新年あけましておめでとうございます。大みそかにTwitterをぼーっと眺めていたら、英語圏の人の発言で、「2021年は2020年よりは絶対によい年になる。ただし根本的な変化は免れない。AIDSのパンデミックのあとで医療現場で手袋が欠かせないものになったように」というものがありました。実際にそうだろうと思います。英語圏では、最初の流行地、中国の武漢では「もう完全に元通りだ」という内容の報道が12月にいくつかありましたが(ナイトクラブやライヴハウスのような場所でも、私たちがなじんでいるあの光景が戻ってきています)……。
ともあれ、このエントリは、2019年11月にアップしたものの再掲です。こういった問題(生態系に対する人間の活動の影響という問題)もまた、今回のウイルス禍と無縁ではない、という論考が、2020年の3月か4月ごろにはたくさん出ていたと記憶していますが、12月の東京、日々の新規感染者数の数値・重症者数の数値の増加っぷりと、医療現場からの悲鳴で精いっぱいで、報道機関にも情報の受け手の側にも、もはやそういう論考の余裕はほとんどないですね。いろいろと、精いっぱいで。
-----------------
今回の実例は、都会生活でも実感できる環境問題についての青少年向けの記事から。どこぞの環境大臣などが言ってる、若者向けにするには「セクスィ~」にしなければということは、こういうことなのだろうか。つまり、「ただ読んで『深刻な問題ですね』で終わらせるのではなく、『自分にもできること』を提案し、取り組みを促す」という方向性。それなら「セクスィ~(閣議決定)」路線でもいいんじゃないかと思う。
BBC Newsの中に、Newsbeatというコーナーがある。現在はBBC Newsの一般のサイトとシームレスで、普通にNewsを見ているつもりでリンクをクリックしてみたらNewsbeatだったということがよくあるが、NewsbeatはBBC Radio 1のニュース番組で、"Newsbeat is produced by BBC News but differs from the BBC's other news programmes in its remit to provide news tailored for a specifically younger audience." との由。つまり青少年向けのニュース番組である。ラジオという音声ベースの媒体だし、内容も語彙も構文も、一般に「読まれる」ことを前提とした記事よりも平易だから(だからといって非ネイティヴ英語話者である英語学習者にとって「簡単」とは限らないのだが)、長文多読の素材に向いている記事が多い。Newsbeatの記事は下記リンクから一覧できる。
www.bbc.com
今回の記事のトピックは、昆虫が減少しているという件。これは東京で私も感じていたのだが*1、id:cenecio さんも感じていらっしゃるとのことで、先日ブログに書いていらした。
cenecio.hatenablog.com
私の住んでいるエリアでは、立派な庭があって庭木が植えられているようなお宅が近年次々とマンションやアパートに建て替えられていて、「庭木」というものがどんどん減っていて、住宅街の立派な一本桜(ソメイヨシノ)が姿を消した次の年には、隣の区画のヤマザクラが消えて、自転車で数分行ったところにあるハナカイドウやハナミズキに満たされた庭のある家が取り壊されて時間ぎめの駐車場になったりしている。かなり離れた場所だが、道路の拡幅のために家が立ち退いた場所もあり、そこにそびえ立っていた何の種類だかわからないが巨木もなくなった。昨年(2018年)10月の台風で公園の木が何本も倒された影響もある(巨木がすさまじい風に揺らされたため、根本が緩んで倒木の危険が生じたとかで伐採されたものもあるし)。寿命を迎えたというソメイヨシノの巨木が私が行動する範囲で数本切られた。一方で新築の豪華マンションの周りには若い木が新たに植えられているから、この先はまた環境が変わってくるのかもしれないが、ともあれ、今は目で見えるレベルで「緑が減った」と感じられている。
そういう場合でも、昆虫が生きられる環境を人の手で作ることは可能だ、というのが今回の記事。こちら:
www.bbc.com
ヨーロッパでの昆虫の減少は、10年ほど前から深刻な状態にあると言われているが、今回、英国でthe South West Wildlife Trustsという機関が調査報告書をまとめた。そこに示された危機的な状況に対して、都市に住む人間は何ができるか、ということについて箇条書きのような形式で示した記事で、とても読みやすいので、英語の勉強のために全文を読むことは有益だと思う。
続きを読む