Hoarding Examples (英語例文等集積所)

いわゆる「学校英語」が、「生きた英語」の中に現れている実例を、淡々とクリップするよ

タイタニック号探索潜水艇タイタン号で起きた悲劇は、「メートルとフィートを間違えて設計した」せいではないし、「CEOが多様性思想にかぶれて有能な人材を取らなかった」からでもない

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【追記】たくさんのブクマをありがとうございます。1つ前のエントリにある、The Syria Campaignの国連加盟国宛て請願文と署名も、よろしくお願いします。【追記ここまで】

ネットでは無根拠な憶測や事実に照らして正しくない誤情報がバズりすぎるということは今やただの常識、「ネットってそんなもんでしょ」と言って済ませればいいだけのことかもしれないが、それにしたって日本語圏はひどい、という事例に今朝接したので、そのことについて簡単に書いておくことにする。ついでに見つけた英語圏の事例についても。

111年前の1912年に氷山に衝突して大海の藻屑と消えた豪華客船タイタニック号の残骸を見物するために、海底3800メートルにまで行く潜水艇 (submersible*1, 略してsub*2) が音信不通になったことが伝えられたのは、6月18日(月)だった(北米東海岸の時間)。以降の数日間、BBC News(ウェブ版、アプリ版)など大手メディアは、5人を乗せたこの潜水艇について、「艇内の空気はあと〇時間分」とまるでカウントダウンのようなことまでやっていて、まさにすさまじいとしか言いようのない勢いで報じ続けていた*3

個人的にはあまり関心がないトピックで、自分のフィルターバブルの中から見ている限り、Twitterでは、同じように海で苦境にある人々が、地中海で何百人という単位で存在していることはろくに見向きもせず、潜水艇のことばかりを取り上げていることへの批判*4が非常に多く見られたが、自分自身では、このトピックのツイートは流れてくれば一応読みはするものの*5、報道機関のサイトでは見出しくらいしか見ていなかった*6。北米東海岸で22日(木)を迎え、ついに艇内の空気が尽きたと判断されたころには、こんな形で亡くなった方には気の毒だったなと思いつつ、あとは責任の所在をめぐる話になるのだろうと予測して、記事も読まずに画面を閉じた。

そのくらい関心のないトピックについて、今ここでわざわざ時間取ってブログを書いているのは、日本語圏で適当極まりない風説が流れているからである。同時に、この件でTwitterを少し掘ったら、英語圏、というか米国でも適当極まりない風説が流れていることを知ったからである。

 

◆目次◆

 

日本語圏での風説: 「メートルとフィートを間違えて設計した」「ヤード・ポンド法のせい」

23日(金)朝、いつもUKかIrelandに設定してある私のTwitter地域設定が勝手にリセットされていたようでTwitter側で勝手にリセットすることは時々ある)、サイドバーのTrends/What's happeningのところに日本語の文字列がずらずらと表示されていた*7

一番上に「ヤードポンド法」というのがあるので、なんとなく気になってチェックしてみると、とんでもないことで話題になっている。

ツイッター速報」*8は、私は普段は絶対に見ないサイトだが、5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)への投稿を編集した、所謂「まとめサイト」だということは知っている。誰が運営しているとかそういうことは知らない。

で、このリンク先にはこのようにあった。投稿自体は、見るからに「ネタ」の投稿だ。

https://tweetsoku.com/2023/06/22/%e3%80%90%e7%b7%8a%e6%80%a5%e3%80%91%e3%81%8a%e9%87%91%e6%8c%81%e3%81%a1%e9%81%94%e3%81%ae%e3%82%bf%e3%82%a4%e3%82%bf%e3%83%8b%e3%83%83%e3%82%af%e6%bd%9c%e6%b0%b4%e8%89%87%e3%80%81%e6%a1%88%e3%81%ae/

投稿は「ネタ」であることが自明だが、このまとめサイトが参照している5ちゃんのスレの段階で、「案の定メートルとフィートを間違えて」いたというタイトルになっているようで、それ自体が、まったく無根拠な話である。

