Hoarding Examples (英語例文等集積所)

いわゆる「学校英語」が、「生きた英語」の中に現れている実例を、淡々とクリップするよ

激論千羽鶴:「ウクライナでは鶴は不吉」なる無根拠な説を鵜呑みにしてていいのか(簡単な調べものでウクライナでは「鶴は益鳥」「故郷への熱い思いのシンボル」とわかる)

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今回は、いつもと趣向を変えて、英語圏での調べものについて。

昨晩、共同通信のフォトグラファーで、先日までウクライナに取材に入っていらした原田浩司さんの下記のツイートを見た。

私の見る画面内では、ゼレンスキー大統領などウクライナの人々が連日「もっと武器を」と呼びかけている。その中で「折り鶴(千羽鶴)を贈ってよいものかどうか」で議論になっている日本語圏は、武器支援への考え方云々以前に、単にマジ別世界すぎて、目にしただけでワサビがツーンと来る感じなので、ニュースサイトなどでも見出しを見るだけで、記事は読んでいない。だから詳細は把握していない。

個人的には、「自分の心の平安のために折り鶴をこしらえるのはいくらでもやったらいい。しかし、現地までの送料もバカにならないから、その自分の平安のために折った折り紙を送るのなら、その紙の束は自室に飾って自分を勇気づけるために使い、送料に当てるはずのお金は、WFPや国際赤十字国境なき医師団などに寄付を……」と思うが、今ならまだ、千羽鶴のような象徴による心理的支援(つまり実世界で役に立つわけではないが、精神的には支えになるようなものごと)も、誰かの心を支えることはあるだろう*1。だから一概に「くだらねぇ」とか「ゴミを送るな」といった激しい口調で全否定するのは、どうなのかと思っている。そこまで敵視しなくてもいいんじゃね。というか、その敵視のエネルギーはどっから出てくるのか、ということを考えると、かなり怖い。

そこに原田さんの「殉職した兵士を慰霊するリビウの聖ペテロパウロ教会には、大量の折り紙の花等が遺影のそばにぶら下げられたりして飾られてあった」という証言である。

私はウクライナのことはほとんど知らないのだが、建物や絵画、手工芸品を見るに、装飾的な要素が強いように思う。紙を折って装飾物を作るというのは、道具がなくてもできることで、そういう習慣なり伝統なりがある文化圏とは、日本の人は共有できることが多そうだなと思う。

だから、原田さんのツイート群は、共感しながら拝読し、リツイートもした。

と、これだけならば当ブログでこの話を書きはしない。

が、あるひとつのリプライから、「英語圏での調べもの」が始まることになったのだ。

そして、その結果、どうやらネット上の日本語圏ではまたいい加減な情報がもっともらしく流されているらしいということに気づいたので、調べた結果をここにまとめておこうと思う。

もちろん、上述したように私はウクライナのことはまるっきり知らないから、私の考えが的外れかもしれない。

けれど、「北欧」だの「ケルト神話」だのを持ち出してウクライナに当てはめてしまう人たちよりは、私の方がまだあてになるんじゃないかなと思う。以下、詳細。

目次

 

「鶴はウクライナでは死を招く鳥とされている」なる、根拠を示せない説を流布する人々がいる

原田さんのスレッドに、「鶴はウクライナでは、死を招く鳥として言われてる(原文ママ)そうです」というリプライが寄せられていた。もちろん、その説のソース(根拠)はそのツイートは示していない。

それに対する原田さんのリプライが: 

5歳の子が真剣な顔でバイオリンを弾いているのがかわいくてつい見入ってしまうのだが、この曲はシンプルでわかりやすいメロディーで、「咲いた咲いたチューリップの花が」の歌みたいな親しみやすさがある。きっと、誰もが子供のころ、手をたたいて歌ったり踊ったりして楽しんだ楽曲なのだろう。それが「鶴」。

原田さんのこのツイートにはさらに「北欧では死の鳥である」といったリプライもついていたのだが、こちらもまた根拠が示されていなかった(と思う。すでにそのリプは削除されているので、確認することができない)。

