【人権・難民・亡命】
今回の実例は、前回と同じ記事から。背景解説などは前回のエントリをご参照いただきたい。 映画Hungerをご覧になった方はご記憶かと思うが、視点人物のひとりに「新入りの若者」が設定されている。メイズ刑務所(リパブリカン側の用語では「ロング・ケッシュ…
今回の実例は、報道記事から。 3月23日、エジプトのスエズ運河を航行中の巨大な(東京ドーム2個分の長さがある)コンテナ船が運河を斜めにふさぐようにして座礁し、スエズ運河の機能が停止してしまうということが起きた。座礁した船は、ネット上でミーム化し…
今回の実例は、前回の続きで、SNSと距離を取ることにしたティエリ・アンリのインタビューでの発言より。アンリがどういう人かなどの説明は、前回のエントリをご参照のほど。今回はさっそく本題に入ろう。記事はこちら: www.bbc.com なお、今回はぜひ、この記…
今回は少々変則的に。 米ジョージア州アトランタで、3月17日、3軒のマッサージパーラーが次々と銃撃され、8人もの人々が尊い命を奪われた。殺された8人中6人がアジア系の女性だった。 www.msn.com mainichi.jp 米国で「アジア系 Asian」と言えば、アジア全体…
今回の実例は、国連のアントニオ・グテーレス(グテレス)事務総長の文章から。 本題に入る前に、そのグテーレス事務総長へのインタビューを行うに際し、毎日新聞が読者から事務総長への質問を受け付けている。受け付けは今日、2月24日いっぱいまでとなって…
今回の実例は、Twitterから。 昨年書いたことの繰り返しになるが、日本では語られもしないので知られていない(私自身も長いこと知らなかった)が、1月27日はアウシュヴィッツ収容所がソ連軍によって解放された日(1945年)で、世界的に「ホロコースト記念日…
今回の実例はTwitterから。 「ユニセフ」という機関名は誰でも知っているだろう。「国連児童基金」という名称も、誰もが聞いたことがある程度には知られているだろうし、この機関が、いわゆる「世界の恵まれない子供たち」のために物資や教育の支援をしてい…
今回は、前回の続きで、同性カップルの権利についてのローマ・カトリック教会のフランシスコ(フランチェスコ)教皇の発言から。 前回は、marriage(結婚)と、civil union[partnership] は、日本語では安易に「同性婚」「同性結婚」と言われるが、両者はキ…
今回の実例は、大坂なおみさんが、この7月にエスクワイア誌に寄稿した文章から。 エスクワイア誌 (Esquire) は男性向けファッション雑誌だが、米国、というか英語圏では、女性向けファッション雑誌のヴォーグ (Vogue) やコスモポリタン (Cosmopolitan) など…
今回の実例は、報道記事に掲載された大坂なおみ選手の発言から。 既に大きく取り上げられているように、米東海岸時間で9月12日(土)の夕方に行われたテニスの全米オープン女子シングルス決勝で、大坂選手がヴィクトリア・アザレンカ選手に対し逆転勝利をお…
今回の実例は、Twitterから。 テニスの全米オープンがいよいよ佳境である。10日(米東海岸時間)に行われた女子シングルス準決勝では、大坂なおみ選手とヴィクトリア・アザレンカ選手(ベラルーシ)が勝ち上がり、米東海岸時間で12日午後4時からの決勝戦に臨…
今回の実例は報道記事から。 当ブログでは今年7月、中国の新疆ウイグル自治区(以下「ウイグル」)で中国政府が行なっている人権侵害・弾圧に関して、人権団体の連合体が報告を出したこと、そこで世界で流通している衣料品に用いられている綿素材のうち、無…
今回もまた、前々回と前回の続きで、人が亡くなったときの追悼のことば、 "Rest in peace" の代わりに使われる "Rest in power" というフレーズについての解説記事から。(この記事、かなり読むのが難しいという反応をいただいています。解説記事は報道記事…
今回の実例は、前回の続きで、 "Rest in peace" の代わりに使われる "Rest in power" というフレーズについての解説記事から。 今から20年ほど前にカリフォルニア州オークランドのストリート・アートの界隈で用いられていたのが確認できているというこのフレ…
今回の実例は、前回述べた通り、"Rest in power" というフレーズについて。 誰かが亡くなったときに弔意を示す英語の一般的なフレーズは "Rest in peace" である。意味は「安らかにお眠りください」だが、日本語の「ご冥福をお祈りいたします」と同じような…
