今回、本当は昨日話題になった歴史的なスピーチを見ようと思っていたのですが、ちょっと忙しいのでそれは取りやめて、自分のツイートの貼り付けだけにします。すみません。トピックは当ブログで何度か取り上げている、《even if ~》のevenの《省略》。
※トップページにツイートまとめて表示させるようにすると、PCで見るときの読み込みがとても遅くなるので、以下、「続きを読む」で表示させるようにしますが、大した分量ではありません。
⚡️ “Boris Johnson: I won’t quit if rebels force a no confidence vote” by @Telegraph https://t.co/3nv0JDDYUU #英語 #実例
— nofrills/文法を大切にして翻訳した共訳書『アメリカ侵略全史』作品社など (@nofrills) 2022年1月20日
even if ~「たとえ~であろうとも」におけるevenの省略(欠落)
この文、例としてとてもわかりやすいんですが、if節をそのまま「もし不信任案採決になったら」と解釈すると意味が通りません。その場合、「このif ~は実はeven if ~なのではないか」と疑い、その筋で「たとえ不信任案採決になったとしても、私はやめない」と解釈して意味が通るかどうかを確認する…
— nofrills/文法を大切にして翻訳した共訳書『アメリカ侵略全史』作品社など (@nofrills) 2022年1月20日
…わけです。このプロセスを踏んでまだ意味が通らない場合は、語レベル・語句レベルで解釈を誤っています。そこまで確認してもなお、意味が通らなかったら、たぶん元発言が意味不明です(でも、元発言が意味不明というのは、現実にはほぼないです。意図的にそういう意味不明文が書かれているときは別)
— nofrills/文法を大切にして翻訳した共訳書『アメリカ侵略全史』作品社など (@nofrills) 2022年1月20日
あと、ジョンソンのこの発言は、参照しているデイリー・テレグラフのフィードが逐語的な文字起こし(一字一句発言されたままで文字化してあるもの)だとすれば、《直説法》なので、話者、つまりジョンソンがある程度「現実的なこと」として事態を認識していることを示していると考えられます(「ほとんど実現可能性のないこと」という認識ならば、仮定法で、 "I wouldn't quit if rebels were to force a no confidence vote" となるのが自然なところではないかと)。つまり、今回のPartygateによって、ジョンソンがこれまでにないレベルでひどく追い込まれていることは確実だし、本人も焦っているようですが、これが本当に意味を成す結果につながるかどうかはわかんないです。ジョンソンは、これを乗り越えたら、今まで以上に保守党を身内だけで固めるようになります。今でさえ、2019年の総選挙のときにBrexit(EU離脱)強硬派以外は全部切ったあとですが、このあとは自分に忠誠なコバンザメみたいな人たちだけを残すようにするでしょう。
— nofrills/文法を大切にして翻訳した共訳書『アメリカ侵略全史』作品社など (@nofrills) 2022年1月20日
もう、エクストリーム擁護の金メダルはイングランドでいいよ。日本は銀メダル。2位でいい。格の違いを見せつけられましたって感じ。笑うしかない。ボリス・ウェイウェイウェーイ・ジョンソンの擁護のために持ち出すのが、ウクライナ情勢ってね。
— nofrills/文法を大切にして翻訳した共訳書『アメリカ侵略全史』作品社など (@nofrills) 2022年1月20日
https://t.co/OXU0Huh1iT デイリー・メイルのあれ、ただの拡声器か。なーんだ。
— nofrills/文法を大切にして翻訳した共訳書『アメリカ侵略全史』作品社など (@nofrills) 2022年1月20日
メイルだけじゃなくてテレグラフも、女王がひとりで夫を見送ったときにジョンソンの官邸はウェーイしていたという事実が発覚したときにはジョンソンに批判的だったのに、わずか数日で、保守党を離党して労働党に入る議員が出てきたり、不信任案の話が取りざたされたりといった局面になったら、観測気球飛ばしやジョンソン擁護に切り替えてますね。
※1930字