通常、何らかの記述が「無根拠だ」と言うには「ソースが示されていない」という事実を確認するというプロセスを踏むのだが、この件に関してはそのプロセスすら必要ではない。なぜならば、仮にとんでもないダメ企業であっても、海の仕事(必然的に国際的な作業を伴い、したがって、ローカルルールである「ヤード・ポンド法」だけではできない仕事である)をする人たちが「メートルとフィートを間違え」たままで、潜水艇であれ船舶であれ何であれ、設計したり製造したり運行したりするはずがない*9からだ。「案の定メートルとフィートを間違えて」云々というのは、まさに荒唐無稽としか言いようのない言いがかりである。そしてそれは、荒唐無稽であるからこそ「オイ」と突っ込みを入れたり「そうそう」と乗っかったりして楽しめるのであり、見る人が見れば「ネタ」とわかるにせよ、5ちゃんの外にいるのはネタをネタとして読めるような人ばかりではない。

というか、ネット上の日本語圏では古くから、「ヤード・ポンド法」は、「メシマズ」と並び、米英に対する差別言説の重要な一部分として、「ネタ」扱いという仮面のもとで活用されてきた。正直言うと、私もおもしろがって「ネタ」扱いの場に参加したことはある。20年以上前の「海外生活板」で、実体験に基づいた話題でのことだった*10。そこで展開されていた、実際にそれを経験した人々による「トマトが1パウンド(ポンド)いくらとか言われてもわかりにくいし、やりにくいんだよ」という体験談や一種の愚痴は、それを体験したこともない人々にまで「ネタ」として広がって、ふと気づくと、何も知らない人々までもがそれを、集団(民族、国民)に対する決めつけのステレオタイプとして使い始めていたわけで、かなりぞっとする体験になった*11

そもそも、英語で情報に接しさえしていれば、事がここに至る前に、この件についてメートル法ヤード・ポンド法が併記されている記述がわんさか出ていることは、知っているはずである。それを知っていれば軽々しく「メートルとフィートを間違えて」などとは言えないだろう。例えば次のようなものがあったのだが、これは超大手ロイターのフィードである。

さらにまた、上記まとめサイト引用されている報道記事まとめサイトでは「全文はソースで」との記載はあるが、ハイパーリンクが設定されていないので「全文」を確認することはできない。元の5ちゃんのスレに飛べば確認できるが、このような無責任なまとめサイトは、どんなふうにであっても、参照すべきではない)に次のようにあるが: 

複数のアメリカメディアは、“潜水艇の運営会社の元社員が、5年前の2018年に、潜水艇の安全性に懸念を示していた”と伝えました。潜水艇に設置された覗き窓は、“水深4000メートルまで乗客を運ぶことを想定していたにも関わらず、水深1300メートルまで耐えられる強度しかなかった”としています。

残された酸素は6時間半…タイタニック号探索ツアー潜水艇が消息絶ち4日 強度不足など安全管理に疑問の声 | TBS NEWS DIG (1ページ)

これは「アメリカメディアが~としています」で片付けられる話ではなく、裁判になって記録に残っていることである。私はその裁判沙汰のことをTwitterで流れてきたジャーナリストのだれかの投稿でちら見しただけだが、改めて検索してみるとAPが詳しい記事を出していた。下記、掲載はアラバマ州地域メディアだが、記事はAPである。

www.al.com

David Lochridge, OceanGate’s director of marine operations, wrote an engineering report in 2018 that said the craft under development needed more testing and that passengers might be endangered when it reached “extreme depths,” according to a lawsuit filed that year in U.S. District Court in Seattle.  

OceanGate sued Lochridge that year, accusing him of breaching a non-disclosure agreement, and he filed a counterclaim alleging that he was wrongfully fired for raising questions about testing and safety. The case settled on undisclosed terms several months after it was filed.  

Lochridge’s concerns primarily focused on the company’s decision to rely on sensitive acoustic monitoring...

Further, the craft was designed to reach depths of 4,000 meters (13,123 feet), where the Titanic rested. But, according to Lochridge, the passenger viewport was only certified for depths of up to 1,300 meters (4,265 feet), and OceanGate would not pay for the manufacturer to build a viewport certified for 4,000 meters.  OceanGate’s choices would “subject passengers to potential extreme danger in an experimental submersible,” the counterclaim said.

