れとなったため、今回、2019年3月から4月にかけて、大統領選挙が行われた。第一回投票では誰も過半数を獲得しなかったので、第一回投票で得票率が約30%でトップだった候補と、第二位の候補の間で第二回投票(決戦投票)が行われた。トップの候補はTVのコメディ・ドラマで大統領役を演じている喜劇俳優(コメディアン)、第二位の候補は現職だ。

第一回投票で現職が一位にならなかったこと(それどころか、現職は得票率約15%で、コメディアンにほぼダブルスコアで差をつけられていた)からわかる通り、現職への不満はウクライナ有権者の間にたいへんに高く、コメディアンの勝利が確実視されていて、決選投票前には「問題はどのくらいの得票率で当選するかだ」といった論調の記事が英語のメディアで見られた。(ウクライナは、対ロシアという非常に大きな国際政治上の問題のかなめなので、英語圏での関心が非常に高い。)

そして4月21日、コメディアンのウォロディミル・ゼレンスキーが、7割を超える得票率で圧勝し、ウクライナの大統領となった。ゼレンスキーは、職業は俳優で政治経験は皆無だが、大学で法学を修めており、また彼が大統領役をつとめるコメディ・ドラマで描かれる政治のありかたには、国民に響く要素もいろいろあって、そこからほのかな期待のようなものが出ているようだ。

 

というわけで今回の記事: 

www.bbc.com

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等位接続詞and, 現在完了, 《期間》を表す前置詞over, 現在分詞と動名詞, 助動詞+進行形, 関係代名詞what, 劣勢比較, 前置詞+動名詞(ポップスターの胸の内)

昨日の続きで、ファンに向けたポップスターのSNS投稿を最後まで読んでみよう。

この投稿、全体的に《時制》に注目しながら読むと、よい勉強になる。特に《現在完了》の使い方についてはよいお手本になるだろう。自分で何か文章を書くときに、現在完了を使うかどうかで迷ってしまうという人は、ぜひ、この文章をじっくり検討してみてほしい。現在完了の使いどころがわかるはずだ。

 

 

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feel like ~, 現在完了進行形, 数字の書き方, 辞書に語義が載っていない表現, can't help but do ~, 強調構文, instead of -ing など(ポップスターのパーソナルな胸の内の吐露)

今回の実例は、ポップスターのSNSでの投稿から。

 

活動を停止している英国のボーイバンドOne Direction (1D) の一員であるルイ・トムリンソンは、現在は1Dの他のメンバーたちと同様にソロ歌手として曲をリリースしたり、自身の芸能界入りのきっかけとなったオーディション番組「Xファクター」の審査員を務めたりしている。

今年3月にTwo of Usという曲をリリースしたが、曲の良しあしとは別に売れているかどうかで判断すると、全英シングル・チャートで64位と、1Dでトップを極めた実績のある歌手としては、とても好調とは言えない。

 

この曲は2016年12月に43歳の若さで白血病のため他界したお母さんのことを歌ったもので、チャート順位という結果が出なかったことでルイ・トムリンソンはきっと、正直残念な思いをしたことだろう。しかもこの曲を出した数日後に、妹のフェリシティがわずか18歳で心臓発作で急逝してしまった。ショックを思えば当然のことながら、新曲リリース直後にもかかわらず彼のTwitterは止まってしまった(1か月ほど経過した4月17日にようやく「暖かいご支援のメッセージをありがとうございます。今日、スタジオに戻りました」とツイートしている)。

 

その彼が「胸の内にあるものを吐き出したくて」と4月22日に投稿したのは、長文のメッセージだった。

 

「みんな結果結果と言うばかりで、過程を楽しむということをしなくなっているということについて、最近、ある人が非常に興味深いことを言ってて、それで、自分にとって成功って何だろうなと改めて考えている今日この頃です」(意訳)と書き出されているこのツイートは、なかなかに重い内容だ。ポップスターとして頂点を極めた彼が、ソロ・アーティストとして当然と考えてきた「成功」のありかたを見直している、という。

 

