Hoarding Examples (英語例文等集積所)

いわゆる「学校英語」が、「生きた英語」の中に現れている実例を、淡々とクリップするよ

【中東】

東エルサレム、シェイク・ジャラー地区で起きていること: Part 2 (進行形の受動態, やや長い文, so that S can do ~, など)

今回は、前回の続きで、東エルサレムのシェイク・ジャラー地区で行われていることについてのIMEU (the Institute for Middle East Understanding) による解説を読んでみよう。IMEUについての説明や、シェイク・ジャラー地区についての基本的な解説は前回して…

東エルサレム、シェイク・ジャラー地区で起きていること: Part 1 (動名詞と現在分詞, if節のない仮定法, 構造が取りづらい長い文, など)

今回は、東エルサレムのシェイク・ジャラー地区で何が行われているのかについての解説を、Twitterの連続投稿(スレッド)で読んでみよう。 シェイク・ジャラー地区については、下記2件のエントリで本題に入る前の前置きの部分で少しだけだが書いてあるので、…

関係副詞の非制限用法, 倒置, 分詞構文 (ビンヤミン・ネタニヤフとはどのような人物・政治家か)

今回の実例は報道記事から。 イスラエルは、ガザを爆撃・砲撃しなくなったからといって、パレスチナ(あるいはカギカッコ付きで「パレスチナ」と表記した方が問題が明確になるのかもしれないが、ここではカギカッコを使わずにいく)に対する暴力を伴った態度…

「ユダヤ人なのにイスラエル政府を批判している」という物言いは、なぜ反ユダヤ主義の危険性につながりうるのか。

今日もまた、引き続きイレギュラーな感じで。 イスラエルによるガザ地区攻撃が行われると、私が見る画面はガザ地区内からの #GazaUnderAttack のハッシュタグ*1での逐次報告――「ドローンの音だ」とか「爆発音が2度」とか、攻撃を受けた場所や死傷者数につい…

ガザ地区の停戦は続いているが、これで「終わり」ではない。

今日も引き続きイレギュラーな感じで。 ガザ地区に攻撃を加えているイスラエル軍と、ガザ地区からイスラエルに攻撃を加えているガザの武装組織(ハマスの武装部門と、イスラム聖戦)の間での停戦(休戦、武力行使の中止)は、破られることなくもっている*1。…

【再々掲】to不定詞の形容詞的用法, 言い換え, 言い足し, make + O + 動詞の原形(使役動詞), begin -ing, 挿入など(バンクシーが表現するキリスト降誕とイスラエルの違法な壁)

このエントリは、2019年12月にアップしたものの再々掲である。今日はブログの管理画面を見たまま1文字も書けずにいるので、過去の関連記事の再々掲でご容赦願いたい。 流れてくる非道と悲惨の数が多すぎて、どれを取り上げても「これを取り上げてあれを取り…

「イスラエルによる占領」とはどういうものか、ひとりの八百屋さんが撃ち殺された事件を通じて (関係副詞の非制限用法, など)

今回は、イスラエルの新聞『ハアレツ』英語版の記事を見てみよう。 と、本題に入る前に、この1週間ずいぶんあれこれと地名が出てきたので、パレスチナの地図を確認しておこう。Google Mapsにアクセスして、検索窓にPalestineと打ち込んでみてほしい。そうす…

続き 4/了: 「ハマスのロケット」の前にあったこと~ブリン村でのイスラエル人入植者による放火 (関係代名詞, トピック文とサポート文の構造)

今回も、前回までの続きで、ブリン村焼き討ちについてのMondoweissの記事を読んでいく。今回で最後まで読み切りたいが、毎回冒頭で「前回」「前々回」式に前の記事をリンクするのも限界なので、タグを使って一括管理するようにした。前置きの類は初回のエン…

続き 3: 「ハマスのロケット」の前にあったこと~ブリン村でのイスラエル人入植者による放火 (文法用語はなぜ必要か)