Titanic tourist sub engineer fired for raising concerns: Why were warnings ignored? - al.com

APは米国の通信社である。その米国の通信社が、このように、メートルを先に、フィートを後にして、2つの単位を併記して記事を書いている。これが2023年の標準的なスタイル(書き方)だ。いつまでも「ヤード・ポンド法」をネタにして笑ってるんじゃないよ、時代遅れもいいところだ。

で、タイタン号に話を戻すと、つまり、今回の悲劇は「メートルとフィートを間違えて設計した」のではなく、「強度が足りないと指摘した従業員と法廷で争ってまでゴリ推しした強度不足の部品をあえて使っていた」事案である。「間違えて計算していた」のとは悪辣さのレベルが違うのだが、おそらくこれまでは、その悪辣さが「冒険心」「ベンチャー精神」として通用してきたのだろう。

……ということをTwitterで書いたら、リツイート数などがかなり大きくなったので、以上、取り急ぎブログに書いておくことにした。以下、しばらくTwitterのスレッドの転載。そのあとでアメリカで出回っている風説についてのメモをしておきます。

VICEのMotherboard記事はreadability重視の文体で、英語を読みなれていない人には読みにくいと思うが(私も読みづらく感じる。独特の饒舌さがあるので)、ディテールがかなりたっぷりしているので読んでみる価値はある。ただし長い。一部を抜粋しておこう。

Over a decade, OceanGate has meticulously documented the development of its submarines, its business, and its philosophy of "responsible commercialisation" in hours upon hours of YouTube videos, most of which, like the Titan christening video, have very few views. In the reporting and writing of this article, Motherboard reviewed dozens of videos across two different channels—OceanGate, which has just over 1,000 subscribers, and the more popular (and newer) OceanGate Expeditions, which is primarily focused on its Titanic tours and has had several videos go viral in the wake of Titan's disappearance—as well as a raft of promotional materials and press releases from, and news articles covering, OceanGate and its partners.  

Part of the image of bleeding-edge technological innovation and safety that OceanGate sought to project in its videos was based on much- and oft-touted collaborations with Boeing, NASA, and the University of Washington. These institutions have in fact had relationships with OceanGate, but none appear to have been quite as substantial as OceanGate—which declined to comment beyond a statement saying its current focus is on the well-being of the Titan’s crew—has claimed. While the company’s website said Titan was “designed and engineered by OceanGate Inc. in collaboration [with] experts from NASA, Boeing and the University of Washington,” for example, the head of UW’s Applied Physics Laboratory told Motherboard in a statement that it “was not involved in the design, engineering or testing of the TITAN submersible used in the RMS TITANIC expedition.”

‘It Is A Huge, Vast, Opportunity’: How OceanGate Went from Disruptive Startup to Catastrophic Deep Sea Failure

これだけ見ると典型的な詐欺企業のようにも見えるのだけど、実際には「詐欺」ではなかった。それどころか、今回ぶっ壊れた潜水艇は、これまで何度も海底のタイタニック号に到達成功している。

In total, OceanGate undertook six dives to Titanic in 2021 and seven in 2022.

https://en.wikipedia.org/wiki/OceanGate#RMS_Titanic_tourism

だから、今回乗り込んだ4人(5人のうち1人はOceanGate社の社長だから除く)は、「うっかりカモられた世間知らずのお金持ち」などではなく*12、これまでの実績を踏まえてこのTitan号を信頼した人々だったのだろう。だが、彼らが信頼した潜水艇は、命を預けるにはあまりにも杜撰な方針で作られたものだった。社長としては「細かい規制がいろいろあるが、そんなもんぶっ飛ばしてOK。その証拠に、うちの潜水艇は規制よりずっと弱いものを使っても全然大丈夫だし、何度もタイタニック号到達に成功している」ということで、「イノベーションには規制緩和が必要だ」と主張していたのかもしれないが*13、今回の事故で規制の正当性と必要性が証明されたと言えるだろう。

英語圏での風説: 「CEOが多様性思想にかぶれて有能な人材を取らなかった」

さて、上記をまとめるために調べ物をしていたら、偶然、今回の件で英語圏でも風説が流されていることを知った。

この事態を引き起こしたOceanGate社は、"woke" の思想(多様性を重視すべきという思想)にかぶれていた、という風説、というか、ストレートなデマ(政治的意図のある誤情報)である。