そもそもウクライナは「北欧」ではないのだが(東欧 Eastern Europeである)、「死の鳥」みたいなまがまがしいうわさ話についてはどこのものであるにせよ「ほんとかよ」と思わざるを得ないし、とりあえずネット検索してみることにした。

英語で調べてみれば、ウクライナの人が英語で書いた文章が出てくる

まず、いつもの検索エンジンに、 "crane ukraine" と入れてみる。(craneは「鶴」のことで、このくらいは辞書ひかずに単語が頭の中から出てこないと英語での調べものは難しいと思うけど、知らなくても和英辞典を調べればよい。)

すると、craneには建築現場に立ってる「クレーン」の意味もあるから(もちろん鳥の鶴が由来。形状が鶴の首に似ているのでそう呼ばれている。「不吉なもの」をそういう名付けに使うとは思えないよね……)、ウクライナの建築業者のサイトなどが出てきてしまうのだが、その中に紛れて、CRANE BIRDS IN THE UKRAINIAN TRADITION(ウクライナの伝統における鳥の鶴)というウェブページがある。サイト主のリリアさんのプロフィールはこちらウクライナの方で、伝統料理の研究家で栄養士。英語を使い、日本にも関心が高く、現在は日本に「避難民」として滞在しているという。機会をみつけてネットで直接聞いてみようとも思うのだが、ともあれ、今はネットを使った調べものの話なので、リリアさんのサイトを見てみよう。英語は平易で、大学受験生なら、単語さえわかれば楽に読めるはずだし、英作文の参考(ひとつのまとまった文章の組み立て方について)にもなる。

lilkasky.com

この文章が書かれたのは、昨年、2021年2月である。古い記事ではない。

まずはウクライナの自然(植物や動物、地形など)についての説明があり、その次のセクションから鶴についての説明が始まっている。「不吉な鳥」ならば何はさておき最初のところでそのように述べているだろう。しかし、実際には逆である。

WHAT CRANES SYMBOLIZE IN DIFFERENT COUNTRIES

Crane birds are symbolic to many countries in the world.  Usually, they are linked to freedom and honor, royalty, prestige, longevity. It’s believed that the places where they live have good fortune.  

There is one interesting ancient Japanese legend about these birds. It says that the wish of the person who makes a thousand of little figures of cranes from paper (origami) will definitely come true.

全体にとても平易なので、文法解説ができるのは第3文、"It’s believed that the places where they live have good fortune." くらいだろうか。《形式主語》の《it is ~ that ...》の構文で、that節の中で《関係副詞》のwhereが用いられている。文意は「鶴が暮らしている場所には、幸運があると信じられている」。

ここだけでもわかるのは、ウクライナの人が書いている鶴についての説明には、日本語圏で言われている「死を招く鳥」云々とは真逆のことが書いてある、ということだ。

第2パラグラフの、日本の鶴について、および千羽鶴についての説明は、何か混乱があるように見えるのだが、「千羽鶴で願いが叶う」という言い伝えのことを私が知らないだけなのかもしれない(原爆に関連する祈りや平和への願いのシンボルという以外には、入院した友達に届けるもの、という程度の認識しかない)。

ウクライナで鶴という鳥がどう認識されているかがざっくり説明されている

そしてその次が、ウクライナにおける鶴についてのセクションだ。

CRANE BIRDS IN UKRAINIAN LEGENDS

In Ukraine cranes are associated with very good creatures that kill dangerous snakes, they do a great job and consider to be aidmen of nature.  

As cranes leave homes in the autumn season when it gets cold, and come back in spring, they are symbols of anguish for a motherland.

第1文はカジュアルな書き方になっているのと抜けがあるので、そこを標準的な表記にすると: 

In Ukraine cranes are associated with very good creatures that kill dangerous snakes. They do a great job and are considered to be aidmen of nature.  

つまり、「ウクライナでは、鶴は、危険な蛇類を殺してくれるとてもよい生物と関連づけられている。仕事ぶりは立派で、自然を守ってくれる生き物だと考えられている」。つまり益鳥ですね。

第2文は、これはじーんとくる。渡り鳥だからいろんな伝説があり、いろんな思いが仮託されるんだね。

As cranes leave homes in the autumn season when it gets cold, and come back in spring, they are symbols of anguish for a motherland.