今回も、前々々回と前々回および、前回の続きで、ブリン村焼き討ちについてのMondoweissの記事を読んでいく。前置きの類は前々々回のエントリをご参照いただきたい。 さて、アルジャジーラとAPの入居していたオフィスビルがイスラエル軍によって爆破された件…

続き 2: 「ハマスのロケット」の前にあったこと~ブリン村でのイスラエル人入植者による放火 (分詞構文, 時制, spend ~ -ing, など)

今回も、前々回と前回の続きで、ブリン村焼き討ちについてのMondoweissの記事を読んでいく。前置きの類は前々回のエントリをご参照いただきたい。 前回少し言及したが、ガザ地区でアルジャジーラ(カタール)とAP通信(米国)という超大手の報道機関が拠点を…

続き: 「ハマスのロケット」の前にあったこと~ブリン村でのイスラエル人入植者による放火 (接続詞のas, by the timeを使った表現, など)

今回は、前回の続きで、ブリン村焼き討ちについてのMondoweissの記事を読んでいこう。前置きの類は一切省略するので、必要な方は前回のエントリをご参照いただきたい。あと、中東情勢については、ごくごく基本的なことについて必要最小限の情報共有すらでき…

「ハマスのロケット」の前にあったこと~ブリン村でのイスラエル人入植者による放火(《時》を表す接続詞のwhen, 感覚動詞, など)

今回は、前回最後に述べたように、Mondweissの記事を見てみよう。 Mondoweissは米国を拠点とするオンライン・メディアで、米国の中東における外交政策を専門としている。最初は、2006年に、ニューヨーク・オブザーヴァーという週刊メディアのサイト内で、Phi…

関心を寄せるべきは「衝突が起きている」ことではない。イスラエルが何をしているのか、だ。

今回は、少し変則的に。 ハマス(ハマース)*1がロケットを撃ち始めてようやく世界的に報じられるようになったが(そもそも「ハマスが先に手を出した」わけではないのだが)、ここ数週間、イスラエル/パレスチナ情勢がひどく緊迫してきていた。 武装抵抗組…

時制(過去と過去完了), 関係代名詞 (スエズ運河コンテナ船座礁と、ある女性に対するフェイクニュース)

今回の実例は、報道記事から。 3月23日、エジプトのスエズ運河を航行中の巨大な(東京ドーム2個分の長さがある)コンテナ船が運河を斜めにふさぐようにして座礁し、スエズ運河の機能が停止してしまうということが起きた。座礁した船は、ネット上でミーム化し…

used to do ~, be goneなど(イラクのクルディスタンで進む樹木の違法伐採と環境破壊)

今回の実例は、Twitterから。 今日、3月16日は、イラン・イラク戦争中の1988年にイラクのサダム・フセイン大統領が、自国内の自国民に対して化学兵器を使用し、何千という単位の自国民を殺傷した日である。この攻撃は、標的とされた場所の名前をとって「ハラ…

強調のために副詞節が前に出たことによって起きる倒置(ローマ教皇のイラク訪問)

今回の実例は、Twitterから。 先週後半、3月5日から8日の日程で、ローマ・カトリック教会のフランシス(フランシスコ)教皇が、同教会の教皇としては初めて、文明の揺籃の地であるイラク(メソポタミア)を訪問した。 www.vaticannews.va 「バビロン」とか「…

「~かもしれない」のcould, so that ~構文など(イエメンからの映像報告: 学校が破壊されても子供たちは学ぶことをやめない)

今回の実例は、ぜひ見ていただきたい映像報告から。 アラビア半島は、大部分がサウジアラビアだが、一番南側の端に細いベルト状に2つの国が並んでいる。東半分がオマーン、西半分がイエメンだ。 https://www.cia.gov/the-world-factbook/static/d937425c0adb…

肯定文でのany, if節のない仮定法, used to do ~, remember doing ~, など(10年前、エジプトのカイロで: その2)

今回の実例は、前回の続きで、Twitterの連ツイを読んでいこう。 10年前のちょうど今頃、エジプトのカイロでホスニ・ムバラク大統領(当時)の退陣を求める大規模抗議行動を中から取材していたアメリカ人ジャーナリストが、抗議デモを監視していた秘密警察に…

