日本時間で7月12日の早朝におこなわれたサッカー・ワールドカップのノルウェー対イングランドの試合、途中までは何となくテキスト実況をチェックしていたが、途中で「またか」と思わされて、見るのをやめた。(なお、試合の中継映像は見ていないので、細かなところは把握していない。)
その点、ブルーノ・マサンエス*1氏が呆れ返っている文面。添付の映像は観客席からの撮影。
I honestly have never seen a WC game where so many refereeing errors and of such atrocious nature favoured the same team. British goal illegal. Norwegian second goal was no foul but even if foul it was before play started so not a foul. Third, clear penalty for Norway not given pic.twitter.com/5OneOrJH3S
— Bruno Maçães (@MacaesBruno) 2026年7月11日
英文法解説ができる部分がてんこもりなのだが、取り急ぎ1点:
Norwegian second goal was no foul but even if foul it was before play started so not a foul.
副詞節の中で主語とbe動詞の《省略》がある。それを補うと(あと、ちょっと読みづらいのでコンマも入れておこう):
Norwegian second goal was no foul, but even if it was foul it was before play started so not a foul.
これでは "it was", "it was" という連続になってしまって読みにくい、というかほぼ読めない。こういうとき、自然な選択として省略がおこなわれる……のだが、ここは本来、不定冠詞のaがあって "it was a foul" になるべきなのではないかなどともこれを打鍵しながら思っていて、これってfoulを名詞とするか形容詞とするかだななどと沼にずぶずぶと沈みながら考えている。楽しい楽しい冠詞沼。
こういうとき、今はさくっとAIに投げるのが流行ってるかもしれないけど、英文法に関してはAIより素のGoogle検索の方がいいです。特に日本語でAIを使う場合、英文法に関しては、ろくな教師データが与えられていないのだろうけど*2、解説がデタラメなので。
Google検索:
https://www.google.com/search?q=%22it+was+foul%22
https://www.google.com/search?q=%22it+was+a+foul%22
不定冠詞のないものもあるものも、どっちも文例がある。英米差もありそう……これはこれで沼。
ブルーノ先生の投稿の当該箇所の文意は、「ノルウェーの2点目はファウルではなかったが、仮にファウルであったとしてもプレイが始まる前なのでファウルを取られるものではない」という意味。
文脈はこれです。
Clément Turpin主審、ノルウェーの2点取消しで一部から批判の声が上がる
英文法の他のポイントは、あとで書き足すつもり。
*1:お名前の読み方は https://courrier.jp/news/archives/409031/ で確認した。
*2:ウェブ上にあるいい加減な「英文法ブログ」みたいなものばかり参照していて、江川や安藤といったまともな英文法書を参照していないのだろうと思われる。