「鶴は気温が下がる秋の時期に住まいを離れ、春になると戻ってくるので、故郷への熱い思いのシンボルとなっている」

anguishは「苦悶」「苦しみ」の意味だが、そのあとの前置詞for ~で「~を求めて」の意味が加わるので、「~を求める狂おしいほどの感情」の意味。文脈によって「身を焦がすような慕情」などとも解釈できるだろう。

本気で調べるなら、さらにこのほかにも何件か、情報源を探して当たることになるのだが、当ブログではそこまではやらない。「死を運ぶ」みたいなまがまがしいイメージが語られるどころか、それとはほぼ対極にあるイメージで語られていることが確認できたのだから、これ以上は必要ないだろう。

さて、あらためて日本語圏での珍説について調べてみる

さて、ここでもう当ブログ上限文字数規定の4000字は超えているのだが、リリアさんのウェブサイトで、ウクライナで鶴について特に悪い意味はなさそう(それどころか良い意味しかない)ということがだいたいわかったところで、今度は日本語圏での珍説について少し見てみることにしよう。

今、「ウクライナ 鶴」で検索すれば千羽鶴の話ばっかり出てくるでしょ、と思ってそうしたら、その通りだった。

ひろゆきだのDaiGoだのに興味はないし、あの人たち根拠らしい根拠があってしゃべってるわけでもないし、そんな話を意味ありげに扱ってるところを見ても日本でまことしやかにささやかれている珍説については何もわかりそうにないし、そもそもサイト名がスピ臭立ち込めてて私には危険……とスクロールダウンしていったら、そのものずばりのがあるじゃないですか、一番下に。

どうやらここから広まったようだ、と思われるひとつのツイート

私は知らないサイトなんですが、このnitter.netというのはJavaScriptなしでTwitterの投稿が読めるというサイトなんですね。そしてこの「海外ニュース翻訳情報局」を名乗るアカウントがこのnitter.netというサイトにクロールされたので、こうして、nitterのサイトでこのアカウントのツイートが読めるようになってて、それを検索エンジンが拾っている、と。つまり、このnitter.netというサイトについては考える必要はなし。

キャプチャ(宣伝したくないので一部を伏せてあります): 

珍説のソースは花屋の通販サイトにある雑学・豆知識コラム

このアカウントの人がスクショで示している文章は、花屋の「日比谷花壇」のサイトに掲載されている雑学コラムみたいなものの一部。ソースは一切示されていない。

実は以前、ウェブじゃなくて紙媒体でこういう「雑学・豆知識」的な書き仕事やったことあるんだけど(原稿買い切り、無記名)、校正は入っても校閲的なチェックは入らなかったすね。ウェブだと校正すら入らないんじゃないかな。ライターが書いたまま、ノーチェックで掲載されちゃう。以前、健康情報でそういうのが問題になったことがあるけど、問題は健康情報だけに限らない。ああいう無記名なコラムは単独では何の信頼性もないって思っといたほうがいいっすよ。別途、プロパーな事典とかで調べないと何にも使えない。
……などということは、翻訳をはじめ書き仕事をしている人間には常識なんですが。

しかも取り上げられているのは(東欧、スラブではなく)「北欧」や「ケルト神話

で、これを見ただけで分かると思うんだけど、日比谷花壇のサイトにある文章で取り上げられているのは「北欧」「ケルト神話」なんですよ。それを根拠もなく「ヨーロッパ」と拡大解釈して、「今のウクライナにツルを送るのはシャレにならない可能性が高い」と言っているのは、このアカウントの中の人。

そしてそれがバズってしまった。

「北欧」「ケルト神話」と見ただけで雑に「ヨーロッパ」の話にしちゃって「可能性が高い」と述べた程度のことがこんなにバズったら、私なら怖くなって、正確性の観点から最初のツイートを見直すと思うんだけど(意外と小心者なので)、この方はそれをせず、自サイトの宣伝をしている。うーん。