関係代名詞の非制限用法, let + O + 原形, 時制(10年前、エジプトのカイロで: その1)

今回の実例は、Twitterから。 10年前の今ごろ、世界の目はエジプトの首都カイロに注がれていた。2011年1月25日、近隣のチュニジアでの革命に刺激を受けた人々が、自国の独裁者ホスニ・ムバラク(彼は形だけの選挙を行って、自分の息子に後を継がせるつもりで…

見かけ上、if節が仮定法過去で主節が仮定法過去完了というパターンの仮定法の文(レバノン、ベイルート大爆発と俳優ラッセル・クロウの支援)

今回の実例はTwitterから。 今月初めに起きたレバノンのベイルートでの大爆発では、現時点で少なくとも220人が亡くなり、生命にかかわらない程度の怪我を負った人は6000人以上にのぼる。爆発によって建物に被害が生じた範囲はとても広く、爆発地点から10キロ…

such ~ that ..., 「どうしても~しようとしない」のwouldn't(レバノン、大爆発の経緯と政府への抗議)

今回の実例は解説記事から。 レバノンの首都ベイルートの大爆発から1週間となる11日、爆発の起きた午後6時過ぎにキリスト教の教会の鐘の音とイスラム教のモスクの祈りの声が同時に響いた。 Friend’s video of #Beirut playing the adhan and church bells si…

if節のない仮定法, ハイフンの用法, thatの判別, 関係代名詞, 付帯状況のwith(米NFL、圧巻のハーフタイムショーとヒスパニック)

今回の実例は、少し前の記事になるが、米NFLのスーパーボウルのハーフタイムショーについての論評記事から。 NFLはNational Football Leagueで、アメリカン・フットボールの全国リーグ、「スーパーボウル」はその優勝決定戦で、NFL傘下の2つの団体(カンファ…

to不定詞の形容詞的用法, 言い換え, 言い足し, make + O + 動詞の原形(使役動詞), begin -ing, 挿入など(バンクシーが表現するキリスト降誕とイスラエルの違法な壁)

今回の実例は、正体を明かさず活動しているアーティストが、国際法に違反したコンクリート壁に分断されたキリスト生誕の町に捧げた作品についての記事から。 意外と知られていないかもしれないが、イエス・キリストが生まれたという町、ベツレヘムは、パレス…

be gone, 現在完了の受動態(イスイス団は組織としては終わったが、被害者にとって事態はまだ終わっていない)

今回の実例は、前回と同じ記事から。背景解説などは前回のエントリをご参照のほど。 記事はこちら: www.theguardian.com 何人かのコメントが1本の記事としてまとめられているこの記事から、前回は1人目のナディア・ムラドさんの発言を見たが、今回は2人目の…

it is ~ to do --, to不定詞の否定形, those who ~, thatの省略 (イスイス団指導者が死んでも被害者への支援は引き続き必要)

今回の実例は、ある人物が死亡したあとに、その人物によって人生を根本的に変えられた人々の声を集めた記事から。 日本時間で10月27日(日)の昼過ぎ、米Newsweekを皮切りに、「イスラム国」を自称する組織(以下「イスイス団)の指導者(以下「団長」)が米…

やや長い文, 接続詞のas, 挿入, stop ~ from -ing (リビア情勢)

今回の実例は、Twitterから。元から情勢が安定していたとは言えないリビアで、4月上旬に武装組織を率いる将軍が首都に向かって進軍し、急激に緊迫度が増したときのニュース系のフィード。 日本語でもしっかり報道されているので、何が起きているか把握するに…

《同格》のthatの省略、let alone ~

今回の実例は、いわゆる「イスラム国(自称)」(以下、「イスイス団」と表記する*1)がシリア国内に有していた支配域を完全に失ったという宣言のあとに続いたニュースから。 シリア内戦は、日本語圏ではかなり雑な説明が横行しているので(その背後には政治…

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