今回の実例は、Twitterにアップされた長文投稿から。 今週月曜日(24日)、「日本通訳翻訳フォーラム2020」(#JITF2020) の公開セッションで、第一線の翻訳者4人の方による公開レクチャーがあった*1。大変興味深く勉強になる内容で、2時間じっくり、メモを取…
今回の実例は、国連の専門機関が一般向けに出している文章から。 8月19日は「世界人道デー World Humanitarian Day」である。「世界人道デー」の由来は、2003年8月19日、イラク戦争でサダム・フセイン政権が崩壊した後のイラクの首都、バグダードで、国連の…
今回の実例も引き続き同じ、新疆ウイグル自治区での強制労働という重大な人権侵害を引き起こしながら生産されている綿製品の材料と、世界のアパレルブランドの関係についての記事から。 なお、この記事が取り上げている人権団体連合体の報告は、個々の企業(…
今回も、前々々回、前々回、前回に続き、新疆ウイグル自治区で人々を強制労働させることで生産されているとしか考えられない素材が、世界中のアパレル企業によって、私たちの着る衣類に使われていることについての報告を報じる記事から。 最初の回(前々々回…
今回も、前々回、前回に引き続き、新疆ウイグル自治区で人々を強制労働させることで生産されているとしか考えられない綿が、世界中のアパレル企業によって私たちの着る衣類に使われていることについての人権団体の連合体の報告を報じる記事から。 前々回、前…
今回は前回の続き。 前回説明したように、何らかの報告についての報道記事では、前半でまずその報告の内容を端的にまとめたあと、後半で当事者や当局者に取材して得られたコメントなどを記載するのが基本形である。 それに加えて、前半で報告の内容をまとめ…
今回の実例は、いくつもの人権団体がまとまった連合体が出した報告に関する報道記事から。 英語圏では*1、人権団体などNGOの報告のようなものについての報道を行うとき、報道機関の記者は、前半ではその報告の内容を端的にまとめ(多くの場合、その報告書か…
今回の実例は、先日「国家安全維持法」が作られてしまった香港の最新の動きに関する報道記事から。 香港ではこの9月に議会選挙が予定されていて、民主派は、それに向けた予備選(候補者選定の選挙)を先の週末に実施した。これについては日本語でも報道が出…
今回の実例は、ついさっき来た速報ニュースから。 「速報」は英語ではBreaking Newsと表す(Just Inという言い方もある)。短くすれば "Breaking" となる。各媒体、第一報はそれをつけて流す。Twitterで英語圏主要国際メディアのアカウントをフォローしてお…
今回も前回の続きで、2020年6月7日に英南西部の都市ブリストルで引き倒されたエドワード・コルストンという300年前の奴隷商人の像について。 本題に入る前に最新のニュースについて少しだけ。コルストン像の引き倒しに続いて、先週、英国では各地で奴隷貿易…
今回も引き続き、イングランド南西部の都市ブリストルで6月7日に引き倒された奴隷商人エドワード・コルストンの像について。 ブリストルという都市について、また5月下旬以降勢いを得ている #BlackLivesMatter 運動についてなど文脈的なことは前々々回に書い…
今回も、前回と同じく、2020年6月7日にブリストルで人々によって引き倒された銅像をめぐり、英語版ウィキペディアを見てみよう。ブリストルという都市についての文脈などは前々回書いてあるので、そちらをご参照のほど。 引き倒されたのは、今からほぼぴった…
今日は実例はお休みにして、英語版のウィキペディアを読んでみよう。題材は前回の続きで、6月7日にイングランド南西部の都市ブリストルで引き倒された、300年前に没した奴隷商人の銅像について。 その奴隷商人、エドワード・コルストン(1636-1721)について…
今回の実例はTwitterから。 今年5月25日、米ミネアポリスで1人の黒人男性が、1人の白人警官に首を膝で踏みつけられて殺された。警官は複数いたが、誰も首の踏みつけを止めなかったし、それどころか被害者の男性を取り押さえることだけにやっきになっていた。…
今日の実例は、新型コロナウイルス禍による行動制限(日本語圏では「自粛」で済まされているが)の直撃を受けているミュージシャン、アーティストへの支援の取り組みから。 米西海岸のカリフォルニア州オークランドに拠点を構えるBandcampというサイトがある…