以下、この文を実例として見ていこう。今回はいつもの「対訳」(逐語訳)ではなく「翻訳」のようなことをしているので、訳文から英語を見てもちょっとピンとこないところもあるかもしれないが、アーティストのメッセージを受け取っていただければと思う。

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接続副詞however, neither A nor B, admit -ing, 関係代名詞, 分詞構文(スリランカの武装集団)

今回の実例は、2019年4月21日のイースター・サンデーの日にスリランカで起きた、あまりに残虐で非道な連続爆弾テロを実行したと考えられる集団についての解説記事から。

今回の連続テロは、イースターの日曜日(受難したキリストが復活した日)というキリスト教徒にとって宗教上最も大切な祝日に、カトリック教会を標的として起こされた。当日は、画面を見るたびに死者数が増えていくのを見ていて、まさに言葉を失うよりなかった。このような卑劣な暴力で人生を断ち切られた人々、人生が大きくゆがめられた人々や、大切な家族・友人・同僚・恩師・生徒を奪われた人々のことを思うと、圧倒的な悲しみに襲われる。亡くなった方々に哀悼の意を表し、負傷させられた方々のご回復と影響を受けたコミュニティの傷が癒える日が来ることを願うばかりである。

スリランカは10年前の2009年まで、何十年にもわたって内戦が続いていた。この内戦はシンハラ人の政府と、タミル人の武装勢力LTTE(「タミル・イーラム解放の虎」)との間のもので、大まかに、前者は仏教徒、後者はヒンズー教徒という構図だった。政府もLTTEも一切容赦というものがなく、内戦は熾烈なもので、内戦終結が宣言されるまでの最後の数か月だけで何万人という民間人(一般市民)が犠牲になっている。詳細はウィキペディアにもよくまとまっている

そのスリランカでは、イスラム教徒は全人口の10%にも満たないくらいのマイノリティであるが、その中にごく小規模な過激派集団があり、仏教寺院で建物の外にある仏像の顔を壊すなどの破壊活動を行なうなどしていた。そして今回の爆弾テロは、その過激派集団の中のさらに過激な分派*1が実行したとみられている。

しかし、その元の過激派集団ですら、ローカルな存在として国内の一定範囲では知られているかもしれないが、国外とのつながり(国際的なネットワーク)は特に持っていなかったと考えられてきた集団で、つまり国外ではほとんど知られていない。そしてその分派となればなおさら、ほとんど何も知られていない。

というわけで、テロ事件後、英語圏の国際メディアはだいたいどこも「聞いたことのない組織だが、こういう組織である」という解説記事を出すことになった。今回実例として見るのは、英BBC Newsのそういう記事である。

記事はこちら: 

www.bbc.com

*1:一般論として、「分派」というのは、元の組織がヌルいと感じた人々の集団で、元が過激派なら分派は超過激派ということになることが多い。

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やや長い文、to不定詞の形容詞的用法、関係代名詞と前置詞、let + O + 動詞の原形(アースデイ)

今回の実例はTwitterから。

f:id:nofrills:20190423014641j:plain4月22日は「アースデイ (Earth Day)」で、Twitterでもハッシュタグの #EarthDay がTrendsのトップに入っていた(UKで見た場合)。

ハッシュタグで投稿されていたツイートの内容は、大半が「地球を大切にしよう」という趣旨の呼びかけに美しい自然の光景・風景の写真が添えられたふわっとした感じの環境保護主義のものだったが、中には環境問題について先進的な取り組みをしていることをアピールする企業のツイート(例えば2020年までに使い捨てのプラスチックやビニールを8割削減する方針を打ち出したエティハド航空のものなど)や、より強いメッセージを打ち出した環境保護団体のもの(例えば、BBCの自然番組の顔であるサー・デイヴィッド・アッテンボローのメッセージ・ビデオを添えたWWF UKのものなど)もあったし、アポロ計画で月面に降り立った米国の宇宙飛行士の1人、バズ・オルドリンさんは、月から見えた地球の写真をツイートしていた。

その中にあったのが、今日実例として見るツイートである。

 

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