「海外ニュースを独自視点で翻訳紹介する」自サイトの宣伝したって別にいいよ。ただ、訳すもののセレクトは「独自視点で」やってもいいと思いますが、翻訳は「独自視点で」やらないでほしいですね。特にニュース系は、あくまで正確性が一番大事。誰がやっても内容的には同じになるべきものですから(表現や、情報の重みづけは人による解釈と判断によって幅があるにせよ)。

以下は一応、私のツイート。(なお、ケルト神話についてはネット上の日本語圏で調べるのはかなり無理で、少なくとも井村先生や鶴岡先生の本を見ないと詳細はわかんないんじゃないかなと思います。)

「無駄」「無駄」と怒号を上げる前に、何が「無駄」かを考えたらいいのに

そしてこんな不確かな話にひっかかって、「鶴を送るべきかどうか」で激論している日本語圏よ……折り紙が無駄かどうか以前に、その根拠の不確かな激論に費やされる電力が無駄だと思う。(現状、日本が消費するエネルギーの一部はプーチンのロシアの国庫に入っているというのに。)

終わりに

そもそも、日本の折り紙の「鶴」が鳥の鶴に見える人は、日本文化圏の人も含めてそんなに多くはないと思うし(あれは「鶴」と呼ばれているから「鶴」なのだとみんなが思っているだけで、実際の鳥の鶴はぽってりと丸い体にしなやかで長い首、長くて細いくちばしに細い脚という構造で、折り鶴と似ているのはくちばしと、ひょっとしたら羽だけだ。全体の雰囲気はあるが)、あそこまで抽象化されて「鳥をかたどった紙細工」になったものをどう見るかは、「鶴」という鳥そのものをどう見るかとどの程度関連があるかはわからないんではないかとも思います。

ちなみに折り鶴、最後の方の畳み方をアレンジして、パタパタ動くようにすると、電車やバスのなかでむずかっている子供の気を引く小道具になります。私は英国の路線バスで手持ちのレシートを正方形に切ってこれをやって、感謝されたことがある。

www.youtube.com

 

※約7000字、今日は早い時間帯に送信するようタイマーセットしておきます。文中一部敬称略

 

【4月21日追記】

本エントリを書いた翌日の21日の追記です。

まず、本日(21日)も当ブログではこの件のフォローアップを予定しています。「英語での調べ物」ということにテーマを絞り込みます。→書きあがりました。こちらです

日比谷花壇のページは中国での亀についての記述も変

それから、本エントリへのid:nowa_sさんのブコメ

まことしやかに広がるデマの検証。/広めた奴の北欧=ケルト=欧州=ウクライナという雑さも凄いけど、ネタ元記事も"中国では亀は「悪魔の使い」とされ"とか変なこと言ってるので、北欧では云々てのも怪しいもんだと思う

https://b.hatena.ne.jp/entry/4718442415724561506/comment/nowa_s

ブコメで当方の至らぬ部分を追記していただきありがとうございます。中国の亀のことは私も変だと思ったんですが(霊獣ですよね)、文字数がアレなことになっていたので割愛しました。

ケルトにおける鶴について

ケルトにおけるcraneについても、文字数がアレなので割愛してありますが、アイルランド島ブリテン島のことについては井村先生・鶴岡先生の本に出てたと思います。(『ガリア戦記』で扱われている大陸のケルトについては私は全然知りません。)

ケルト文化との直接的なつながりは現代のアイルランドではわれわれがイメージするより希薄かもしれませんが、"crane ireland bird" で検索したところ*2、2021年に、なんと300年ぶりにアイルランドに鶴が渡って営巣しているという報道記事がいくつも出てきました。下記はthe Irish Timesのもの

www.irishtimes.com

この記事に次のようにあります。「身近な鳥」として文化の中に深く入ってますね。

The crane is deeply connected to the culture and history of Ireland. They have been central to folklore tales such as Fionn mac Cumhaill, the druids, St Colmcille, and the Book of Kells. Their Gaelic name, corr, can be founded in hundreds of place names, such as the Curragh in Kildare which means “crane meadow”.  