私が見たのは次のようなデマ否定の投稿だが: 

調べていったら、火元のひとつは英国の極右だった。(火元については、深追いはしない。時間かかるし、疲れるし、何より、傷つくので。)

ポール・ゴールディングは、英国の極右政党Britain Firstの党首で、何年か前にヘイトスピーチで有罪になったことを受けてTwitterアカウントを停止されていた。それが、イーロン・マスクのもとで解除され、ここ数か月またもや活発に発言するようになっている。

そのゴールディングが、ここでは映像をリンクしたうえで、「OceanGateのCEOは、『触発されるところがない』からといって、経験のある『50歳の白人の男』は雇いたくないと言っている」とまとめているのだが、これは、ゴールディングのアカウントをフォローしているような人たちには、「経験のある50歳の白人の男」を雇わない企業は、「経験のない50歳の黒人の男」や「経験のない50歳の白人の女」を雇っている、というように読み取られる(信じられないかもしれないが、実際にそうなのだ)。そして、「OceanGateは、人種差別や性差別をなくすことを最優先すべきというwokeの思想にかぶれたのでこんなふうなんだ」というようなデマを引き起こして広まっていく。

だが、事実として、ゴールディングが示しているビデオで確認できるのは、50歳よりははるかに若そうな「白人」だけ、それも大半は(少なくとも外見上は)「男」(であることに特に違和感など抱いていなさそうな人々)である。

それを指摘するツイート: 

「OceanGateのCEOは、30歳の白人男性は、50歳の白人男性よりも『触発されるところが大きい』と考えている。それを右翼は "woke" だと叫んでいるわけで、もはや "woke" などということばには何の意味もないということは明白だ。罵倒として投げつけるための語になっている」

「"woke" に反対する陣営で影響力の大きいアカウントがこぞってこの説を取り上げているときに、いくら指摘しても見向きもされないかもしれないが、実際にはOceanGate社を経営してきたのは50歳の白人男性だけであり、タイタン号が沈んだのは完全に50歳の白人男性のせいである」(経営陣全員の写真つきで)

事実、OceanGate社は白人の中年男性が経営し、白人の青年男女が働いていたのだとしても、woke, wokeと叫んでいれば人がついてくるあの界隈が、事実に反して「OceanGate社はwoke思想にかぶれていた」と叫び続けることを止めることはできないだろう。

止められるものがあるとすれば、そのようなデマに人々が踊らされることである。

「コストダウンのために、経験の浅い人を雇い、規制を回避するのは、資本主義の保守派イデオロギーの典型であって、なんら "woke" なところはない」というこの指摘は、「サヨクがー」と叫べばだいたいのことはごまかせる、みたいなムードの中でどうやって正気を保ち、流されないようにしていられるか、という点で、示唆に富む。つまり、基本的な知識を自分の内に蓄えておき、物事を判断できるようにしておく、ということだ。

 

※ここまでで12000字くらい→ちょっと加筆したので13000字くらいになってるかも。

【追記】

ついでなので、地中海で起きている悲劇と、このお金持ちの冒険旅行での悲劇とのコントラストというか、大手メディアの注目度の違いについてのツイートもここに入れておこう。

※ニュースにならない規模の事故は毎日起きています。チュニジアリビアの沖で、人々を無理に満載した小さな漁船が転覆したり、傾いて人が海に落ちたあとで出発地点の港に戻ってきたりしていることは、人権団体などの報告にある通り。ギリシャ沖で、ギリシャ沿岸警備隊が真相をごまかした説明をした漁船の転覆があって、今はBBC Newsでも取り上げられていますね。漁師の漁網に人間の遺体がひっかかるのが日常になってしまっているという現実。それどころか、漁師の漁船が密入国手配師に高額で買い取られていっているので、遺体がひっかかるような網を海に張っている漁師も少なくなっているはず。

The 30-year-old fisherman, clad in a dark, hooded sweatshirt and shorts, says he recently found the bodies of 15 migrants in his nets over a three-day period.  

"Once I found a baby's body. How is a baby responsible for anything? I was crying. For adults it's different because they have lived. But you know, for the baby, it didn't see anything."  

Mr Dabbebi has fished these waters near Tunisia's second city of Sfax since he was 10 years old.  

In those days he was one of many casting their nets, but now he says most fishermen have sold their boats for vast sums to people smugglers.  

"Many times smugglers have offered me unbelievable amounts to sell my boat. I have always refused because if they used my boat and someone drowned, I would never forgive myself."

www.bbc.co.uk

 

【追記2】

みなさん、さっそくのブクマ、ありがとうございます。

ブコメへのお返事: 

ヤーポン法ディスりを差別と言ってるが同じヤーポン法って名前でも国によって長さや重さが違うんだぞ?やっぱクソだろ

https://b.hatena.ne.jp/entry/4738327138172482437/comment/udukishin

センベロ居酒屋でいきなり話しかけてくる、完全にできあがっちゃってる酔っ払いなみのロジックで意味がよく取れないのだが: 

1. 「ヤーポン法ディスりを差別と言ってる」→言ってない。"ネット上の日本語圏では古くから、「ヤード・ポンド法」は、「メシマズ」と並び、米英に対する差別言説の重要な一部分として、「ネタ」扱いという仮面のもとで活用されてきた" とは言っている。おわかり?

2. 「同じヤーポン法って名前でも国によって長さや重さが違うんだぞ?」→そのくらい知ってるわ、翻訳者なめんな(同業者の涙を誘う悲痛な叫び)。

3. 「やっぱクソだろ」→「クソ」の定義次第だが、とっとと撤廃しろとは思ってる。別の言い方をすれば、「ヤード・ポンド法はクソではない(『クソ』の定義次第だが)」などということは、当方は言っていない。

で、結局何が言いたいの? 膨大な数の要素から構成された文化のうち、何かの要素が「クソ」なら、全体を「クソ」だと判断し、それゆえに差別していいという話? そりゃ、「東京みたいに混雑した場所によく暮らしていられるよね。神経が麻痺してるんじゃないの」→「東京に暮らしている奴はみんな馬鹿なので見下していい」という主張もあるだろうけど、そんなの、当方は許容しない。

 

【6月26日 さらに追記】

たくさんのブクマおよびご閲覧をいただきありがとうございます。「今週のはてなブログランキング」(2023年6月第4週)でも取り上げていただきました(7番目)。

blog.hatenablog.com

アクセスログは下記のような感じ。

 

ブコメはごめんなさい、まだチェックしていません。上記の「ブコメへのお返事」がマジレス扱いされているのはちょろっと見ましたが、特に煽りあいたいわけではないけど、どんな顔していいのかわからないの。

あと、「設計ミスではないと決めつけるのもバイアス」とかいう意見も見たけど、「設計ミスではない」なんてことは言ってなくて「メートルとフィートを間違えて設計したのではない」と言っているわけですが、ちゃんと読めてますかね。それから、当方が何かを「決めつけて」いると言えてしまう人は、正当な論にトンデモを対置したときにトンデモをまともに扱わないのはおかしいというトンデモな論理と手法に染まってないかどうか、自分で自分をチェックしたほうがいいっすよ。

当方、ちゃんと本文に書いたけど、英語で使っているTwitterでそれなりの情報(本稿で参照しているロイター記事のような、メートル法ヤード・ポンド法を併記した記述も含まれる)をすでに得ていた状態で「メートルとフィートを間違えて設計した」という日本語圏のトンデモを見たわけですよ。見ただけで「トンデモ」とわかるものを「トンデモ」と判断できることについて、「決めつけ」だと言われて、ホメオパシーと戦ってた頃を、そこはかとなく、思い出させてもらいました。

で、それなりに古参なので、ここまで詳しく書かないと話が通じないことを想定しているし、仕事でもないのに短く切り詰める作業なんかしていられないので文字数が多くなってるわけですが、長い長いと文句を言う人は、パブリックな場で文句を書いている暇があったら、私に仕事として短い記事を発注するなり、AIで要約ぶちかますなり、好きなようにしてください。