They were even kept as pets, and records show they were the third-most popular pet in medieval times. Unfortunately, they were also a popular food item for people at the time, and their ease of capture by foxes and the draining of wetlands resulted in their demise some time between 1600 and 1700.

(うむ、《総称のthe》だ……)

(ああ、この年代……アイルランドから鶴が消えたのはイングランドのせいですね←)

別角度からの調べ物のまとめ

それから、拙ブログに言及くださったid:kinokocakeさんのブログにも、うちのような「英語で何かをする」というのとは別角度からの調べ物(JSF氏による)などがまとめられています。

paley.hateblo.jp

ハイチ地震のときにそんな騒動があったなんて私は知らなかった。あるいは「知らなかった」と思っているのは別の記憶(東日本大震災)で上書きされているからかもしれないが……。

なぜ「千羽鶴」でこんなに熱くなるのか、心底不思議だし、恐ろしささえ感じる

私が思うのは、千羽鶴は別に悪くないけど、それを折って現地に送るという行為に満足して「自分は何かをした」という気分を味わうのはよくないのではないかと。特に子供にそういう気分を体験させることには強く反対します。そうやって祈りを込めて折った鶴は、自分の部屋に飾り、自分の無力感は自分でかみしめ、紙を折りながら考えたことや新たに知ったことを大切にして、その問題のために何ができるかを引き続き考えていきましょう。鶴を折って送って終わり、ではないのです。暴力にさらされている人に鶴を送っても、暴力を止めようという取り組みが伴っていなければ、まったく意味がない。

それと、この千羽鶴をめぐる熱狂は、見ていて恐ろしいです。

下記が「鶴」デマのツイート。21日の午後5時に閲覧しました。JSF氏を含め、リプも寄せられているのですが、気づいていないんでしょうか、平常運転しておられる。

キリル文字の情報源(とツイートでは書きましたが、ウクライナ語です)を参照しているツイート: 

このアカウントのプロフィール欄 (bio欄) にあるURLをクリックして、この方の「情報局」のサイトを見てみましたけど、インターネット老人会としては、いろいろと思い出すものがありますがそれは措いとくとして、花屋のサイトのコラムを読んで真に受けて、「北欧神話」「ケルト神話」を「ヨーロッパ」に拡大適用して「ウクライナ」に当てはめるという発想がある人が、こんなサイトを運営してるのかなという印象です。

それと、千羽鶴をことさらに「叩く」風潮は本当によくわかんないんだけど、とりわけ、千羽鶴に過剰に反応する人(「送りつける」という言葉で認識し、強い語調で語っている人も含め)、メッセージカードなどについても「ゴミを送るな」って言ってそうで、ちょっと怖いです。世の中、物理的に形のあるものはとりあえず片っ端から「ゴミ」呼ばわりするような過激派もいますよね。ほぼニヒリズムみたいな域に達している発言も見る。もう少し冷静な感じで、「今はネットがあるんだからeカードでいいだろ」と言うならば、その人は物体の持っている力(その物がそこに存在することの人間にとっての意味)を軽視しすぎだし、そもそもネットで用を足せる環境が特権的な(恵まれた)ものだということを再認識すべきではないかと。

長くなりましたが追記はここまで。追記だけで4000字以上書いてる(呆)。

さらに追記(笑)

そうそう、下記のようなリプをTwitterでいただいているのを入れていなかったことに気づいたので(ごめんなさい)、改めて。「トゲ」や「毒」は「魔除け」「墓荒らしの動物除け」ですよね。曼殊沙華(彼岸花)とか。

出た、「血の穢れ」論。うちでお世話になってるお寺さんのご住職もこれについて語りだすと熱い。「俗説で歪められてるんですよ」とおっしゃいます。

完全に、internet rumour(ネットだけで流れている噂)ですね……。

 

 

*1:ただし、そのうちに、「気持ちはありがたいが、そんなものは何の役にも立たない……」と残念そうに言われることになると思う。「精神的な支え」というものにも時期・タイミングがある。

*2:birdをつけないと、建築現場で使うクレーンのレンタル会社ばかりが並ぶ画面にw

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