それから、本稿について文句を言っている人は当然、埋め込んであるVICEの記事などもお読みあそばしているはずですが、VICEよりはるかに読みやすい記事がBBCに出ていたのでリンクしておきます。読みやすくて短い分、ストックトン・ラッシュ氏は「海底のタイタニック号を見に行こう」という事業を看板にお金を集めて、事業家として何をやりたかったのかといった部分の分析がないんですが。

www.bbc.com

(英語のままでは読めない? あなた方の大好きなAIなりDeepLなりをお使いになればよろしいんじゃないですかね。あるいは自力で読めるくらいまで英語を勉強するか。)

 

 

 

*1:submarineより小型だったり、submarineほど堅牢でなかったりするものをsubmersibleと呼ぶそうだ。ソースはウィキペディア

*2:略すと "sub" になるのは、submarineもsubmersibleも同じで、狭いスペースに情報を詰め込まなければならない報道記事の見出しでは単にsubとあっただけなので、Twitterなどではsubmarineと書く人もsubmersibleと書く人もいた。

*3:BBCが熱心なのは、乗っていた5人のうち3人が英国人だという事実を踏まえれば、まあわからんでもないことではある。だが、アプリ版トップページで占める面積は、明らかに過剰だった。

*4:日本のおメディア様用語だと「批判」ではなく「反発」かしら。

*5:ちなみに当方がフォローしているのは英語圏の報道機関やジャーナリストのアカウントが中心で、「ツイート」といっても、日本語圏のような「特に根拠らしい根拠もない個人のつぶやき」とは質も内容も全然違う。ガチ筋が報道を見ながらメモを取っているメモ帳をシェアしてもらっているという感じだ。

*6:タイミング的に、英国会でのボリス・ジョンソンのPartygateに対する委員会調査報告書をめぐる審議と採決のニュースや、パレスチナに対するイスラエルの暴力激化のニュース、世界難民の日や、日本国内のニュースとかさなっていて、よその国の富豪の道楽の話を読んでいる時間的・心理的な余裕はなかった

*7:ちなみに、「松坂慶子さん」はニュース性はなく、朝ドラでの演技をほめる内容のツイートが大量にあったためにTrendsに入ったようだった。

*8:この「ツイッター速報」というTwitterアカウント、ミュートしてあったはずなんだけど……ほかにも、ミュートorブロックしてあるはずのアカウントの発言が表示されることがけっこうあるのがTwitterクオリティ。

*9:よほどローカルなもの、たとえばはしけ船のようなものなら、「メートルなんぞ知らん」という方針でフィートだけで作られることもあるのかもしれないが、仮にそうだとしてもそれは「メートルとフィートを間違えたままで作る」ということではない。あと、5ch民は知らんかもしれんが、海の仕事では、meters, feetのほかに、fathomsという単位も使うんだよ。fathomは私は大学受験のときに読んだ読解問題に出てきたので覚えただけで、現代の報道記事では単位としてはまず目にしない語だが。それらが組み込まれた仕事だ。「常識」の範囲が異なる。

*10:こう書いただけで「きさま、ねらーか」と決めつけてかかってくる御仁の多いこと……。Google Street Viewや個人ブログのできる前の時代に、「ピカデリーサーカスの看板って今、どの企業のが出てます?」みたいな情報交換ができる場として単に便利だったんですがね。あと、この後に書いてあるように、差別言説の広がりで「ぞっとする体験」をした私がどうしたか、そこまで書かなきゃわかんないですかね。ますます長くなるけどそれを求めるんですかね(笑)

*11:「メシマズ」も「ヤード・ポンド法」と同じで、イギリスに行ったことがある人々が「メシマズメシマズ」と唱え続けているのを聞いたら、イギリスになどまるで関心も持っていない人々までもが「イギリスってメシマズなんでしょう」と言い出し、やがて「イギリスの食べ物なんて、マズそう」と決めてかかり……という展開になる。これは私は否定すべきところは否定して出版しているので、関心がある方は図書館でも何でも使ってご確認いただきたい。

*12:実際は、4人のうちの1人は、親に連れられて行った10代の少年だが……スコットランドで学ぶ技術系の大学生だったそうだ。

*13:あちこちで参照されているスミソニアン・マガジンの2019年のインタビューには、 "The law was well-meaning, Rush says, but he believes it needlessly prioritized passenger safety over commercial innovation" というくだりがある。「発展とイノベーションのためには消費者・顧客保護を緩めるべき」という論理である。

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